【NBAファイナル2023展望】ナゲッツ対ヒート

誰もが予想したように、NBAファイナルはデンバー・ナゲッツとマイアミ・ヒートの対戦になった。

まあ、予想どおりではないかもしれない。

ナゲッツはレギュラーシーズンでウェスタン・カンファレンス最高成績を収めたが、ヒートはプレイオフに進出するためにプレイイン・トーナメントを戦わなければならなかった。だが、ファーストラウンドでミルウォーキー・バックスを下し、イースタン・カンファレンス・セミファイナルでニューヨーク・ニックスを沈め、カンファレンス・ファイナルではボストン・セルティックスを倒してきた。

第8シードからNBAファイナルに進出したのは、NBAの歴史でヒートが2チーム目だ。

ナゲッツとヒートがNBAファイナルで対戦したことはない。6月1日（日本時間2日）に第1戦が行われるシリーズは、ヒートが優勝でシンデレラストーリーを締めくくるのか。それとも、ニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーが、ヒートの守備にとって手の負えない存在となるのだろうか。

ナゲッツ対ヒートの予想

Carlan Gay: 第6戦でヒート勝利

Scott Rafferty: 第6戦でナゲッツ勝利

Steph Noh: 第6戦でナゲッツ勝利

Micah Adams: 第6戦でナゲッツ勝利

Gilbert McGregor: 第6戦でナゲッツ勝利

Benyam Kidane: 第6戦でナゲッツ勝利

Thien Luu: 第7戦でナゲッツ勝利

ナゲッツ対ヒート、2022-2023シーズンのレギュラーシーズン成績

レギュラーシーズンでの2回の対戦は、いずれもナゲッツが制している。どちらの試合も一桁点差だった。

• 2022年12月30日：　ナゲッツ　124-119　ヒート
• 2023年2月13日：　ナゲッツ　112-108　ヒート

12月30日（同31日）の対戦では、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープが20得点とナゲッツをけん引。ヨキッチは19得点、12リバウンド、12アシストでトリプルダブルを達成した。2月の対戦ではヨキッチが27得点、12リバウンド、8アシストを記録。マレーはひざのケガで欠場している。

2試合とも敗れたヒートは、ジミー・バトラーが平均20.5得点、8.5アシスト、8.0リバウンド、フィールドゴール成功率41.9％を記録。バム・アデバヨが平均20.5得点、4.5リバウンド、FG成功率42.9％だった。

ナゲッツ対ヒートの注目ポイント：ヒートはニコラ・ヨキッチを抑えられるか？

ヨキッチの今ポストシーズンは歴史的だ。

MVP受賞2回のヨキッチは、NBAファイナルに至るまでに、1試合平均29.9得点、13.3リバウンド、10.3アシストを記録している。単一のポストシーズンで平均トリプルダブルは、ジェイソン・キッド、オスカー・ロバートソン、ラッセル・ウェストブルックに続く史上4人目だ。

ヨキッチが違うのは、これらのグループで彼が最も多くの試合に出場してきたことだ。

スタッツで言えば、ヨキッチにとって自身ワーストだったシリーズは、ミネソタ・ティンバーウルブズとのファーストラウンドだ。それでも、圧倒的に支配している。

一方、ヒートはレギュラーシーズンでディフェンシブ・エフィシェンシーが9位だった。プレイオフでは6位の数字だ。

ウェスタン・カンファレンス・ファイナルでナゲッツに敗れたロサンゼルス・レイカーズと同じように、ヒートはセンターのポジションが軽い。アデバヨは大半の時間でヨキッチを守ることになるだろう。NBA有数のディフェンダーだが、サイズではかなりの差がある。アデバヨは6フィート9インチ（約206センチ）で255ポンド（約116キロ）。ヨキッチは6フィート11インチ（約211センチ）で284ポンド（約129キロ）だ。

ヒートのロスターにアデバヨ以外のビッグマンはケビン・ラブ、コディー・ゼラー、オメール・ユルトセブンしかいない。

エリック・スポールストラ・ヘッドコーチがどのような対策を講じるかは興味深い。守備でアデバヨの最高のスキルはスイッチ能力だが、ヒートが普段のようにアデバヨをスイッチさせると、ヨキッチにスコアラーとしてもパサーとしてもミスマッチを突かれてしまう。レイカーズのダービン・ハムHCを参考に、スポールストラHCが誰か別の選手にヨキッチをマークさせ、アデバヨがより自由に動けるようにすることもあるかもしれない。

いずれにしても、ヒートにとってヨキッチは最大の試練となるだろう。

原文：Nuggets vs. Heat predictions, odds, schedule for 2023 NBA Finals series（抄訳）