トロント・ラプターズは、5月11日(日本時間12日)にドウェイン・ケイシー前ヘッドコーチの退任を発表した。だが球団社長のマサイ・ウジリは、ケイシー前HCの解任は人生で最も難しい決断だったと振り返っている。
HC解任について会見で説明したウジリは「正直に言って、これから彼以上の人物と仕事ができるかわからない」と語った。
「(ケイシー前HCは)本当に素晴らしい人だ。人生で最も辛い決断だった。(GMの)ボビー・ウェブスターと私が彼に解任を伝えた。私の人生でも、彼ほどの人格者に出会ったことはない」。
球団史上最多勝利をあげたケイシー前HCは、NBAコーチ協会から年間最優秀HCに選出された2日後に解任された。今季は球団新記録の59勝(23敗)に導き、イースタン・カンファレンス首位でプレイオフに進出。プレイオフではカンファレンス・セミファイナルではクリーブランド・キャバリアーズにスウィープで敗れた。ラプターズは、3年続けてキャブズにプレイオフで敗れている。
ウジリはHC交代について「ケイシーHCは何一つ間違ったことをしていない。しかし、交代の時期と判断した」と説明した。
ケイシー前HCは、ラプターズでの7シーズンで通算320勝238敗(勝率57.3%)という戦績を残した。球団史上年間50勝を上回ったのは3シーズンのみで、いずれもケイシーHCが在任中のシーズンだった。
『ESPN.com』が関係筋からの情報として伝えた内容によれば、アトランタ・ホークスの前HCを務めたマイク・ブーデンホルザーが後任候補に挙がっているという。その他には、ラプターズのニック・ナース・アシスタントコーチ、Gリーグ所属ラプターズ・905のジェリー・スタックハウスHCが候補と見られている。
原文:Raptors president Masai Ujiri on firing Dwane Casey: 'Hardest thing I've done' by Chelsea Howard/Sporting News(抄訳)