AIが考えるNBAのトレード デッドライン レイカーズやウォリアーズはどう動くべき?

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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『スポーティングニュース』では、2月8日(日本時間9日)のトレードデッドライン(トレード期限)に向けて様々な記事をお届けしている。ロサンゼルス・レイカーズゴールデンステイト・ウォリアーズについては個別にトレード候補を分析した。

次は、人工知能がどう考えるのかを見てみよう。

イーロン・マスクはX(旧ツイッター)のAIボット「Grok」を、「他の(AI)モデルよりも大きなアドバンテージ」を持つと評した。「Xというプラットフォームを通じてリアルタイムで情報にアクセス」するからという。マスク氏の製品に対する自信から、NBAのトレードデッドラインに関してGrokがどう考えるのかを見てみることにした。

ここでは、「2024年のデッドラインで××はどのようなトレードをすべきか」という質問に対するGrokの回答をご紹介する。Grokが事実を間違えているところは注釈をつけている。

レイカーズが狙うべきはデジャンテ・マレーとベン・シモンズ

Grok:アトランタ・ホークスとブルックリン・ネッツからデジャンテ・マレーとベン・シモンズをそれぞれトレードで獲得するのがひとつの選択肢となり得る。得点をあげ、守ることができるマレーという堅実なポイントガードと、攻撃を動かせるシモンズという万能なディフェンダーをチームにもたらすだろう。

もうひとつの可能性は、シカゴ・ブルズからデマー・デローザンとヤコブ・パートルを獲得することだ(注:パートルは現在トロント・ラプターズ)。デローザンは実績あるスコアラーで、自身でショットをつくり出せる。一方、パートルはリムを守ってリバウンドを拾える堅実なビッグマンだ。

最後に、レイカーズはマイルズ・ブリッジズやロイス・オニールといった若いタレントたちを狙うかもしれない(注:オニールは30歳)。これらの選手たちはエネルギーや身体能力の高さ、守備の力をもたらし、未来に向けて貴重な戦力となり得るだろう。


なお、スポーティングニュースではマレーのレイカーズ移籍について分析し、実現の可能性が低い理由も伝えている。

ウォリアーズが狙うべきはデジャンテ・マレーかマイルズ・ブリッジズ

Grok: ウォリアーズが行う可能性のあるトレードはいくつかある。

  1. より身体能力のある選手を加え、守備を強化するための、マレーやブリッジズのような万能なフォワードのトレード

  2. ベテランのポイントガードを必要とするチームに、契約が満了するクリス・ポールを放出し、引き換えに堅実なロールプレイヤーと将来のドラフト指名権を獲得するトレード(注:ポールでこういった見返りを得ることはできないだろう)

  3. 若いタレントたちや複数の将来のドラフト指名権をまとめた条件で、パスカル・シアカムやシモンズのような、すぐにインパクトを残せる実績あるスターを獲得するトレード(注:シアカムは最近インディアナ・ペイサーズにトレード)


スポーティングニュースでは、マレーがウォリアーズにフィットする理由を分析している。また、ボーヤン・ボグダノビッチやデローザン、ウェンデル・カーターJr.、カイル・クーズマもトレード候補として紹介。放出されるかもしれない選手やドラフト指名権についても伝えた。

ラプターズが狙うべきはギャリー・トレントJr.を手放してディアンドレ・エイトン獲得

Grok:可能性のあるトレードは、クリス・ブーシェイと将来のドラフト1巡目指名権と引き換えに、フェニックス・サンズからディアンドレ・エイトンを獲得することだ(注:エイトンは現在ポートランド・トレイルブレイザーズ在籍。また、ブーシェイよりも年俸が2070万ドル/1ドル=148円換算で約30億6360万円多いためトレードできない)。ラプターズはスターガードと組ませる支配的なビッグマンを手に入れ、サンズは万能なフォワードと再建に役立つドラフト指名権を得る。

もうひとつの選択肢は、ギャリー・トレントJr.とドラフト2巡目指名権をレイカーズに放出し、引き換えに若手選手たちやドラフト指名権を獲得するトレードだ(注:Grokが思いついた最初の面白いアイディアのひとつ)。これにより、ラプターズは強く必要としている層の厚さや柔軟性を、レイカーズはプレイオフ進出を目指すのに役立つ実績あるスコアラーを手にする。


シカゴ・ブルズは主軸を解体すべき

Grok:可能性のあるトレードは、デローザンとアレックス・カルーソをレイカーズに放出し、引き換えに若手選手たちや複数のドラフト指名権を獲得することだ。これにより、ブルズは強く必要としている層の厚さと柔軟性を、レイカーズはプレイオフ進出を目指すのに役立つ実績あるスコアラーを手にする。

もうひとつの選択肢は、ボストン・セルティックスやサンズのようなビッグマンを必要としている有力候補にアンドレ・ドラモンドを放出することかもしれない。これにより、ブルズは築いていくための中心となる若手やドラフト指名権を、ドラモンドを獲得するチームは支配的なリバウンダー兼リムプロテクターを得る。


全体的には、Grokによるトレードの提案は、スポーツバーで連続投稿する酔っ払いのNBA知識のようなものから想像されるようなものだった。今のところ、NBAのエグゼクティブたちはAIの脅威に対して安全なようだ。

原文:NBA trade deadline rumors: Here's what AI thinks the Lakers, Warriors, Raptors and Bulls should do(抄訳)
翻訳:坂東実藍

Stephen Noh

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。