【プレイイン展望】ペイサーズ対ウィザーズ:勝てば八村塁は自身初のプレイオフ出場へ

大西玲央 Reo Onishi

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5月21日(現地20日)に、八村塁が所属するワシントン・ウィザーズがインディアナ・ペイサーズと、イースタン・カンファレンスのプレイオフ第8シードの座を懸けて対戦する。

イースタン・カンファレンス8位でレギュラーシーズンを終えたウィザーズは、19日(現地18日)に行なわれたプレイイン・トーナメントで同7位のボストン・セルティックスに敗れた。勝ったセルティックスは第7シードでのプレイオフ進出が決定した。一方、ペイサーズは同じく19日(現地18日)にシャーロット・ホーネッツ(同10位)に勝利。ウィザーズとペイサーズは、プレイオフ最後の枠を懸けて、ウィザーズの本拠地キャピタル・ワン・アリーナで最終決戦に臨む。

日本時間5月21日 午前9:00開始予定
プレビューボックススコア

敗れたチームはそこでシーズンが終了し、勝利したチームは第8シードとしてプレイオフに出場し、1回戦でイースト第1シードのフィラデルフィア・76ersと対戦することとなる。

ウィザーズは2018年以来3年ぶりのプレイオフ進出を目指しており、出場することができれば八村にとって、そして日本人NBA選手として初の出来事となる。

一方のペイサーズは、2016年以降5年連続でプレイオフ出場を果たしており、6年連続での出場を狙う。

直接対決はウィザーズが3戦全勝

ウィザーズは今季ペイサーズと3度対戦しており、その全てに勝利している。初戦は3月30日(同29日)にホームで対戦し、ラッセル・ウェストブルックが35得点、14リバウンド、21アシストの活躍でウィザーズが132-124で勝利。八村は先発出場で26得点、8リバウンドをマークした。

2度目の対戦は5月4日(同3日)に同じくホームで行なわれた試合で、八村がチームトップとなる27得点、7リバウンドの活躍で154-141の勝利に貢献した。ウェストブルックはこの試合でも14得点、21リバウンド、24アシストでトリプルダブルを達成している。

レギュラーシーズン最後の対決となったのは5月9日(同8日)の試合で、ウィザーズが敵地でオーバータイムの末に133-132で勝利する激戦となった。ブラッドリー・ビールが50得点、ウェストブルックが33得点、19リバウンド、15アシストで通算トリプルダブル数でオスカー・ロバートソン(通算181回)に並ぶ記録的な試合にもなった。八村は13得点、6リバウンドの活躍だった。

ゴンザガ対決

八村とペイサーズのドマンタス・サボニスは同じゴンザガ大学出身であり、先輩後輩対決としても注目される。八村は2016年から2019年まで、サボニスは2014年から2016年の在籍だったため、大学で一緒にプレイしたことはないものの、ソーシャルメディアなどでたびたびお互い称え合っており、同門出身としての繋がりは強い。

サボニスは今季キャリア最高となる1試合平均20.3得点に加え、12.0リバウンド、6.7アシスト、1.2スティールとオールラウンドに活躍している。特に5月に入ってからは9試合で平均23.0得点、14.1リバウンド、10.7アシストと平均トリプルダブルを記録している。

両軍とも主力に故障者

ウィザーズはハムストリングを負傷しながらも出場しているビール、ペイサーズはキャリス・ルバート(安全衛生プロトコル)とマイルズ・ターナー(右足)の欠場など、両チームとも不安要素を抱えている状態での試合となる。だが、この試合は勝てばプレイオフ、負ければシーズン終了という大一番。お互いのシーズンを懸けた一大決戦となる。


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大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。