NBAは2019-20シーズンをフロリダ州オーランドにあるディズニーワールドにて再開する予定だ。だが、ここ数日間、オーランドでの新型コロナウイルス感染者数は増加傾向にある。
そんな数値を不安視する声もあるものの、リーグは徹底した健康ガイドラインを作成し、なんとか乗り越えようとしている。『AP』が詳しく報じている。
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ミシェル・ロバーツNBA選手会事務局長は「無感染が保証された環境になるとは誰も言っていません」と話す。
「どの州が一番感染率が低いですか? どこに行けば安全でしょうか? この地球上で、少なくとも米国内では完全に無菌な環境を見つけるのは不可能でしょう」。
6月16日(日本時間17日)にリーグが提案したプロトコルには、選手たちに『接近アラーム』を配布すると記載されている。このアラームは、別の人と6フィート(約2メートル)以内の距離に5秒以上いた場合、ソーシャルディスタンシングのガイドライン違反を知らせるために警告音が鳴るようになっている。さらに、体温、呼吸速度、心拍数を計測するためのリングを着用することもできる。
選手とスタッフには温度計と酸素濃度計も配られ、計測されたデータをリーグの健康プラットフォームで毎日トラッキングすることが可能だ。
自身が新型コロナウイルスに感染し、快復していたことを抗体検査で先月知ったデンバー・ナゲッツのマイケル・マローン・ヘッドコーチは「NBAの再開ポリシーと手順には前向きだ」と語った。
「できる限り安全な環境になるように手を尽くしてくれる。保証はないのでリスクはあるが、オーランド入りする前と、オーランド入りしてからの手順には自信を持って参加できる」。
(中略)
NBAがディズニー入りする日が近くにつれ、州の感染者数は上昇しており、経済を再開させる決断が早すぎたとロン・ディサンティス州知事ら役人への批判の声も強まっている。だが、NBA選手が外に出ない限り、隔離施設となるディズニーの外で何が起きていようと、内部で行なわれるバスケットボールには影響しないことが期待されている。
6月15日(同16日)までの7日間で行なわれたオーランド地域での検査の陽性率は6%だった。その直前の7日間では2.4%だったため、1週間で倍以上に伸びているということだ。
ディサンティス州知事は、検査数の増加や多くの要因が陽性率の上昇に影響していると述べているが、2週間前と比べるとその陽性率はオーランドだけでなくフロリダ全体で大きく上昇している。
(中略)
ロバーツNBA選手会事務局長は「選手たちはオーランド市に出歩いたりするわけではないというのがせめてもの救いです」と話した。
「選手たちが州入りする際には民間機を利用しないため、それぞれのシーズンが終了するまでずっとキャンパス内にとどまることになります」。
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