NBA 2021-22シーズン後半戦序盤の注目試合

大西玲央 Reo Onishi

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NBAオールスター2022が終了し、2月24日(日本時間25日)からレギュラーシーズンが再開した。トレード期限前にはオールスター級の選手が多く移籍するなど、各チームはプレイオフに向けた積極的な補強を行なった。例年以上に順位争いが激しく、1試合の重みがさらに増していく後半戦の序盤で特に注目が集まる試合をピックアップしよう。

※試合の日時は日本時間。

フィラデルフィア・76ers 対 ミネソタ・ティンバーウルブズ

日時:2月26日 午前10時
開催地:ミネソタ

今季のトレード期限最大のトレードと呼んで良いのが、ジェームズ・ハーデンとベン・シモンズのトレードだろう。ブルックリン・ネッツから76ersへ移籍したハーデンが、今季MVP級の活躍を見せているジョエル・エンビードとどうフィットするのかが注目ポイントだ。

ティンバーウルブズは現在ウェスタン・カンファレンス7位に位置しており、ここ10試合で7勝3敗と好調だ。カール・アンソニー・タウンズが3ポイントコンテストを優勝するなど、オールスター休暇中もチームとしては勢いづく要素が多く、プレイオフ出場をかけて快進撃を続けたい。

シカゴ・ブルズ 対 マイアミ・ヒート

日時:3月1日 午前9時半
開催地:マイアミ

後半戦をイースタン・カンファレンスの首位タイで迎えた両チームが対戦する。ブルズはロンゾ・ボールとアレックス・カルーソら主力がケガで離脱していながらも、デマー・デローザンが7試合連続で35得点以上、フィールドゴール成功率50%以上を記録する歴史的な活躍を見せるなどし、ここまで順位を落とさずにいる。

一方のヒートは、オフシーズンに獲得したカイル・ラウリーが見事にハマっている。ジミー・バトラーと共にリーダーシップを発揮し、若手の成長が目覚ましいヒートを牽引。今季の最優秀シックスマン候補でもあるタイラー・ヒーローのベンチからの活躍にも注目だ。

ゴールデンステイト・ウォリアーズ 対 ロサンゼルス・レイカーズ

日時:3月6日 午前10時半
開催地:ロサンゼルス

ウェスタン・カンファレンス2位で後半戦を迎えるウォリアーズは、後半戦序盤のスケジュールに強敵が並ぶ。2週間でダラス・マーベリックスとデンバー・ナゲッツと2回ずつ対戦するのに加え、レイカーズとロサンゼルス・クリッパーズとの対戦も予定されている。

ウェスタン・カンファレンス9位のレイカーズはアンソニー・デイビスがケガで離脱しているなか、これ以上順位を落とせばプレイイン・トーナメントにすら出場できない事態となってしまう。トレードで動かなかったこともあり、レブロン・ジェームズとラッセル・ウェストブルックを中心としたチームで、まずは勝率5割復帰を目指したい。

フェニックス・サンズ 対 ミルウォーキー・バックス

日時:3月7日 午前5時半
開催地:ミルウォーキー

NBAファイナル2021の再戦だ。ファイナルで優勝を手にしたのはバックスだが、2月にフェニックスで行われた試合では、サンズに107-131と大敗していることもあり、バックスとしてはリーグトップのサンズ相手にリベンジを果たしたいところ。

サンズはクリス・ポールが右手親指の剥離骨折で長期離脱が決まり、後半戦の大部分はコート上の指揮官を欠いた状態でプレイすることとなる。

ブルックリン・ネッツ 対 フィラデルフィア・76ers

日時:3月11日 午前9時半
開催地:フィラデルフィア

ハーデンとシモンズをトレードした両チームの対戦は、プレイオフで当たる可能性を除けば今季はこの一戦のみだ。しかもフィラデルフィア開催ということもあり、チームと決別したような形で去ったシモンズが元チームのファンにどのように迎えられるのかは注目だ。

ケガで離脱しているケビン・デュラントが復帰している可能性もあり、デュラント、シモンズ、カイリー・アービングという強力トリオが東の強豪相手にどれくらい機能するのかを確認する良いテストにもなりそうだ。

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大西玲央 Reo Onishi

大西玲央 Reo Onishi Photo

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。