NBAスカウトが一刀両断! S・カリーと比較された新人T・ヤングは期待外れ?

Sean Deveney

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この2週間でトレー・ヤングはアトランタ・ホークスでのサマーリーグ9試合を終えた。ユタとラスベガスで3試合ずつ出場したが、ベガスでの4試合目で太腿を痛めて9分間しかプレーできずアトランタでの最後の2試合は欠場した。

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最終的な成績は、1試合平均15.1点、30.3%のフィールド・ゴール成功率、27.3%の3ポイントフィールド・ゴール成功率、5,7アシストと3,7ターンオーバー。

サマーリーグに関して必要な注意事項をすべて考慮しても、そして記録された数字についての過剰な反応を避けても、スロベニアのスター選手ルカ・ドンチッチとのトレードで獲得したヤングの総合的なパフォーマンスは、事実上のドラフト3位としては期待外れだった。

でもホークスファンがパニックになるのはまだ早い。一人のスカウトがSporting Newsにこう話した。「トレーに関しては、懸念する点がかなり多いね。いいところももちろんあるけど、それ以上に気がかりだよ」。

東西カンファレンスのスカウトに、それぞれ異なる側面からヤングのサマーリーグでのプレーについて評価してもらった。

シュート

ユタではひどい出来で、3ポイントシュートは24本打って3本、フィールド・ゴールは52本打って12本しか入らなかった。ラスベガスでその数値(3ポイントは32本中12本、フィールド・ゴールは47本中18本)は改善されたが、ペイントエリア内のシュートに苦しみ3ポイントシュートの確率もそこそこでしかなかった。

イースタンカンファレンスのスカウト(以下、イースタン)「シュートの打ち方はいいね。狭いスペースを活用して打つのがうまい。それはすでに知っていたことだ。でもペイントエリアでのシュート力については疑問が残るね。レーンに入ったときにパスをしたがるけど、フローター・ショットやレイアップもできることを見せてディフェンスを嫌がらせる必要がある。ステフィン・カリーは3ポイントも決められるし、レーンに入って片手のシュートでも仕留められる。トレーに必要なのはそれだね」

ウェスタンカンファレンスのスカウト(以下、ウェスタン)「なぜユタのサマーリーグで若いシューターをプレーさせるかわからないよ。熱狂的な観客の視線もジャズのディフェンスもタフでシューターが印象を残すには難しい会場だ。私ならトレーをユタでデビューさせないよ。でもベガスに戻って彼らしさを取り戻せたことはよかったね」

プレーメーキング

ヤングはオクラホマ大で1試合平均8.7アシストを記録したが、ターンオーバーを犯す傾向(5.2回)もあった。NBAではもう少しボールの扱いに気をつけなければならない。

イースタン「彼は素晴らしいビジョンを持っているね。フロアをとてもよく見渡せている。コートのどこからでもディフェンスの不意をつくパスを出せる能力は得点力以上の発見だったよ。彼の近くにオマリ・スペルマンのような良いシューターを置けば、フリーで打たせるチャンスを数多く作るだろうね」

ウェスタン「彼が印象を残そうとしたという事実にはなるかもしれないけど、スペースのない場所に挑戦的なパスを送りすぎたね。ポケット・パスをペイントエリアに出すときは―誰もがジェリー・ライスの手を持っているわけではないから―味方がボールを受けてシュートを打てるかどうかよく見極めないと。長期的な問題にはならないだろうけど、もう少しチームメイトの特徴を学ぶ必要があるね」

ピック・アンド・ロール

チームの攻撃戦術が限られるサマーリーグでは難しい面もあるが、ヤングは効果に差はあれどピック・アンド・ロールを頻繁に実践していた。

イースタン「ミスマッチを活かしてスイッチできる場面でも反射的にはできなかったね。長身選手にマークされているのに3ポイントシュートを打ちたがりすぎていた。ステップ・バックして打てばよかったけど、やっぱり多くのシュートを外してしまったね。シュートが決まらないときはボールを運んでいくことを覚えないと」

ウェスタン「もしピック・アンド・ロールに適した味方がいたとしても、あまり多用するべきではないよ。(新ヘッドコーチの)ロイド・ピアースが率いていたフィラデルフィア・76ersもトラビス・シュレンクGMのいたゴールデンステイト・ウォリアーズもピック・アンド・ロールを重視していない(それぞれ昨季の使用頻度は10.8%と10.9%でNBA全体30位と29位)。

トレーはピック・アンド・ロールもこなせると思うけど、セブンティシクサーズやウォリアーズのようなボールを動かすオフェンスのほうが合ってると思う。ピック・アンド・ロールができるかどうかはさほど問題にはならないと思うよ」

ディフェンス

ドラフト前の試合では大きな懸案事項のひとつだったヤングの守備だが、サマーリーグでその不安を封じ込めることはできなかった。

イースタン「トレーの軽い守備では、失点が山のように増えるだろうね。彼はディフェンス面ではこれまで一度も努力したことがなく、これからその一歩を踏み出すと思わせるようなプレーも見られなかった。ショット・ブロッカーとしてドウェイン・デドモンを彼の後ろに置くしかない。どちらも優れたディフェンシブ・プレーヤーではないジョン・コリンズとオマリ・スペリマンを一緒に起用すると大変なことになるだろう」

ウェスタン「私は大目に見たい。この夏、彼は好守備をひとつとして見せなかったが、チームのシステムを理解して自分の持ち場で仕事をこなさなければならない。チームも彼にディフェンス面でそこまで多くの要求はしないだろう。5月のドラフト前の期間に聞いたら、昨季のオクラホマ大ではディフェンスでの貢献を求められなかったとはっきり言っていたから、彼の守備は良くなっていくだろうし、少なくとも大きな弱点にはならないだろう」

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原文:NBA scouts break down best, worst of Trae Young's summer league performances

翻訳:Kaito Kato

Sean Deveney

Sean Deveney is the national NBA writer for Sporting News and author of four books, including Facing Michael Jordan. He has been with Sporting News since his internship in 1997.