1990年代に放映されていたNBAのテレビコマーシャル『I Love This Game』を振り返る

Carlan Gay

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NBAは最高だ。ハードコアなNBAファンなら、『This is why we play』(私たちがプレイする理由)や『Where amazing happens』(驚きが生まれる場所)といったNBAがこれまで掲げてきたフレーズを何万回も聞いてきたことだろう。

ここ数年にわたるNBAのマーケティング戦術は世界中のスポーツファンに受け入れられており、過去の施策を見るとちょっとしたノスタルジーを感じることができるほど、ファンの間で根付いている。

1990年代にNBAが使用していたキャッチコピー『I Love This Game』は、当時の若いバスケットボールファンにとってのスローガンとなっていた。コマーシャルも(当時としては)とても先進的で、流れていれば立ち止まって見入ってしまうようなものだった。

YouTubeを探っていると、多くの『I Love This Game』のコマーシャルを見つけることができる。当時はNBAリーグパスは存在せず、カナダではほんの数回しか試合が全国放送されることもなかったため、これらのCMを通して我々はNBAを感じ、どれだけ試合が面白いか想像を掻き立てたものだ。

当時の若いバスケットボールファンの心を掴んだCMをいくつか紹介しよう。


Oh, I love you so!

対空時間を見せつけるMJ(マイケル・ジョーダン)、ザ・グローブ(ギャリー・ペイトン)のノールックパス、ふたりのファンがシンクロして踊る姿など、多くの人が楽しめる内容となっている。トロント・ラプターズのファンのために、マイティ・マウス(デイモン・スタウダマイヤー/1995年にラプターズが球団史上初めてドラフト指名した選手)のフローターまである!


Happy Feet

マイケル・ジョーダンは1990年代NBA最大のスターのひとりだったことは間違いないが、人気度で言えばカーミット・ザ・フロッグ(米国の人気教育番組『セサミストリート』のキャラクター)のほうが上だったかもしれない。このCMではカーミットがその美声を披露している。


NBAとクラシック音楽

バスケットボールとヒップホップの繋がりが強いのは周知の事実だが、クラシック音楽はどうだろう? 1990年代に放送されていたNBAのCMでは『Recondita Armonia』(『たえなる調和』/作曲: ジャコモ・プッチーニ)のような曲が流れることもたびたびあった。

『Ode To Joy』(『歓喜の歌』/作曲: ルートビヒ・バン・ベートーベン)も定番だ。


コービーとアイバーソン - I Love This Game

『I Love This Game』時代の終盤は、リーグのスター選手に焦点を当てたものが多かった。コービー・ブライアントとアレン・アイバーソンは、それぞれ単体でCMが作成されている。

ここでは音楽ではなく、動画に合わせてフィンセント・ファン・ゴッホやラルフ・ワルド・エマーソンといった有名人の名言が読み上げられている。

この時代にソーシャルメディアがなかったことが悔やまれる。毎晩のようにハッシュタグがトレンド入りしていたことだろう。

原文:Remembering the NBA's classic 'I Love This Game' commercials by Carlan Gay/NBA Canada


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