30チームの先発ポイントガードランキング|NBA 2023-2024シーズン

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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各ポジションで最強のスターターを擁するチームはどこなのか。そして、その反対となるのはどのチームなのだろうか。

『スポーティングニュース』が、2023-2024シーズンのNBA全30チームのスターターをポジションごとにランキング化した。

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ポイントガードはNBAで最も高いスキルを要するポジションのひとつだ。平均を下回る選手がリードガードのポジションを担うチームは、もはやない。そしてこのリストの上位には、リーグ最高級のスターたちがひしめいている。

始める前に、ひとつ注意事項だ。デビン・ブッカーは新たにこのリストに加えられた。昨季、クリス・ポールが負傷している中で、ブッカーはフェニックス・サンズでよりポイントガードとしてプレイしている。そして新シーズンはブラッドリー・ビールと主にボールハンドリングを共有するはずだ。

NBA 2023-24シーズンのポイントガードランキング

Stephen Curry
(NBAE via Getty Images)

1. ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)

昨年のプレシーズンも1位だった。そして昨季はさらに良いシーズンとし、トップを保ったかたちだ。

2021-2022シーズンは3ポイントショット成功率が珍しく38%にとどまったが、昨季は調子を取り戻した。3P成功率は43%、フィールドゴール成功率は49%だ。1試合平均29.4得点はリーグで7位。35歳にして、カリーはまだ守ることが不可能な、そしてリーグ有数の高いスキルを誇る選手だ。

2. ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)

昨季のドンチッチはリーグ2位の平均32.4得点、リーグ6位の8.0アシストを記録した。平均8.6リバウンドもチーム最多の数字だ。彼がこのリストのトップに立つのも、時間の問題でしかない。

3. デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)

昨季のブッカーはサンズで多くの異なる役割を担った。ポールが負傷していた時期にはポイントガードも務めている。そして今季はその役割でスタートするかもしれない。昨季の平均5.5アシストは、ポールに次いでチーム2位の数字だ。また、ブッカーはプレイオフで守備を大きく向上させ、相手を封じ、ブロックやスティールを記録した。

しかし、ブッカー最大のスキルは得点力にある。平均27.8得点は昨季リーグ11位だ。

4. シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)

昨季はギルジャス・アレクサンダーにとってブレイクのシーズンとなった。平均31.4得点、5.5アシスト、4.8リバウンドを記録し、オールNBAファーストチームに選出。リーグ有数のトリッキーなドライブを駆使し、ペースチェンジも得意とし、一貫してリムにたどり着く道を見つけられる。平均フリースロー試投10.9本はリーグ3位だった。

守備面も向上しており、昨季のリーグで平均1.5スティール&1.0ブロックを記録したのはギルジャス・アレクサンダーだけだ。

5. デイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)

2021-2022シーズンは腹部のケガに悩まされたリラードだが、万全の状態で臨んだ昨季は32歳にして自己最高のシーズンのひとつとした。

リラードは自己平均の32.2得点を記録し、ヒューストン・ロケッツ戦ではNBA歴代8位となる71得点をマーク。3Pも2シーズン前の成功率32%から通算平均の37%まで回復させた。リラードはリーグ有数の純粋なスコアラーであり、ヤニス・アデトクンボと組む今季は止められない存在となるはずだ。

6. ジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)

リーグに対する有害な行為のために、開幕から25試合で出場停止の処分を科された。だが、コート外の問題を別にすれば、モラントがリーグ有数のポイントガードであることは変わらない。昨季は平均26.2得点、8.1アシスト、5.9リバウンドを記録した。

モラントはバスケットに向かってドライブする時にまったくの恐れ知らずだ。1試合平均20.3回のドライブは、ギルジャス・アレクサンダーに次ぐリーグ2位の数字だった。それがグリズリーズの攻撃のエンジンだったのだ。リーグで最も身体能力に優れたフィニッシャーのひとりであり、跳べば止めることが不可能な選手だ。

7. ジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)

昨季のレギュラーシーズンは平均20.0得点、6.2アシスト、4.0リバウンドとまずまず良い数字だった。だが、プレイオフに入って爆発。平均26.1得点、7.1アシスト、5.7リバウンドをマークしている。彼と二コラ・ヨキッチのツーメンゲームは、守るのが不可能だった。

マレーはどこからでも得点できる非常に有能な選手であることを証明した。第4クォーターに大活躍するなど、勝負どころで調子を上げ、リーグトップクラスのポイントガードであることを示した。

8. ディアロン・フォックス(サクラメント・キングス)

昨季は前年から18勝アップとなったキングスでオールスター初選出を果たす活躍を見せ、新たに創設された年間最優秀クラッチ選手賞に選ばれた。リーグの歴史で最高の攻撃だったキングスをけん引したのは、彼とドマンタス・サボニスの相乗作用だ。狡猾なガードで自分のスポットを手にすることができ、スピードを生かして相手守備に損害を与える。

9. ジェームズ・ハーデン(フィラデルフィア・76ers)

ここ数年でハーデンほど株を下げた選手はいない。だがそれでも、彼はまだオールスタークラスの選手だ。昨季はリーグ最多の平均10.7アシストを記録。76ersでよりプレイメークの役割を担った。

ハーデンにはかつてのような爆発力がなくなっている。最近はリムでのフィニッシュが少し不安定だ。しかし、FTを得ること、そして成功率38.5%の3Pで、ハーデンは平均21得点をあげることができた。どのチームでもレギュラーシーズンで数字を残せる素晴らしい選手だ。

10. トレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)

昨季の全般的な数字は良かった。平均26.2得点、10.2アシストだ。だが、3Pは成功率33.5%と大きく落ち込んだ。それが全体的な効率に響いた。ボールを持たない中でのプレイの効果のなさも同様だ。また、守備が大きな課題であることも変わらない。

ショットのストロークを再び取り戻すことができれば、ヤングはこのリストで浮上できる。リーグで最も優れたパサーのひとりであることは変わらない。

Jalen Brunson New York Knicks
(NBA Entertainment)

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11. ジェイレン・ブランソン(ニューヨーク・ニックス)

12. タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)

13. ドリュー・ホリデー(ボストン・セルティックス)

14. ダリアス・ガーランド(クリーブランド・キャバリアーズ)

15. ラメロ・ボール(シャーロット・ホーネッツ)

  • ブランソンはニックスでスターターを務め、自己最多の平均24得点を記録した。プレイオフでもファンタスティックな出来で、簡単にチーム最高の選手となっている。
  • ハリバートンはパスが多すぎるのではないかと批判されていた。だが、昨季は自己最多の平均20.7得点を記録し、それらの懸念を払しょく。プルアップからの3Pが素晴らしいシューターで、コートビジョンはリーグ有数だ。
  • ホリデーは依然としてリーグで最高のペリメーターディフェンダーのひとりだ。昨季はシーズンの大半でバックスの2番目のオプションと、攻撃面で負担が大きかった。セルティックスでは4番手の選択肢となるだけに、スコアラーとしてより効率を上げられるはずだ。
  • ガーランドは非常に堅実なポイントガードだ。通算3P成功率39%とショットが優れ、パサーとしても素晴らしい。また、6フィート1インチ(約185センチ)の体格から想像する以上に優れたディフェンダーだ。
  • ボールは足首の負傷で昨季出場36試合にとどまり、全国的な注目度が下がった。だが、コートに立った時は平均23.3得点、8.4アシストと、かなり良い数字を残している。
Fred VanVleet
(NBAE via Getty Images)

16. フレッド・バンブリート(ヒューストン・ロケッツ)

17. ケイド・カニングハム(デトロイト・ピストンズ)

18. CJ・マカーラム(ニューオーリンズ・ペリカンズ)

19. タイラー・ヒーロー(マイアミ・ヒート)

20. ラッセル・ウェストブルック(ロサンゼルス・クリッパーズ)

  • ロケッツがオフシーズンにバンブリートを獲得したのは、彼のタフネスやリーダーシップが理由だ。昨季はショットがさえず、ドリブルから距離をつくるのにまだ苦しんでいる。だが、コート上の優れた将軍であり、鼻っ柱の強いディフェンダーとして調子を定めるだろう。
  • カニングハムはひどいケガの不運に見舞われ、コートに立ち続けることができなかった。だが、NBAドラフト2021で全体1位指名された彼は、出場可能な時に平均19.9得点、6.2リバウンド、6.0アシストを記録するなど、良いところも見せている。
  • マカーラムは昨季、ペリカンズで平均20.9得点、3P成功率38.9%を記録しており、まだ得点を挙げられる選手だ。
  • ヒーローには素晴らしいショットクリエートのスキルがある。昨季は平均20.1得点をあげ、成功率37.8%の3Pでフロアを広げた。だが、守備で決まって標的にされている。良いパサーだが、アグレッシブなカバーに対して正しい判断を下すのに苦しむところもある。
  • レイカーズで厳しい時期にあったウェストブルックは、クリッパーズでキャリアを再生させた。アグレッシブなドライブでリムに大きなプレッシャーをかけられることは変わらない。
Getty Images

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21. マイク・コンリー(ミネソタ・ティンバーウルブズ)

22. スペンサー・ディンウィディー(ブルックリン・ネッツ)

23. タイアス・ジョーンズ(ワシントン・ウィザーズ)

24. デニス・シュルーダー(トロント・ラプターズ)

25. スクート・ヘンダーソン(ポートランド・トレイルブレイザーズ)

  • コンリーはディアンジェロ・ラッセル以上にルディ・ゴベアを生かし、ウルブズを堅実にした。守備では少し衰えがあるが、優れたフロア上の将軍だ。
  • ネッツに戻ってからのディンウィディーは役割が変わった。平均9.1アシストと素晴らしい配球役になっている。主にショットのスランプで得点力は落ちた。それは彼にとって一瞬のことのはずだ。
  • ジョーンズは数年にわたり、リーグで最も安定したバックアップで、時折スターターを務めるひとりだった。堅実なベテランで、ほぼすべてを少しずつやれる。
  • シュルーダーはFIBAバスケットボールワールドカップ2023で大会有数のパフォーマンスを見せたところだ。昨季はプレイオフでレイカーズの重要な役割も担った。NBAにおける彼の最大の問題は、やろうとしすぎることだ。だが、素晴らしいスピードを持ち、守備ではまれば、相手にとって非常に問題を引き起こす存在となり得る。
  • NBAドラフト2023で全体3位指名されたヘンダーソンは、爆発力のあるアスリートで、ブレイザーズではリムにたどり着き、チームメイトのためのプレイをつくることができるはずだ。リーグでもっと経験を積めば、このリストでもすぐに浮上するだろう。
D'Angelo Russell Lakers 2023
Getty Images

26. ディアンジェロ・ラッセル(ロサンゼルス・レイカーズ)

27. コリン・セクストン(ユタ・ジャズ)

28. ジェボン・カーター(シカゴ・ブルズ)

29. マーケル・フルツ(オーランド・マジック)

30. トレイ・ジョーンズ(サンアントニオ・スパーズ)

  • ラッセルは優れたスコアラーだが、昨季プレイオフでは守備で標的とされ、ショットセレクションで問題を抱えるなど苦戦した。
  • セクストンは激しい競技者で、リムに到達し、得点を量産できる。昨季は3Pが成功率39%と大きく向上。それまでの効率の課題を修正してきた。
  • カーターは真のポイントガードではなく、スポットアップシューターとしてボールがないところからのプレイが多い。相手の攻撃の起点を守るディフェンダーとしては粘り強さがあるが、攻撃面では限界がある。
  • フルツは完全にプレイを変えた。まだショットに苦しんでいるが、それ以外のすべてをかなり上達させている。
  • ジョーンズは過小評価されているポイントガードで、ビクター・ウェンバンヤマとはうまく合うはずだ。コートビジョンや突破からの得点が優れている。ただ、3Pは不安定だ。

原文:Top NBA point guards for 2023-24: Ranking all 30 starters from Stephen Curry, Luka Doncic to Devin Booker(抄訳)

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Stephen Noh

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。