NBAの選手とチームが奴隷解放の日を記念

Bob Meadows/Special to NBA.com

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1865年6月19日(日本時間20日)は、アメリカにおける最後の黒人奴隷たちが解放された日だ。エイブラハム・リンカーン大統領の奴隷解放宣言から約2年半後のことだった。南北戦争で北軍が南軍に勝利するまで、この行政命令を全面的に執行するのは困難だったのだ。

翌年、アフリカ系アメリカ人は自由を記念する日として、6月19日を「Juneteenth」(ジューンティーンス)と銘打ち、祝った。1865年の終わりに合衆国憲法修正第13条で全国的な奴隷制度が廃止されてからも、最初はテキサス、その後は国全体で、「Juneteenth」が最も注目される記念の日だった。

NBAで15年プレイしたカロン・バトラーは、「覚えている限り、『Juneteenth』の記念を逃したことはない」と話している。

「我々は常に国の祝日みたいに扱ってきた。我々の文化では実際にそうなんだ。祖父母から、黒人にとっての独立記念日だと教わったんだ」。

今年、NBAは初めて記念活動に参加し、リーグオフィスの全従業員に記念のための有給休暇を与えた。アメリカの人種差別との闘いが世界的な運動を刺激してきたこの時期に、「Juneteenth」をたたえることは、アダム・シルバーNBAコミッショナーが従業員への手紙に書いたように、「立ち止まり、自分たちをさらに教育して、我が国における人種の歴史と現状の双方について考える」機会をリーグにもたらす。

NBAとWNBAのチームや選手たちも、それぞれのコミュニティにおいて「Juneteenth」を祝う。例えば、ワシントン・ウィザーズとワシントン・ミスティクスは、ナショナルモールからマーティン・ルーサー・キング・ジュニア記念碑まで行進。人種的暴力により命を落とした黒人の名前を読み上げる。

NBAには人種や社会正義の問題に取り組んできた長い歴史がある。だが、なぜ今なのか。

最近、ミネアポリスの警官にひざで首を約9分にわたって圧迫されて亡くなった黒人男性ジョージ・フロイトさんの事件があった。ほかにも、警官に殺害されたブリアンナ・テイラーさん、ジョギング中に白人男性に殺害されたアマド・アーブリーさんらの事件もあり、アメリカで全国的に「Black Lives Matter」(黒人の命は大切)という怒りの抗議と涙の声が爆発。企業や個人が人種、人種差別、差別の問題をいかに解決するかを再び考えるようになっている。

NBAが2019-20シーズンの再開に向かう一方で、構造的人種差別との闘い、黒人コミュニティへの金銭的および教育的機会の拡張、意義ある警察および刑事司法改革の実施、より大きな市民参加の促進など、社会正義の問題の解決に向けた動きが注目され、その動きが支持されている。

世代的変化を促すべく、リーグとチーム、選手たちがいかにこれらの問題に取り組んでいけるかの包括的戦略を発展させていくために、NBAはNBPA(選手会)と協議している。

一方で、NBAとWNBAの多くの選手、コーチ、レジェンド、オーナーが、それぞれのプラットフォームを用い、正義のために、警察による蛮行を終わらせるために動いている。彼らは自分たちの時間と財産を注いで行進を先導し、論説を書き、投票権利に関する発案をしてきた。

インディアナ・ペイサーズのマルコム・ブログドンは先月、アトランタでのデモ行進で参加者に「歴史を作る時を迎えている」と話した。

「人々が振り返り、我々の子どもたちがこれを振り返って、『一緒に参加していたんだね』と言うんだ。我々は前進を続けなければいけない」。

原文:NBA players, teams celebrate Juneteenth by Bob Meadows/NBA.com(抄訳)​


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