MVP受賞のヤニス・アデトクンボ、飢えは変わらず「ハングリーに夢を追う」

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6月24日(日本時間25日)、『NBA Awards Presented by Kia on TNT』(NBAアウォーズ2019)が、カリフォルニア州ロサンゼルスのバーカー・ハンガーで開催され、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボが2018-2019シーズンのKia NBA年間最優秀選手賞(MVP)に選出された。受賞後、アデトクンボが報道陣との質疑応答に臨んだ。

――感動で涙していたが、スピーチであのように感傷的になると思っていたか?

いや、昨日家族から準備しているか聞かれて、していないと答えたんだ。心で話すとね。感傷的にならないか聞かれて、まさかと答えていたんだよ。でも、あの舞台で名前が呼ばれた時に、これまでやってきたことやハードワークを思って、気持ちが高ぶっていったんだ。

自分があんなに感情的になるなんて、まったく思っていなかったよ。

――2年前、コービー・ブライアントからMVPになることがあなたの挑戦だと言われた。それはどれだけのモチベーションになったか?その時のことについて話してもらえるか?

間違いなく、本当に刺激になった。MVPになれる、それを目標とすべきだとコービーが言ってくれたことは、もちろんモチベーションだったよ。知ってのとおり、父が亡くなった時にモチベーションを感じたけど、コービーの言葉が火をつけたのは確かだ。

――我々はいつもスタッツや数字について話すが、あなたにとって、MVPとはどんな意味?

MVPはスタッツや数字じゃない。ジェームズ・ハーデンが素晴らしい数字を残し、ポール・ジョージも同じだったことはもちろんだ。でも、大切なのは勝つことだよ。チームメイトたちとコートに向かい、勝つために必要なことをすべてするということだ。僕らはチームとしてそれができたと思う。シーズンを通じて、素晴らしい雰囲気をつくったんだ。だからこそ、すべての試合で勝つチャンスを手にすることができ、60勝をマークできたんだよ。

――オールスターの時も兄弟たちがいて、今夜もそばにいた。あなたにとって家族が非常に大切だと知っている。自分が彼らにとってどんな役割となっていると感じるか? また、どうやって満足せずに飢えを保つのか? MVPに選ばれたが、優勝を目指すと話している。

もちろん、家族にはそばにいてほしい。僕らは家族として何もないところからスタートした。家族としてあらゆるステージにいたい。

旅路が終わっていないのは確かだ。自分にたくさんの目標を課しているし、チームにとっても同じだ。そして僕は、目標を設定した時はいつもその達成に努力する。何があってもね。

僕はハングリーであり続けるよ。日々支えてくれる人たちがいて、彼らがいる限り、僕はハングリーに夢を追う。僕はいつも目標達成を目指すんだ。それが、家族や僕を知る人が僕に望んでいることだからね。

――今のリーグには多くの偉大な選手やスーパースターがおり、バカンスを一緒に過ごしたり、夏に一緒にトレーニングしている。あなたは一匹狼のようだが、そのメリットは? 向上するのに、そのやり方を選ぶ理由は?

もちろん、ハーデンやジョージ、KD(ケビン・デュラント)、レブロン(ジェームズ)、カワイ(レナード)のような、最高の選手たちと練習すれば、よりうまくなるはずだ。でも、僕は本当に競争的で、自分で自分の仕事をしようとしてきた。それに、シーズンが始まってから、自分のスキルを見せて世界を驚かせることができる。これまではそれでうまくいってきた。それを続けるよ。

――あなたと家族は何もないところからスタートしたと言った。そのトロフィーを見て、子どものころや最初のころを思い出し、ここまで来るのがどれほど大変だったか考えて、何を思う?

両親のことが思いつく。両親が日々払ってくれた犠牲のすべてだ。詳細は話したくないけど、両親のハードワークや愛情だよ。貧乏で、お金がない時代もあった。でも、愛情を失ったことはない。その点で足りないことはなかった。僕らはいつも一緒だったんだ。僕が覚えているのはそのことで、だからこそ、いつだってより向上したいと思っている。

兄弟たちの模範であろうとしてきたし、自分を成長させる内なる炎を保とうとしてきた。その火を永遠に保ち続けられることを願っている。

――MVPに選ばれたシーズンの中で、最も思い出にある瞬間を選ぶとしたら?

本当にたくさんの瞬間があった。チームメイトのクリス(ミドルトン)がオールスターに選ばれた時かな。あれは本当にうれしかった。すべて同じ日だったんだ。コーチングスタッフもオールスターに選ばれた。オールスターに出られるのは、いつだって良いことだ。でも、コーチングスタッフとチームメイトが一緒なのは素晴らしい。その時と、たぶんプレイオフでファーストラウンドを突破した時かな。

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ