NBAドラフト2019で1巡目に指名された選手の多くが、すでに延長契約に至っている。
まだ至っていない選手たちはこの夏、制限付きフリーエージェント(RFA)となる。
オースティン・リーブス、コービー・ホワイト、八村塁、キャム・レディッシュ、キャメロン・ジョンソン、PJ・ワシントン、マティース・サイブル、グラント・ウィリアムズといった選手たちだ。彼らはどれくらいの契約を手に入れられるだろうか?
NBAドラフト2019年組の延長契約
まだ契約に至っていない選手たちを展望するのに有益なのが、同期のほかの選手たちの状況だ。
※金額はいずれも1ドル=145円換算
- ザイオン・ウィリアムソン:5年1億9720万ドル(約285億9400万円)
- ジャ・モラント:5年1億9720万ドル(約285億9400万円)
- ダリアス・ガーランド:5年1億9720万ドル(約285億9400万円)
- ジョーダン・プール:4年1億2800万ドル(約185億6000万円)
- タイラー・ヒーロー:4年1億2000万ドル(約174億円)
- RJ・バレット:4年1億700万ドル(約155億1500万円)
- ディアンドレ・ハンター:4年9000万ドル(約130億5000万円)
- ケルドン・ジョンソン:4年7400万ドル(約107億3000万円)
- ケビン・ポーターJr.:4年6340万ドル(約91億9300万円/2年目と3年目は無保証で4年目はオプション)
- ブランドン・クラーク:4年5000万ドル(約72億5000万円)
- ナシール・リトル:4年2800万ドル(約40億6000万円)
※数字はいずれも『Spotrac』より
すでに延長契約に至った選手たちとRFAの選手たちを完全に同一に並べることはできない。RFAの選手たちは不利な契約になっていくこともしばしばだからだ。しかし、同じ年のドラフトでNBA入りした選手たちの契約規模は一定の水準になる。
2022年夏の制限付きフリーエージェント選手たちの契約
昨年夏にRFAの選手たちが結んだ契約も、この夏どうなるかを予想するのに有益だ。
- ディアンドレ・エイトン:4年1億3290万ドル(約192億7050万円)
- アンフェニー・サイモンズ:4年1億ドル(約145億円)
- コリン・セクストン:4年7100万ドル(約102億9500万円)
- マービン・バグリー三世:3年3750万ドル(約54億3750万円)
- モー・バンバ:2年2060万ドル(約29億8700万円)
- ニック・クラクストン:2年1730万ドル(約25億850万円)
- コディー・マーティン:4年3140万ドル(約45億5300万円)
- ケイレブ・マーティン:3年2040万ドル(約29億5800万円)
- ロニー・ウォーカー四世:1年650万ドル(約9億4250万円)
- ケビン・ノックス:2年600万ドル(約8億7000万円)
- トロイ・ブラウンJr.:1年200万ドル(約2億9000万円)
- ジョシュ・オコーギー:1年200万ドル(約2億9000万円)
※数字はいずれも『Spotrac』より
エイトンは最終的に最大限のオファーシートを受け取り、サイモンズはかなり早くにポートランド・トレイルブレイザーズとの契約に至った。昨年夏のFA市場ではかなり決着が遅かった部類だが、セクストンも大型契約を手にしている。
それ以外のRFAの選手たちにとっては、優しい市場ではなかった。大半がミッドレベル例外条項に近い契約に至って幸運だった。クラクストンの850万ドルやケイレブ・マーティンの650万ドルなど、かなりのお買い得価格もあった。
2023年夏注目の制限付きフリーエージェント選手
これらや噂を踏まえたうえで、この夏注目のRFA選手たちの契約予想は以下のとおりだ。
オースティン・リーブス
リーブスはプレイオフに強いスコアラーで、守備も評価されていた以上だ。最大で年俸約2500万ドル(約36億2500万円)を得られる。
キャップが上昇し、平均的なスターターで約2000万ドル(約29億円)であることを考えれば、彼にとっては良い契約だ。ロサンゼルス・レイカーズはどんなオファーにもマッチすると明かした。それが本当かを試すチームが出てくるだろう。
予想:4年1億100万ドル(約146億4500万円)
キャメロン・ジョンソン
ジョンソンは最近、4年7200万ドル(約104億4000万円)の延長契約を断った。大型契約を狙っている。ブルックリン・ネッツはジョンソンを簡単に手放さないと示唆してきた。それだけに彼が大型契約を結ぶのに有利だ。4年9000万ドルを手にしたハンターよりも彼は優れた選手である。
予想:4年1億ドル(約145億円)
PJ・ワシントン
ワシントンは優れたスコアラーだ。2022-2023シーズンは攻撃力を欠いたシャーロット・ホーネッツで自己最多の平均15.7得点を記録した。3ポイントショット成功率は36.6%でドライブ力もある。守備では時に相手の前に出るのに苦労するなど課題がある。
『HoopsHype』のマイケル・スコット記者によると、ワシントンは4年約5000万ドルの延長契約を断り、年俸約2000万ドルの契約を目指している。良いシーズンを過ごしたところだけに、それだけの金額を得られると考えるのは合理的だ。
予想:4年8000万ドル(約116億円)
グラント・ウィリアムズ
ウィリアムズはオープンな3Pを決めることができる多才なディフェンダーだ。現代のNBAではこういうタイプの選手が貴重となる。ケルドン・ジョンソンとクラークの間に落ち着くはずだ。
予想:4年6500万ドル(約94億2500万円)
八村塁
八村はレイカーズで良いプレイをし、球団は彼を残すことに関心を寄せている。以前は守備が大きな弱点だったが、ディフェンダーとしても向上した。そして常にミッドレンジからのショットを決めることができる。
八村はウィリアムズと同等の契約になるだろう。
予想:4年6500万ドル(約94億2500万円)
コービー・ホワイト
シカゴ・ブルズでディフェンダーとして、そしてプレイメーカーとして成長した。キャッチ&シュートの3Pも優れており、相手の脅威になる。ベンチスタートのガードの一番手か、準スターターを目指す。4年5000万ドルを手にしたクラークほどではない。今年のFA組ではかなり下位のひとりとなり、FA資金の大半が投じられた後、市場価格を下回る契約に落ち着いていくだろう。
予想:4年4500万ドル(約65億2500万円)
マティース・サイブル
サイブルは予想が難しい選手だ。守備では本当に貴重な価値を持つ。リーグでトップクラスのストッパーだ。しかし、攻撃ではかなりの余地が残されている。3Pシューターとしては少し成長し、トレードされてからは成功率38.8%を記録した。クラークとリトルの間、年俸700万ドル(約10億1500万円)から800万ドル(約11億6000万円)で落ち着くだろう。
予想:4年3000万ドル(約43億5000万円)
キャム・レディッシュ
HoopsHypeのスコット記者によると、レディッシュには770万ドル(約11億1650万円)のクオリファイング・オファーが提示されない。その場合は無制限FAとなる。最低限のサラリーに近い金額が最も可能性の高いものとなるだろう。
予想:2年600万ドル(約8億7000万円)