【インタビュー】ペリカンズのグリーンHCがザイオン・ウィリアムソンの現状などを語る

Steve Aschburner, NBA.com

坂東実藍 Miran Bando

【インタビュー】ペリカンズのグリーンHCがザイオン・ウィリアムソンの現状などを語る image

ニューオーリンズ・ペリカンズの2023-2024シーズンを前に、本拠地スムージー・キング・センターに今月初旬に集まった人々の声を想像してほしい。

それは、こういうものだった。

[AD] スポーツ得点王:試合結果を予想して豪華賞品をゲット!

「我々が望むのは? 健康だ!」

「いつそれを望むのか? 今だ!」

しかしそれから、頭上のスコアボードには、昨季のペリカンズで最も耐久力があり、最も輝いていた若手のひとりであるトレイ・マーフィー三世が、左ひざ半月板断裂で数か月の離脱になるとのニュースが映し出された。重苦しい空気の中、ファンたちは立ち上がり、アリーナを後にした。

ウィリー・グリーン・ヘッドコーチがその知らせを受けたのは、先日行われたNBCA(コーチ協会)の会議でシカゴにいた時のことだった。手術とリハビリで10~12週間の離脱は、恐れていたほどではない。だが、ペリカンズはここ数シーズンにわたり、一連の負傷に悩まされてきた。

グリーンHCが新シーズンについて『NBA.com』に話してくれた(※以下の質疑応答は要約・編集されている)。

[AD] スコア遊ライブ:野球・サッカー・バスケほか注目スポーツの試合結果を超速報!


――ザイオン・ウィリアムソンの度重なる負傷、ブランドン・イングラムやその他の選手のケガがあって、マーフィー三世も離脱というのは、最も望んでいなかったのでは。

厳しくないかい? マーフィー三世はファンタスティックな一年を過ごしたところだった。オフシーズンも懸命に仕事していたんだ。体育館で準備していて、彼は足を踏み外した。ひざをひねったような感じだ。そして半月板断裂と分かった。

――オフシーズンのとりとめのない活動や、チームの監督外のピックアップゲームでケガするよりは、練習施設での出来事だったのは慰めになるか。

我々と一緒にいた時だったから、何があったかは把握していた。だが結局は、トレイにとってつらいことであり、我々にとってはつらい知らせだよ。キャリアを終わらせるようなケガではまったくなく、それは幸いだったけどね。どこかで戻ってこられるように願っていたんだ。

[AD] 注目試合の結果を徹底予想&分析【Free Yuugado Sports】

――ペリカンズはシーズンを通じて健康でいることができないかのようだ。大きな負傷なく、82試合を戦い抜くことができたらどうなるかを想像できるか?

大変だし、いら立つこともある。でも、自分たちにコントロールできることに集中していきたい。できる限り、それもひとつの機会だと見るようにしているんだ。選手たちがステップアップする機会、出場機会を得られなかったかもしれない選手たちの機会、チームや球団全体にとっての機会とね。

どのチームだって、ケガに対処しなければいけない事態を望まない。だが、我々はそれも一部なのだと理解している。もちろんトレイの状況を除いて、十分に健康にシーズンを迎えられるように願っているよ。それができれば、NBAのどのチームとも競っていける。

――ウィリアムソンは52試合を欠場した(NBAでの4シーズンで308試合のうち出場114試合のみ)。イングラムは37試合だ。トレーニングキャンプ開始に向けて、彼らはどんな様子か。

ここまでは、とても良い。

[AD] 楽天モバイル『Rakuten最強プラン』でNBA全試合見放題! 詳細&申し込みはこちらから

――就任してからの2シーズンで、ペリカンズは守備(100ポゼッションあたりの失点)が23位から18位、そして6位と向上してきた。あなたがハーバート・ジョーンズやホゼ・アルバラード、マーフィー三世といった選手たちを成長させ、彼らは守備で輝いた。その守備のさらなる改善が目標か。それとも、攻撃(昨季のペリカンズは20位)の成長に切り替えていくのか。

攻守両面で正しい方向に踏み出していきたい。まずは守備が良いチームになることだ。でも、今季は攻撃でもいくらか前進していく。トップアシスタントコーチのひとりとして、(サンアントニオ・スパーズでアシスタントコーチ、シャーロット・ホーネッツでヘッドコーチを務めた)ジェームズ・ボレーゴを招いたからね。サンアントニオで学び、シャーロットで指導してきた確かな攻撃力をもたらしてくれるだろう。攻撃面で向上したいのは間違いない。ただ、プロセスにおいて自分たちのアイデンティティーを失いたくはないね。

――ザイオンが出場できる時やセンターのヨナス・バランチュナスのために、インサイドのスペースを空けるべく、攻撃で大事になるのが3ポイントショットだ。だが、昨季のペリカンズは3P試投(30.1)で29位、3P成功(11.0)で23位だった。3Pでチーム2位だったマーフィー三世が序盤にいない中で、その点をどう改善していけるか。

その点において、選手たちはステップアップしなければならない。CJ(マカーラム)が十二分に優れているのは知っている(ペリカンズの543本中最多の211本を記録)。ブランドンも優れた3Pシューターだ。彼はもっと打たなければいけない。ナジ(マーシャル)、ハーバート、ホゼもさらに打つだろう。それからジョーダン・ホーキンズをドラフトで獲得した。コネチカット大学出身のエリートシューターだ。我々にショットが必要な時に、彼は一定時間出場するかもしれない。

原文:Q&A: Willie Green talks Pelicans' injuries, Zion update & more(抄訳)

[AD] スポーツ観るならDAZNで。スマホやTVでスポーツをいつでも楽しもう

Steve Aschburner, NBA.com

Steve Aschburner, NBA.com Photo

NBA.com

坂東実藍 Miran Bando

坂東実藍 Miran Bando Photo

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。