河村勇輝と富永啓生が結んだNBAのエグジビット10契約とは?

大西玲央 Reo Onishi

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2024年夏、河村勇輝と富永啓生がそれぞれメンフィス・グリズリーズとインディアナ・ペイサーズとエグジビット10契約を締結した。

エグジビット10契約は直近の労使協定で導入された新しい契約形態だ。無保証の最低年俸での契約で、レギュラーシーズン開幕までに2ウェイ契約に切り替えることが可能となる。もしウェイブ(契約解除)された場合でも、契約チームの下部組織であるGリーグチームと契約し、60日間在籍する条件を満たせば、最大7万5000ドルのボーナスが支給される。

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NBA入りはできないものの、実力のある選手の海外リーグへの流出を防ぎ、Gリーグでの成長を促すことを目的とした契約だ。

各チームは最大6人までエグジビット10契約を結ぶことができる。エグジビット10によって発生するボーナスも、2ウェイ契約に切り替えられた場合の年俸も、NBAチームのサラリー総額には計上されない。

2019年は馬場雄大(現・長崎ゔぇるか)がダラス・マーベリックスとエグジビット10契約を結び、シーズン開幕前にウェイブされたのちにマーベリックス傘下のGリーグチームであるテキサス・レジェンズと契約している。

エグジビット10契約から2ウェイ契約に切り替えられた例としては、ボストン・セルティックスのタッコ・フォールなどがいる。

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大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。