なぜナゲッツはホワイトハウスを訪問しないのか? 第1シード狙いの報道はマローンHCが否定

Dan Treacy

坂東実藍 Miran Bando

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デンバー・ナゲッツは今季のNBAでリーグ最高の成績ではない。だが、王者の肩書がある限り、ほかのチームたちから追われる存在だ。

ニコラ・ヨキッチは3回目のMVPに向けたパフォーマンスを見せている。ペイトン・ワトソンとクリスチャン・ブラウンは成長してきた。ナゲッツはウェスタン・カンファレンスの第1シードを争っており、2年連続優勝の可能性がある。

そしてもう一度優勝することは、ナゲッツがホワイトハウスを訪問するために必要なようだ。

NBA王者はワシントンDCを訪れ、大統領と面談するのが伝統だ。だが、ナゲッツは3月18日(日本時間19日)に予定されていたホワイトハウス訪問の予定をキャンセルした。

ここでは、ナゲッツがホワイトハウス訪問をキャンセルした理由や、マイケル・マローン・ヘッドコーチが決定に関する噂を否定した理由についてまとめる。

なぜナゲッツはホワイトハウスを訪問しない?

『TNT』のクリス・ヘインズ記者は、ナゲッツが西地区第1シードの座を手にすることに集中するためにホワイトハウス訪問を取りやめたと報じている。だが、マローンHCは事実でないと否定した。

マローンHCは3月11日(同12日)、報道陣に「直近の報道とは違い、第1シードになることは我々の全体目標ではない」と述べている。

 

実際は、もっとシンプルだ。バイデン大統領との面談が予定されていたのは、ロードゲーム2試合の間だったのである。

ナゲッツは17日(同18日)にダラス・マーベリックスと、19日(同20日)にミネソタ・ティンバーウルブズと、それぞれ敵地で対戦する。ダラスとミネアポリスを移動する間に立ち寄るのに、ワシントンDCは都合の良い街ではない。そしてどちらのゲームも、ナゲッツにとって簡単な試合ではない。

ではなぜ、そもそもナゲッツはこの日程に賛成したのだろうか。もともとは、1月22日(同23日)のワシントン・ウィザーズ戦の際にバイデン大統領に面談する予定だったのだ。NBA王者はワシントンDCへの遠征中にホワイトハウスを訪問するのが一般的となっている。しかし、日程の問題からホワイトハウスが延期としたのだ。ナゲッツの決定は政治的な理由ではない。

それでも、チャールズ・バークリーは「ホワイトハウスに行くのは名誉であり、特権だ。行くべきだ」と、ナゲッツの決定を批判。すべての優勝チームが大統領と会う機会を生かすべきと主張した。

バークリーはナゲッツにとって厳しい日程であることを認めつつ、「サウスウェスト(航空)で飛んでいるような振る舞いだ」と述べている。

いずれにしても、レギュラーシーズンの残りが少なくなっている中で、ナゲッツに時間を無駄にするつもりはない。ならば、ホワイトハウスを訪問する方法はひとつ。また優勝することだ。そしてナゲッツには、それを実現させるモチベーションがあるだろう。

原文:Why aren't the Nuggets visiting the White House? Coach Michael Malone says it's not because of playoff seeding(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Dan Treacy is a content producer for Sporting News, joining in 2022 after graduating from Boston University. He founded @allsportsnews on Instagram in 2012 and has written for Lineups and Yardbarker.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。