サンダーが第1シードを獲得したNBA史上最年少チームに 指揮官も絶賛

YOKO B

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オクラホマシティ・サンダーは4月14日(日本時間15日)、オクラホマ州オクラホマシティのペイコム・センターで行われたダラス・マーベリックス戦に135-86で勝利し、西地区の第1シードが確定した。これにより、サンダーは第1シードを獲得したNBA史上最年少チーム(23.9歳)となった。

西地区では史上初めて最終日まで3チームが同率首位で第1シード争いが繰り広げられ、最終的にサンダーが首位、デンバー・ナゲッツが2位、ミネソタ・ティンバーウルブズが3位で確定した。第1シード争いをしたこの3チームは同じノースウェスト・ディビジョンに属しており、この結果、サンダーは6度目のディビジョン優勝も果たしている。

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「チームには(この結果を)誇りに思うべきだと伝えた」と、サンダーのマーク・デイグノート・ヘッドコーチは試合後の会見で話している。

「今年の西地区は素晴らしかった。ディビジョンを制することは本当に難しいことなんだ。このチームにとって組織に足跡を残す最初の機会でもあった。彼らは本当に懸命に努力し、共に取り組んできた。我々がありたい姿をすべて体現してくれたんだ」

「単に達成したという事実だけではなく、その達成の仕方が良かった。この先、我々が築いていけるものを与えてくれたし、ファンや街の人たちが本当に共感できるものを与えてくれた」

昨季のサンダーは40勝42敗で西地区10位でプレイイン・トーナメントに進出するも、初戦のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で勝利した後、ウルブズに敗れてプレイオフ進出を逃した。今季のサンダーはそこから白星を17増やし、57勝25敗で西地区首位となった。

第1シード獲得は、ケビン・デュラントやラッセル・ウェストブルックがいた2012-2013シーズン以来のことだ。サンダーはあの当時のように若くして再び頂点を目指すチームになりつつある。

子どもの頃そのシーズンを見ていたというNBAキャリア2年目のジェイレン・ウィリアムズは、「すごいことだよ。第1シードを獲得したことは大きなことだと思う」と感慨深げに話した。

2年ぶりのプレイオフ進出となるシェイ・ギルジャス・アレクサンダーも、第1シード獲得について「すごいことだと思う。勝つのは楽しいことだ」と言う。

「でも、過去や未来のことは気にせずに日々コツコツ努力することが大事だと思う。そのメンタリティーのおかげでここまで来ることができたんだ」

そして、プレイオフに向けて冷静にこう続ける。

「良い気分だし、誇りに思うべきことだけど、まだまだやるべきことがある」

ウィリアムズも冷静だ。年齢が若すぎると言われることについて「それは相対的なものだよね。みんながそう言うのはわかるけど」と話す。

「シーズンを通して僕らはそういう雑音をうまく遮断できていると思う。そういうのを気にせずに、逆に利用するだけだよ。誰を相手にしても戦えることは証明できたと思うし、これからの挑戦に向けて準備はできている」

今季のサンダーは確かに数字の上では若いがどこか落ち着きがあり、若さを感じさせない雰囲気がある。デイグノートHCは、それはサンダーという組織が選ぶ「人」が理由だと説明する。

「サム(プレスティGM)や彼のグループは、人格の面でも、プロフェッショナリズムの面でも、競争心の面でも、我々が一緒に築き上げたいと思うような人材を見出すという素晴らしい仕事をしてくれた。我々が本当に強い基盤を築くことができたのはここに来ることが許された人たちのおかげなんだ」

「私はこの1年、ずっと『並外れた』という言葉を使ってきた。彼らには並外れたプロ意識、並外れた競争心、個々人には多くの試練があるにもかかわらず、チームに貢献しようという並々ならぬ意志がある。そして、彼らは非常に野心的で、類まれなチームであり、我々がここで成し遂げたことは彼らの功績だ」

しかし、プレイオフはまた新たなシーズンであり、これまで成し遂げたことはプレイオフには影響しないとデイグノートHCは言う。それでも、年齢は関係なく、チームとして共にここまで築き上げたものがあるからこそ自信があるのだ、と。

「今年は歴史的に激戦の西地区だ。対戦相手への多大なリスペクトと自分たちへの大きな自信を持って試合に臨みたいと思う」

最優秀コーチ候補のデイグノートHCとMVP候補のギルジャス・アレクサンダーが、経験の少ない若いサンダーを率いてプレイオフでどう戦うのか、注目だ。

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。