NBAオールスター2024評価:ステフィンvs.サブリナやダンクコンテストはどうだった?

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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インディアナ州インディアナポリスで開催されたNBAオールスターウィークエンド2024は、記憶に残るものとなった。3日間にわたるお祭りを通じて、良くも悪くも注目に値する出来事が多々あった。

『スポーティングニュース』では、ライジングスターズやスキルズチャレンジ、3ポイントコンテスト、スラムダンクコンテスト、ステフィンvs.サブリナの3ポイントチャレンジ、そしてもちろんオールスターゲームと、週末を通じて様々なイベントをカバーしてきた。

ここでは、スターぞろいのイベントにおける注目の人物や出来事をまとめる。

NBAオールスター2024の注目ポイント

ステフィンvs.サブリナ

ステフィン・カリーとサブリナ・ヨネスクーの対戦は、まさしく期待に見合うものだった。

まずはヨネスクーが登場。WNBAの3ポイントラインで勝負する選択肢が与えられたにもかかわらず、ヨネスクーはNBAの3ポイントラインからWNBAのボールを使って勝負した。その距離の違いにスローダウンすることなく、ヨネスクーは26ポイントをマークしている。通常の3ポイントコンテストの1ラウンドにおける最高得点と並ぶ数字だった。

残念ながら、それでもヨネスクーが歴代最高のシューターを倒すには十分ではなかった。カリーは最終的に29ポイントを記録したのだ。

1ラウンド制のこの対決は、この週末で最高の見せ場だった。どちらの選手も世界最高シューターと見なされている理由を示し、チャリティーのための寄付金にもつながっている。

デイミアン・リラード

今季のリラードは彼の水準からすればショットが不調だ。オールスターウィークエンドを前に、3ポイントショット成功率は34.1%にとどまっている。それでも、3ポイントコンテストでは有力な優勝候補だった。そして、リラードは失望させなかった。

決勝ラウンドで「デイム・タイム」は最後のショットを決め、トレイ・ヤング、カール・アンソニー・タウンズとの勝負を制し、16年ぶりとなる連覇を果たしたのだ。

さらに、リラードはオールスターゲームでも素晴らしいパフォーマンスを続けた。39得点をあげてイースタン・カンファレンスをけん引し、MVPを受賞している。ハーフコートからのディープスリーなど見せ場をつくった。

マック・マクラング

マクラングは何回オールスターの週末を救えるのだろうか。見事なダンカーがまたやってのけた。

スラムダンクコンテストでの彼のパフォーマンスは見る価値のあるものだ。

マクラングがNBAに定着できていないのは残念だ。しかし、リーグは彼をこの舞台に呼び戻し続けるべきだろう。ほかの選手たちよりもはるかに上回っているのが明白だからだ。

ジェイレン・ブラウン

ブラウンはダンクコンテストで決勝ラウンドに進んだが、特別に素晴らしいパフォーマンスというわけではなかった。ベーシックなダンクには、ソーシャルメディアで批判も寄せられた。

だが、それは少し置いておこう。ブラウンはまずコンテストに出場したことで賛辞に値する。NBAでは花形選手がなかなかダンクコンテストに出場していない。そこにブラウンは名乗りをあげたのだ。

イベント後、ブラウンは報道陣に「結局のところ、今のこういったメディアの時代に、選手たちはミームとかになってしまうのが怖いんだと思う」と話している。

「僕は表に出て、そこで楽しみたかった。そしてそのとおりにしたよ」

正しい姿勢でイベントに臨んだブラウンに賛辞だ。そして彼はオールスターゲームでも36得点と素晴らしいパフォーマンスを見せた。

ベネディクト・マサリン

マサリンがプレイしたチーム・ジェイレンはライジングスターズで優勝した。そしてインディアナ・ペイサーズのマサリンは、ホームのファンの前でMVPに選ばれている。彼にとって有意義な2試合だったことは確かだろう。

チームメイトのジェレミー・ソーハンにも言及しておきたい。2試合でショット試投2本の無得点だったが、2万5000ドル(約375万円/1ドル=150円換算)の賞金を手にした彼は、「こんなに簡単にこれだけ稼いだことはない」と話した。

タイリース・ハリバートン

地元のヒーローはオールスターゲームで3P連続5本成功というスタートを切り、観客たちを沸かせた。ただ、試合開始から4分で最初にダブルチームをつけられた選手となり、遠い距離からの3Pを打つことになって、連続成功は止まっている。

ハリバートンは前半で18得点をあげ、早々にMVP争いの候補となり、終盤のいくつかのショットで32得点をマークした。

オールスターゲーム

控えめに言っても、オールスターゲームそのものはずさんなプレイだった。

NBAコミッショナーのアダム・シルバーは、今季のオールスターゲームに選手たちがさらに真剣に取り組むことへの期待を表していた。だが、守備はかつてないほどに最悪だった。イーストは史上初となる200得点を達成している。

試合の大半は、両チームがドリブルし、最後は3Pを放つかたちだった。カール・アンソニー・タウンズは試合終盤、競られることなく4本のダンクを決め、50得点をあげている。

第4クォーターまでに試合は大差がつき、211-186という最終スコア以上に競争的ではなかった。

スコッティー・バーンズ

スキルズチャレンジでバーンズが何をしていたのかは分からない。確かなのは、彼が勝とうとしていなかったことだ。

それだけではない。バーンズはパイロンの間をドリブルする際に、ボールを観客席最前列まで転がしてしまっている。

オールスターサタデーナイトのお祭りでふざけていたのは、バーンズだけではない。アンソニー・エドワーズは左手でスキルズチャレンジに挑み、チームの優勝の可能性をなくした。

ダンクコンテスト審査員

ダンクコンテストでは各ダンクが46ポイントから50ポイントの間でランダムに採点されていたようだった。ブラウンの平凡なダンクに対する採点のいくつかは、彼を決勝ラウンドに進めるためかのようだった。ジェイコブ・トッピンはその日最高のダンクのひとつを決めたが、第1ラウンドで敗退している。

公平に言うなら、出場者たちも審査員たちにたいした仕事をさせなかった。ほとんどのダンクが誰かを跳び越えるパターンだった。マクラングとトッピンはクリエイティブなダンクを見せたが、彼らの試技が特別な高得点で報われたわけでもない。

最終的にはマクラングが(再び)イベントを救ったが、リーグは来年手直しを考える必要があるだろう。

2 for 1ショット?

ルカ・ドンチッチは見たことがないような最悪のショットのひとつを見せた。残り33秒で70フィート(約21メートル)の距離からショットを打ったのだ。ボールはバックボードを叩いた。だが、ドンチッチはハーフタイム中にソーシャルメディアでの投稿で釈明している。

ハリバートンのファッション

ハリバートンは今シーズンを通じてワイルドなファッションを見せてきた。オールスターでのファッションは、その中でも抜きんでていた。

原文:NBA All-Star 2024 winners and losers: Stephen Curry vs. Sabrina Ionescu lives up to hype; Dunk Contest disappoints(抄訳)
翻訳:坂東実藍

Stephen Noh

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。