NBAオフシーズン展望:セルティックスが解決すべき2つの課題

Sean Deveney

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セルティックスがオフシーズン中に解決すべき課題1

スター選手のカイリー・アービングとゴードン・ヘイワードがチームに復帰するとなると、タレント選手たちをどのようにえり抜くのかという課題が、チームが抱える大問題の一つになる。今年のポストシーズンではカイリーとゴードン抜きで大躍進を果たしたメンバーも、チーム内の序列ではこの2選手の後ろに位置づけられることが予想される。

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ルーキーのジェイソン・テイタムは才能を発揮し、チーム一のスコアラーとしての役割を全うした。また、同じくルーキーのテリー・ロジアーも、NBAの舞台で先発ポイントガードとして出場するに相応しい選手であることを見せつけた。ジェイレン・ブラウンには依然として手直しが必要だが、リーグの中でも一流の二刀流選手になる素質を感じさせた。そして、忘れてはいけないのがアル・ホーフォード。彼はいまだに両エンドでアンカーとなる存在だ。これらの実力者6名に対し、スタメン枠は5つだ。

このことから、セルティックスがこの夏にタレント選手をトレードに出すのではないか、という予測が導き出された。そうなれば彼らは間違いなく多くの議論を重ねることになるだろう。そうした予測の中で挙げられている数名の選手(カール・アンソニー・タウンズ、アンソニー・デイビス)に関しては幻想に過ぎないが、サンアントニオ・スパーズのカワイ・レナードは、セルティックスが獲得を狙う選手としてより現実的だ。しかし、その引き換えに法外な金額が必要となる可能性がある。

それでも、セルティックスは問題解決のために数名の不必要な選手をロースターに抱えることになるだろう。大役を任せるのに相応しい選手が多すぎて、全員には十分な出場機会を与えられないのだ。繰り返すが、これは多くのチームが羨ましがる悩みだ。しかし、監督の交代がないかぎり、これはブラッド・スティーブンズ監督が取り組まなくてはいけない問題なのだ。

セルティックスがオフシーズン中に解決すべき課題2

NBAの多くのチームがそうであるように、セルティックスもセンターの選手に理想的な答えを導き出せていない。比較的小柄なホーフォードをセンターに選んだ一方で、430万ドルというお買い得価格で獲得した、大柄で典型的なセンターであるアーロン・ベインズを、より頻繁に起用した。

2017-18シーズン、セルティックスはNBAでもトップクラスの守備力を誇るチームだった。ピック・アンド・ロールの阻止回数はリーグ2位、リングから6フィート(約183センチメートル)の距離から許したフィールドゴールの確率はリーグ10位の低さを記録した。彼らは支配的でシュートブロッキングを得意とするセンターを起用せずにペイントエリア内を守り抜いてみせたのだ。

それでも、セルティックスにとってセンターは改善の余地があるポジションだ。来シーズンも同じやり方でそれなりの成果は上げられるだろう。しかし、彼らはこの夏、センター問題に答えを探し出すことも可能なのだ。

フリーエージェント(FA)予想

ホーフォードとヘイワードと契約を結び話題を独占した過去2年のオフシーズンのFA移籍ほどの反響はないものの、今オフ、セルティックスは3人のFA選手に関する問題に直面している。

1人目は、今夏に制限付きのFAとなるマーカス・スマート。昨秋、彼は契約延長に至らず、また、トレード期限時点で今年のドラフト第一巡指名権とのトレードも可能だった。これは、セルティックスが彼と再契約するつもりがないという意思の表れだ。もし他のチームが今夏高額な支払いを拒んだ場合、彼が1年契約のクオリファイング・オファーの状態を続けることになるにもかかわらずだ。

2人目はベインズだ。彼は今年の12月に32歳となるが、セルティックスにとって有用な存在であることを、チームがポストシーズンで活躍する中で証明してみせた。もし、セルティックスがセンターのために大胆な行動を起こさなければ、ベインズはミッド・レベル・エクセプションを使うに値する選手となるだろう。

最後の1人はロジアーだ。彼は契約延長に相応しい選手であるし、その金額も間違いなく大幅な増額が見込まれる。ポストシーズンでは1試合当たり36.6分出場し、平均16.5得点、5.7アシスト、5.3リバウンドを記録した。犯したターンオーバーの数も平均してわずか1.2回のみだ。しかし、彼が制限付きFA権を手に入れる前にセルティックスが契約延長を申し出るかどうかは疑わしい。今夏のトレード交渉において彼が重要な役割を担うとなればなおのことだ。

若手メンバー

セルティックスには1994年以降生まれの選手が、2ウェイ契約のガード選手ジャバリ・バードを含めて8名在籍している。このチームの若手選手について会話をするときには、ロースターの大部分の名前を持ち出すことになるに違いない。

セルティックスにはテイタムという、リーグの中でも最も我々を興奮させてくれる若手選手の1人が在籍している。ルーキー・オブ・ザ・イヤー投票ではベン・シモンズとドノバン・ミッチェルに次いで3番手となったものの、ポストシーズンではこの2人に勝るとも劣らない潜在能力があることを証明した。将来的には3人の中でも最も洗練されたNBA選手になるかもしれない。そして、言い忘れていたが彼はまだ20歳だ。

彼と同じくセルティックスのロースターで重要な若手選手であるのが、ブラウンだ。まだ21歳でキャリア2年目の彼は、落ち着いた万能型の選手だ。まだ実績を積み始めたばかりだが(デビュー年はスローペースで起用されていた)、この1年で自信をつけた。彼とテイタムの両者はオールスターに出場するだけの素質を備えている。

だが、セルティックスには他にもロールプレイヤーへと成長する可能性を秘めた若手選手が多くいる。ルーキーのシェミ・オジェレイは、攻撃面で敵の脅威とはならないように思えるものの、万能型のディフェンダーとしてはすでに十分な活躍をしている。プレーオフでの延長の場面、ゴール付近とゴールから離れた場所の両方での守備的役割が必要と考えたスティーブンズ監督は、コート上に彼を配置した。

そして、2016年のドラフトにて全体16位指名を受け入団したフランス人フォワードの22歳、ガーション・ヤブセレは、その屈強な体格だけでも一見の価値がある。チャールズ・バークレーのような恵まれた体格の彼は、チームからも効果的なパワーフォワードへと成長することを期待されている。

先のことを見据えると、今年のドラフトでは全体27位指名となったセルティックスだが、来シーズンは自チームの指名権に加えてメンフィス・グリズリーズの指名権(全体9位指名以下の場合)とサクラメント・キングスの指名権(全体2位指名以下の場合)とLA・クリッパーズの指名権(ロッタリー抽選に参加できない場合)を得ているため、第1巡指名選手を4名獲得する可能性がある。

来シーズンへ向けての期待

カンファレンス・ファイナルではレブロン・ジェームズとクリーブランド・キャバリアーズを敗退寸前にまで追いやり、カンファレンス・セミファイナルではフィラデルフィア・76ersを楽々と倒したように、セルティックスはすでに来年のイースタン・カンファレンスを制すことができるチームを確立している。来シーズンのみならず、今後5年は他チームを圧倒できるだろう。

しかも、アービングとヘイワード抜きでそれを成し遂げた。もしこの2人のケガが治り、チームの問題点を改善すべくうまく溶け込むことができれば、ロースターは準備万端となり、近い将来イースタン・カンファレンスで絶大な支持を集めるのみならず、あと数年のうちにNBAファイナルの舞台でウェスタン・カンファレンスの強豪クラブと肩を並べることになるだろう。

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原文:Celtics offseason outlook: With so much talent on roster, is Boston trade unavoidable?

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

Sean Deveney

Sean Deveney is the national NBA writer for Sporting News and author of four books, including Facing Michael Jordan. He has been with Sporting News since his internship in 1997.