リザーブ選手のランキングトップ30|NBA 2023-2024シーズン

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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『スポーティングニュース』では、2023-2024シーズンのNBA全30チームのスターターをポジションごとにランキング化してきた。

ここでは、リザーブ選手のトップ30をまとめる。

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優れたベンチメンバーをリストアップするのに、30人に絞るのは容易でない。ロスターの状況や、ベンチスタートの方がよりフィットする特殊な役割を担うという理由から、スターターにはなっていないものの、才能はあるという選手は数多く存在する。

なお、コーチたちがスターティングファイブを明かすのはティップオフ前だ。ましてや今は、選手たちが一緒になってどのようなパフォーマンスを見せるのかがまだあまり分からない10月の段階。このリストに含められたリザーブメンバーから、スターターとなる選手たちもいるだろう。だが、ベンチスタートのほうが多いと推測される選手たちをピックアップした。

NBA 2023-24シーズンのリザーブ選手ランキング

Chris Paul
(NBAE via Getty Images)

1. クリス・ポール(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)

シーズンを迎えるにあたって最大の疑問のひとつが、ベンチスタートという案に納得していないポールをウォリアーズがどう起用するかだ。

ポールがここ数年で衰えているのは明らかだ。かつては偉大なディフェンダーだったが、プレイオフでは守備でターゲットにされている。だが、非常に高いレベルの選手であることは変わらない。ミッドレンジでは自動的に試合をつくることができ、ピック&ロールの賢さはリーグ屈指。ファウルを誘うことにかけてはエキスパートだ。

ウォリアーズがポールを先発させるなら、クレイ・トンプソン、アンドリュー・ウィギンズ、ドレイモンド・グリーン、ケボン・ルーニーのうち誰がベンチスタートになるのか興味深い。そしてこの4人なら誰もが今回のリストでトップ5に入るだろう。

2. アレックス・カルーソ(シカゴ・ブルズ)

カルーソもベンチスタートより先発の方が多くなるのか、判断が難しい選手だ。いかに貴重な存在か、そして全力を注ぐスタイルがケガにつながる可能性から、ブルズはカルーソをベンチメンバーとして起用し、出場時間を抑えるように努めてきた。

カルーソはリーグ最高級のディフェンダーだ。6フィート4インチ(約193センチ)というサイズながら、ジュリアス・ランドルのようなより大きな選手を守ることもある。ステフィン・カリーのような得点力のあるガードを封じる点でも有数の選手だ。攻撃が控えめすぎるところはあるが、3ポイントショットは正確で、コートビジョンも持ち合わせている。

3. デリック・ホワイト(ボストン・セルティックス)

ベンチスタートになるのがホワイトなのか、アル・ホーフォードになるのかは不明だ。ホワイトだと仮定して、彼はすぐにリーグ有数のリザーブ選手となるだろう。ガードとしてファンタスティックなリムプロテクターで、全般的に素晴らしいディフェンダーだ。3Pシューターとしてもより信頼できるようになり、昨季はセルティックスで成功率38%を記録した。

4. ケイレブ・マーティン(マイアミ・ヒート)

マーティンもまた、スターティングラインナップに入るかもしれない選手だ。昨季プレイオフではいくつかの試合でチームのベストプレイヤーだった。東地区決勝ではセルティックスを相手に3試合で20得点超をあげている。

マーティンは堅実なディフェンダーでもあり、シューターとしても大きく向上した。昨季プレイオフの3P成功率は42.3%だ。ショットをつくり出す点でも優れたところがあり、重要な局面での活躍も増えそうだ。

5. マルコム・ブログドン(ポートランド・トレイルブレイザーズ)

昨季のブログドンは良いシーズンとし、シックスマン賞を受賞した。守備の様々な分野で貢献できる。昨季はセルティックスで平均14.9得点、4.2リバウンド、3.7アシストを記録し、チームディフェンスも良かった。

ブログドンにとって常に懸念となるのがケガだ。ひじのケガをおしてプレイしていたことへの懸念から、オフシーズンにロサンゼルス・クリッパーズが契約をとりやめたほどだった。

6. イマニュエル・クイックリー(ニューヨーク・ニックス)

クイックリーは昨季のシックスマン賞投票で2位だったが、プレイオフではリズムをつかむことができなかった。そのプレイオフでの精彩を欠いたパフォーマンスが、それ以外の卓越したシーズンに水を差したのだ。

クイックリーは優れた技術を持ち、懸命にプレイするディフェンダーだ。攻撃面でも良い3Pシューターで、昨季は成功率37%を記録した。さらに面白いフローターと優れたパス能力も備えている。ベンチスタートでは最も攻守両面で優れた選手のひとりだ。

7. ロバート・ウィリアムズ三世(ポートランド・トレイルブレイザーズ)

ブレイザーズはウィリアムズ三世とディアンドレ・エイトンをトレードで獲得し、センターのポジションが充実している。どちらかはベンチスタートとなるだろう。ここではウィリアムズ三世と予想する。

ウィリアムズはリーグ有数の守備が優れたビッグマンだ。リムプロテクションの数字は見事で、『Crafted NBA』によると、ウィリアムズがリム付近で守ることで、相手選手のショット成功率を8.0%下げている。攻撃でもロブの脅威がすさまじく、パサーとしてもまずまずだ。

8. マリーク・モンク(サクラメント・キングス)

モンクは昨季、キングスで平均13.5得点を記録した。パサーとしても向上し、自己最多の平均3.9アシストをマークしている。かつてはリーグで最も守備が課題のひとりと考えられていたが、その点でもまずまずになった。

9. ジョシュ・ハート(ニューヨーク・ニックス)

ハートはタフな選手で、トレードデッドライン(トレード期限)以降、そのトランジションプレイや守備、リバウンドによって、ニックスのシーズンを変えるのに貢献した。ハッスルぶりとエネルギーで試合の流れを変える。ニックスの成功において非常に重要だったため、プレイオフではスターターとして多くの出場時間を得るようになった。

10. ドリアン・フィニー・スミス(ブルックリン・ネッツ)

フィニー・スミスはここ4シーズン、ネッツでもダラス・マーベリックスでもフルタイムのスターターだった。今でもリーグの多くのチームでやすやすとウィングの先発になるだけの才能を持つ選手だ。だが、ネッツにはミケル・ブリッジズとキャメロン・ジョンソンがおり、同ポジションの人材が多い。

フィニー・スミスは長さに優れた素晴らしいディフェンダーだ。攻撃では主に3Pで価値を出す。昨季は成功率33.7%にとどまって不調だったが、通算成功率は35.7%だ。

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Bobby Portis Jr. Milwaukee Bucks
NBA Entertainment

11. ボビー・ポーティス(ミルウォーキー・バックス)

12. ディアンソニー・メルトン(フィラデルフィア・76ers)

13. ボグダン・ボグダノビッチ(アトランタ・ホークス)

14. カイル・アンダーソン(ミネソタ・ティンバーウルブズ)

15. ノーマン・パウエル(ロサンゼルス・クリッパーズ)

  • ポーティスはこの数年で最も優れたベンチプレイヤーのひとりだ。ショット力とポストプレイでバックスに素晴らしい攻撃力をもたらす。
  • メルトンは素晴らしいディフェンダーで、多くのディフレクションを果たす術を見つけられる。優れた3Pシューターにもなり、昨季は成功率39%を記録した。
  • ボグダノビッチは極めて攻撃の才能がある選手だ。ピック&ロールでファシリエイターになれ、3Pが素晴らしい。
  • アンダーソンは賢いディフェンダーで、巧みなスコアラーでもあり、2番手のボールハンドラーとしての役割をこなせる。身体能力やショットをカバーする方法を見つける独特な選手だ。
  • パウエルは昨季、平均17得点を記録した。3P成功率は39.7%。自分で攻撃をつくり出せる。
#Okongwu

16. オニエカ・オコング(アトランタ・ホークス)

17. テレンス・マン(ロサンゼルス・クリッパーズ)

18. ギャリー・トレントJr.(トロント・ラプターズ)

19. ドンテ・ディビンチェンゾ(ニューヨーク・ニックス)

20. 八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)

  • オコングは6フィート9インチ(約206センチ)ながら優れたディフェンダーで、ブロックがエリートクラスだ。キャリアを通じて主にバスケット付近のフィニッシャーだったが、昨季はジャンプショットもまずまずに成長し始めた。
  • マンは昨季、クリッパーズで何度か先発ポイントガードとしてのチャンスを手にし、見事なパフォーマンスを見せた。優れたディフェンダーで、リムにたどり着くことができ、3Pもうまい。
  • トレントJr.は良いシューターで、ベンチから登場して一気に得点をもたらすことができる。ディフェンダーとしては浮き沈みがあり、スティールを量産することができるが、一方でリスキーなギャンブルによりチームを傷つけることもある。
  • ディビンチェンゾは堅実なディフェンダーであり、優れたシューターだ。昨季はウォリアーズで3P成功率39.7%を記録した。プレイメークも優れており、昨季は平均3.5アシストをマークしている。
  • 八村はディフェンダーとして向上し、攻撃では見事な起爆剤となる。いつでもミッドレンジショットにつなげることができ、レイカーズが西地区決勝まで勝ち進む中で3P成功率49%を記録した。

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Delon Wright Washington Wizards
(NBA Entertainment)

21. デロン・ライト(ワシントン・ウィザーズ)

22. ゲイブ・ビンセント(ロサンゼルス・レイカーズ)

23. キャリス・ルバート(クリーブランド・キャバリアーズ)

24. ハーバート・ジョーンズ(ニューオーリンズ・ペリカンズ)

25. ケンリッチ・ウィリアムズ(オクラホマシティ・サンダー)

  • ライトは長く、リーグで最も過小評価されているガードのひとりだった。優れたディフェンダーで、手さばきが素早く、とても奮闘する。シューターとしても3Pは通算成功率35%。パスのスキルも良い。
  • ビンセントは相手の起点となる選手を粘り強く守るディフェンダーで、恐れ知らずのプレイスタイルでサイズ不足を補う。多くのクラッチショットを決め、ヒートのNBAファイナル進出に貢献したが、通算3P成功率は34%だ。
  • ルバートはドライブのスキルでリムにプレッシャーをかけられるスコアラーだ。常に効率とショットセレクションが問題だったが、ショットクロック内のいつでもまずまずのショットにたどり着ける。
  • ジョーンズはリーグ有数のウィングディフェンダーだ。細い腕と1on1の守備で「Not on Herb」の愛称を勝ち取った。
  • ウィリアムズはサンダーから必要とされていることを何でもする何でも屋だ。6フィート6インチ(約198センチ)ながら何度かセンターも務めた。
gary payton ii warriors
Getty Images

26. ギャリー・ペイトン二世(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)

27. アイザイア・ハーテンシュタイン(ニューヨーク・ニックス)

28. ケリー・オリニク(ユタ・ジャズ)

29. コービー・ホワイト(シカゴ・ブルズ)

30. アレック・バークス(デトロイト・ピストンズ)

  • ペイトン二世は負けん気の強いディフェンダーで、身体能力が優れたフィニッシャーでもある。攻撃では3Pがそこそこで限界があるものの、ワイドオープンの時は引き金を引くのみだ。
  • ハーテンシュタインは賢いロールプレイヤーで、パス、スクリーン、守備、リバウンド、得点と少しずつ貢献できる。
  • オリニクは昨季、ジャズで出場したすべての試合でスターターだった。平均12.5得点、6.2リバウンド、3.7アシストを記録している。守備では一定の限界があるものの、フロアを広げられる優れたビッグマンだ。
  • ホワイトは常にショットが優れている。昨季は守備やプレイメークも大きく向上し、より多才な選手となっている。
  • バークスは自分の役割をうまくこなすことで、12年間リーグを渡り歩いてきた。優れた3Pシューターで、昨季は成功率41.4%。そして堅実なディフェンダーでもある。

次点:ラリー・ナンスJr.、クリスチャン・ウッド、カイル・ラウリー、シェイドン・シャープ、ロバート・コビントン、ポール・リード、アンドレ・ドラモンド、マキシ・クリーバー、パトリック・ベバリー、ルーク・ケナード、TJ・マコーネル、メイソン・プラムリー、デイビオン・ミッチェル、ジョシュ・グリーン、クリスチャン・ブラウン、ホゼ・アルバラード

原文:Top NBA bench players for 2023-24: Ranking 30 best reserves, from Chris Paul, Alex Caruso to Josh Hart(抄訳)

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Stephen Noh

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。