NBAドラフトロッタリー2023 開催日・各チームの抽選確率

大西玲央 Reo Onishi

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激戦続きのNBAプレイオフが白熱するなか、プレイオフに出場できなかったチームにとって最注目のイベントがいよいよ開催される。NBAドラフトロッタリーだ。今年はフランスのビクター・ウェンバンヤマという大型新人がいることから、どのチームが全体1位指名権を手にいれるのかが大いに注目されている。

ここではドラフトロッタリーの日程、各チームの抽選確率、ロッタリーの仕組みなどを解説する。

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NBAドラフトロッタリー2023の開催日はいつ?

NBAドラフトロッタリー2023 Presented by StateFarmは、2023年5月16日(日本時間17日 午前9時)に開催される。このロッタリーの結果を受けて、6月22日(同23日)にニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催されるNBAドラフトの指名順が決まる。

ドラフトロッタリーに参加するチームと抽選確率は?

ロッタリー参加資格があるチームは、プレイオフに出場することができなかった14チームだ。4月17日(同18日)には同勝率だったチームのタイブレイクを決める抽選が行われ、最終的な各チームの抽選確率が決定した。

各チームのロッタリー抽選確率

チーム 成績 勝率 1位獲得確率
ピストンズ 17勝65敗 20.7% 14.0%
ロケッツ 22勝60敗 26.8% 14.0%
スパーズ 22勝60敗 26.8% 14.0%
ホーネッツ 27勝55敗 32.9% 12.5%
ブレイザーズ 33勝49敗 40.2% 10.5%
マジック 34勝48敗 41.5% 9.0%
ペイサーズ 35勝47敗 42.7% 6.8%
ウィザーズ 35勝47敗 42.7% 6.7%
ジャズ 37勝45敗 45.1% 4.5%
マーベリックス1 38勝44敗 46.3% 3.0%
ブルズ2 40勝42敗 48.8% 1.8%
サンダー 40勝42敗 48.8% 1.8%
ラプターズ 41勝41敗 50.0% 1.0%
ペリカンズ 42勝40敗 51.2% 0.5%
[1] ニックスに譲渡される可能性あり
[2] マジックに譲渡される可能性あり

ドラフトロッタリーの仕組み

NBAドラフトロッタリーは1985年に初めて導入され、現在のプレイオフに出場できなかったチームによる抽選方式となった。それまでは、各カンファレンスの最下位チームによるコイントスで全体1位指名を決め、残りは勝率順となっていた。

それ以降、細かな手順や抽選確率の変更などを経て、現在は2019年に承認されたフォーマットが採用されている。下位3チームの全体1位指名権獲得確率は14%に一律化され、それ以降は確率が下がっていく仕組みだ。

プレイオフに出場しているチームの指名権(15位~30位指名)と2巡目指名権(31位~60位)は、レギュラーシーズンの勝率が低い順に決まる。

過去のロッタリー勝利チームの指名選手

当然勝率が低いほど有利なロッタリーではあるが、高くても14%ということもあり、必ずしも最下位チームが全体1位を獲得できるわけではないのが、このドラフトロッタリーの面白さだ。

かつては最下位チームに25%の確率が与えられていたが、それでもより確率の低いチームが全体1位を引き当てていることが多い。

過去のロッタリー勝利チームとその指名選手は以下の通り:

  • 2022:オーランド・マジック/14.00%/パオロ・バンケロ
  • 2021:デトロイト・ピストンズ/14.00%/ケイド・カニングハム
  • 2020:ミネソタ・ティンバーウルブズ/14.00%/アンソニー・エドワーズ
  • 2019:ニューオーリンズ・ペリカンズ/6.00%/ザイオン・ウィリアムソン
  • 2018:フェニックス・サンズ/25.00%/ディアンドレ・エイトン
  • 2017:フィラデルフィア・76ers/25.00%/マーケル・フルツ
  • 2016:フィラデルフィア・76ers/25.00%/ベン・シモンズ
  • 2015:ミネソタ・ティンバーウルブズ/25.00%/カール・アンソニー・タウンズ
  • 2014:クリーブランド・キャバリアーズ/1.70%/アンドリュー・ウィギンズ
  • 2013:クリーブランド・キャバリアーズ/15.60%/アンソニー・ベネット
  • 2012:ニューオーリンズ・ホーネッツ/13.70%/アンソニー・デイビス
  • 2011:クリーブランド・キャバリアーズ/2.80%/カイリー・アービング
  • 2010:ワシントン・ウィザーズ/10.30%/ジョン・ウォール
  • 2009:ロサンゼルス・クリッパーズ/17.70%/ブレイク・グリフィン
  • 2008:シカゴ・ブルズ/1.70%/デリック・ローズ
  • 2007:ポートランド・トレイルブレイザーズ/5.30%/グレッグ・オデン
  • 2006:トロント・ラプターズ/8.80%/アンドレア・バルニャーニ
  • 2005:ミルウォーキー・バックス/6.30%/アンドリュー・ボーガット
  • 2004:オーランド・マジック/25.00%/ドワイト・ハワード
  • 2003:クリーブランド・キャバリアーズ/22.50%/レブロン・ジェームズ
  • 2002:ヒューストン・ロケッツ/8.90%/ヤオ・ミン
  • 2001:ワシントン・ウィザーズ/15.70%/クワミ・ブラウン
  • 2000:ニュージャージー・ネッツ/4.40%/ケニオン・マーティン
  • 1999:シカゴ・ブルズ/15.70%/エルトン・ブランド
  • 1998:ロサンゼルス・クリッパーズ/22.56%/マイケル・オロワカンディ
  • 1997:サンアントニオ・スパーズ/21.60%/ティム・ダンカン
  • 1996:フィラデルフィア・76ers/33.73%/アレン・アイバーソン
  • 1995:ゴールデンステイト・ウォリアーズ/9.40%/ジョー・スミス
  • 1994:ミルウォーキー・バックス/16.30%/グレン・ロビンソン
  • 1993:オーランド・マジック/1.52%/クリス・ウェバー
  • 1992:オーランド・マジック/15.15%/シャキール・オニール
  • 1991:シャーロット・ホーネッツ/10.61%/ラリー・ジョンソン
  • 1990:ニュージャージー・ネッツ/16.67%/デリック・コールマン
  • 1989:サクラメント・キングス/11.11%/パービス・エリソン
  • 1988:ロサンゼルス・クリッパーズ/14.29%/ダニー・マニング
  • 1987:サンアントニオ・スパーズ/14.29%/デイビッド・ロビンソン
  • 1986:クリーブランド・キャバリアーズ/14.29%/ブラッド・ドアティー
  • 1985:ニューヨーク・ニックス/14.29%/パトリック・ユーイング

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大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。