今季3度目の日本人対決なるか? NBAインシーズン・トーナメント準々決勝プレビュー

大西玲央 Reo Onishi

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今季から初めて導入されたNBAインシーズン・トーナメントはグループステージを終え、日本時間12月5日(現地4日)から負ければ敗退となるトーナメント形式のノックアウトラウンドへとフェーズを進める。

グループステージは、トーナメント専用の特別仕様コートを各チームが用意し、最終日まで全ての結果がわからない白熱した展開となり、11月の試合としては例年以上の盛り上がりを見せてくれた。他会場の結果や得失点差を気にするなど、FIBAバスケットボールワールドカップや、オリンピックのグループ予選を観ているような感覚を味わえた。

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ここでは、各カンファレンスから4チームずつが進出するノックアウトラウンド準々決勝のマッチアップをプレビューする。

セルティックス (3) 対 ペイサーズ (2)

日時:12月5日午前9:30
会場:ゲインブリッジ・フィールドハウス(インディアナ州インディアナポリス)

グループステージで総得点546という圧倒的オフェンス力でイースタン・カンファレンスグループAを4勝0敗で勝ち抜けたインディアナ・ペイサーズが、3勝1敗で同グループCを首位で終えたボストン・セルティックスと対戦。

リーグトップのオフェンシブレーティング(122.5)を誇るペイサーズだが、その代償としてディフェンシブレーティング(119.3)はリーグ28位と両極端。しかしタイリース・ハリバートンを中心にエキサイティングなバスケットボールを展開し続けている。

対するセルティックスはディフェンシブレーティングが107.1でリーグ2位。オフェンスもリーグリーグ9位(116.9)と高いが、やはりそのディフェンス力がここまでの強さの原動力となっている。新加入のドリュー・ホリデーの存在が大きいだろう。ハリバートンとホリデーのマッチアップに注目だ。

ペリカンズ (3) 対 キングス (2)

日時:12月5日午後12:00
会場:ゴールデン1センター(カリフォルニア州サクラメント)

グループステージ最終戦でゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に劇的な逆転勝利を収めてノックアウトラウンドに進出したサクラメント・キングスだが、そんなキングス相手に今季すでに2勝しているニューオリンズ・ペリカンズも好調だ。

ペリカンズにとってザイオン・ウィリアムソンとブランドン・イングラムのコンビの活躍は必須だが、肺気胸からCJ・マカーラムが先日復帰したのはチームにとって明るい材料だ。

キングスはディアロン・フォックスが今季は平均30.7得点、5.8アシストと絶好調だ。ペリカンズのハーブ・ジョーンズとダイソン・ダニエルズという強力な守備を展開するガードコンビ相手に、どこまで活躍できるかが鍵となる。

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ニックス (4) 対 バックス (1)

日時:12月6日午前9:30
会場:ファイサーブ・フォーラム(ウィスコンシン州ミルウォーキー)

グループステージ全勝で勝ち抜けたミルウォーキー・バックスに対して、ニューヨーク・ニックスはワイルドカードでの出場。バックスのヤニス・アデトクンボとデイミアン・リラードのスターデュオは、試合を消化しながらより噛み合うようになってきている。

しかし、ニックスもジェイレン・ブランソンとジュリアス・ランドルという強力なガード&インサイドコンビを擁するチームだ。バックスと比較して安定感がないとも言えるが、ハマっているときはリーグ屈指の強さを誇る。

バックスはジェイ・クラウダーとパット・カーナトンが負傷離脱しており、チーム状況として不安な面がある。ニックスにも十分に番狂せを起こすチャンスがあるだろう。

サンズ (4) 対 レイカーズ (1)

日時:12月6日午後12:00
会場:クリプトドットコム・アリーナ(カリフォルニア州ロサンゼルス)

ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズにアンソニー・デイビス、そしてフェニックス・サンズのデビン・ブッカーにケビン・デュラントと、準々決勝のなかでスターパワーが最も強いのがこの試合だ。

ジキルとハイドのように試合内容の善し悪し日によって変わるレイカーズだが、インシーズン・トーナメントに関しては圧倒的な強さを見せ続けている。

日本人として気になるのは、やはり八村塁(レイカーズ)と渡邊雄太(サンズ)による日本人対決だろう。八村は鼻骨骨折で欠場が続いているが、まもなく負傷から1週間で、フェイスマスク着用での練習も好感触だったという報道も見られる。渡邊は左大腿四頭筋の挫傷から復帰を果たしており、今季3度目のNBA日本人対決実現への期待が高まる。

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大西玲央 Reo Onishi

大西玲央 Reo Onishi Photo

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。