NBAプレイオフ最高成績で優勝したチームは? 史上有数の記録に迫るセルティックス

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坂東実藍 Miran Bando

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ジョー・マズーラ・ヘッドコーチが率いるボストン・セルティックスは、NBAファイナル2024でダラス・マーベリックスに3連勝を飾り、2008年以来となる優勝まであと1勝とした。

セルティックスはこれまでも見事な優勝を飾ってきたことがある球団だが、2024年はまれに見る支配ぶりだ。最後にセルティックスが負けたのが、ずっと昔に感じるとしたら、その感覚は正しい。

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ここでは、NBAの歴史でも有数の成績となるかもしれない今プレイオフのセルティックスの成績についてまとめる。

セルティックスのプレイオフ戦績

NBAファイナル第4戦を前に、セルティックスはプレイオフで15勝2敗という成績だ。

ただ、喫した2敗は、いずれも圧倒的優位と見られていたホームでの予想外の黒星だ。ドノバン・ミッチェル不在のクリーブランド・キャバリアーズとの試合が驚きの接戦となったこともある。タイリース・ハリバートンがいようがいまいが、インディアナ・ペイサーズには恐怖を感じさせられた。

負傷者を抱え、力で劣ると見られるチームを相手に、セルティックスが試験をクリアするのに苦しんだのは、NBAファイナルを前に悪い兆候だったのだろうか。それとも、それらは彼らの利益となったのだろうか。実際は後者と言えるだろう。セルティックスは厳しい戦いを乗り越えてきたマーベリックスに混乱させられることなく、ホームでもロードでも、試合を締めくくるのも問題なかった。

単一シーズンのプレイオフで10連勝を達成したのは、今季のセルティックスが9チーム目だ。

最少黒星でNBA優勝を達成したチーム

セルティックスがマーベリックス相手にスウィープ(4勝0敗)を達成しても、最少黒星で優勝を達成したチームの記録が塗り替えられることはない。1983年のフィラデルフィア・76ers、2001年のロサンゼルス・レイカーズ、2017年のゴールデンステイト・ウォリアーズは、タイトルを手にするまでにわずか1敗しか喫しなかった。

各チームの歩みを見てみよう。

1983年の76ers

ラウンド対戦相手シリーズ成績
ファーストラウンドニックス4勝0敗
イースタン・カンファレンス・ファイナルバックス4勝1敗
NBAファイナルレイカーズ4勝0敗
合計 121

2001年のレイカーズ

ラウンド対戦相手シリーズ成績
ファーストラウンドブレイザーズ3勝0敗
セカンドラウンドキングス4勝0敗
ウェスタン・カンファレンス・ファイナルスパーズ4勝0敗
NBAファイナル76ers4勝1敗
合計 151

2017年のウォリアーズ

ラウンド対戦相手シリーズ成績
ファーストラウンドブレイザーズ4勝0敗
セカンドラウンドジャズ4勝0敗
ウェスタン・カンファレンス・ファイナルスパーズ4勝0敗
NBAファイナルキャバリアーズ4勝1敗
合計 161

2017年のウォリアーズはNBAプレイオフの歴史で最高の成績を残した。ファーストラウンドが最大7戦、4勝先取方式となったため、2001年のレイカーズより1勝多いからだ。一方、1983年の76ersは3ラウンドしか戦っておらず、12勝という成績だった。

今季のセルティックスがどれほどまれな成績なのかは以下のとおりだ。

チーム勝率戦績
2017ウォリアーズ94.1%16勝1敗
2001レイカーズ93.8%15勝1敗
198376ers92.3%12勝1敗
1989ピストンズ88.2%15勝2敗
1991ブルズ88.2%15勝2敗
1999スパーズ88.2%15勝2敗
2024セルティックス88.2%15勝2敗

セルティックスはマーベリックス相手にスウィープした場合、NBAの歴史で4位となるプレイオフでの勝率でタイトルを手にすることになる。

ウォリアーズとレイカーズの歴史的な支配には、いくつか似たところがある。ともにファーストラウンドでポートランド・トレイルブレイザーズを下し、いずれも西地区決勝でサンアントニオ・スパーズを相手にスウィープを達成した。どちらもNBAファイナルでは1敗しか喫していない。

これらは、両チームが王朝を築いた際の2回目の優勝だった。レイカーズは2002年にスリーピート(3連覇)を達成している。ウォリアーズは2018年に4年間で3回目のタイトルを獲得した。

もちろん、セルティックスもこれから王朝が始まることを願っているだろう。だが、王朝になろうがなるまいが、セルティックスはあと1勝でリーグ史上有数の成績を残すことになる。

原文:Most dominant championship runs in NBA history: Celtics can enter rare territory with 16-2 playoff record(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Dan Treacy is a content producer for Sporting News, joining in 2022 after graduating from Boston University. He founded @allsportsnews on Instagram in 2012 and has written for Lineups and Yardbarker.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。