記録更新なるか? NBAサマーリーグの個人スタッツ記録

大西玲央 Reo Onishi

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本日7月8日(現地7日)から、NBA全30チームが参加するラスベガスのサマーリーグが始まった。今季はNBAゲームソフトの『NBA 2K23』が冠スポンサーとなっており、正式名称はNBA 2K23サマーリーグとなっている。

先日、ユタ州にて少数チームで行われたソルトレイクシティ・サマーリーグではNBAドラフト2022全体2位指名のチェット・ホルムグレン(オクラホマシティ・サンダー)が、初戦で23得点、7リバウンド、4アシスト、6ブロックという堂々たるデビューを見せた。

ホルムグレンの6ブロックはソルトレイクシティ・サマーリーグ記録だったこともあり、デビュー戦でいきなり記録を打ち立てたことが話題となった。今日から始まるラスベガスでのサマーリーグでも、破られる記録があるのか、現在の記録をチェックしてみよう。

※1試合平均スタッツは3試合以上出場を対象とする。RealGM.com調べ。

NBAサマーリーグ 得点記録

1試合:アンソニー・モロー 47得点(2009年)
平均:ジェリッド・ベイレス 29.8得点(2009年)

1試合での最多得点記録は、2009年にゴールデンステイト・ウォリアーズの一員としてプレイした当時2年目選手のアンソニー・モローが記録した47得点だ。7本の3ポイントショットを決める大活躍だった。モローはウォリアーズで2シーズンをプレイした後、6チームを転々としており、最後にNBAでプレイしたのは2017年だ。

平均得点は、2009年にポートランド・トレイルブレイザーズでプレイしていたジェリッド・ベイレスが4試合で記録した29.8得点が最多。現役選手では、ブルックリン・ネッツのマーカス・トーマスが去年記録した27.0得点が最多となる。

NBAサマーリーグ リバウンド記録

1試合:マルコム・トーマス 22本(2013年)
平均:マルコム・トーマス 15.0本(2013年)

1試合での最多リバウンド記録は、2013年に当時シカゴ・ブルズでプレイしていたマルコム・トーマスが獲得した22本。トーマスはドラフト外選手としてリーグを転々とし、現在は海外でプレイしている。

平均リバウンドも、同年にトーマスが記録した平均15.0本が最多だ。今もリーグでプレイしている選手としては、ケビン・ラブ(クリーブランド・キャバリアーズ)が2008年に記録した13.5本が最多。当時ミネソタ・ティンバーウルブズのルーキーだったラブは。4試合中3試合で二桁リバウンドを記録し、リバウンド力の高さを見せつけた。

NBAサマーリーグ アシスト記録

1試合:マーカス・ウィリアムズ 17本(2009年)
平均:ロンゾ・ボール 9.3本(2017年)

1試合での最多アシスト記録は、2009年にメンフィス・グリズリーズの一員としてプレイしていたマーカス・ウィリアムズが、サマーリーグ初戦で記録した17アシストだ。2006年のドラフト全体22位でリーグ入りしながらも、2009-10シーズンにグリズリーズでプレイしたのを最後に、NBAではプレイしていない。

平均アシストは、当時ロサンゼルス・レイカーズでプレイしていたロンゾ・ボール(現シカゴ・ブルズ)が2017年に記録した9.3アシストが最多だ。ドラフト全体2位で指名されたボールは、その年のNBAサマーリーグMVPにも輝いている。

NBAサマーリーグ スティール記録

1試合:ジャスティン・デントモン、ドノバン・ミッチェル 8本(2015、2017年)
平均:CJ・ワトソン 4.3本(2008年)

1試合での最多スティール記録はジャスティン・デントモンとドノバン・ミッチェルがそれぞれ記録した8本だ。デントモンは2015年にGリーグ(当時Dリーグ)選抜チームとして出場。DリーグでMVPを獲得するなど輝かしい成績を残したものの、NBAには定着することができず、主に海外でプレイしている。

ミッチェルはこの8スティールを記録した試合で37得点も獲得し、早々に突出したルーキーであることを証明した。

平均では、2008年にウォリアーズでプレイしていたCJ・ワトソンの4.3スティールが最多。ワトソンはその後、ブルズ、ブルックリン・ネッツ、インディアナ・ペイサーズ、オーランド・マジックなどで合計10シーズンをNBAでプレイしている。

NBAサマーリーグ ブロック記録

1試合:ジャレン・ジャクソンJr.、アイザイア・ジャクソン、他多数 7本(2018年、2019年)
平均:ミッチェル・ロビンソン 4.0本(2018年)

1試合での最多ブロック記録は多数の選手が記録している7本だ。最近の選手では、メンフィス・グリズリーズのジャレン・ジャクソンJr.(2018年)とインディアナ・ペイサーズのアイザイア・ジャクソン(2019年)だ。ジャクソンJr.は2021-22シーズンに平均2.3ブロックを記録し、リーグのブロック王となっている。

平均では、2019年にニューヨーク・ニックスのミッチェル・ロビンソンが4.0本を記録している。さらにミッチェルはリバウンドでも、平均6.2オフェンシブリバウンドでサマーリーグ記録を更新する活躍を見せた。

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大西玲央 Reo Onishi

大西玲央 Reo Onishi Photo

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。