トレーニングキャンプに向けて自信を見せるグリズリーズの新人ブランドン・クラーク

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次のレベルでのプレイをどのように見ているか。自分はどのポジションになると思うか。そして、NBAでの自分のスキルをどう感じるか。

3カ月前、ブランドン・クラークはドラフトで21位指名されて迎えた会見でこれらの質問を受けた。それからすぐ、メンフィス・グリズリーズにトレードされた彼は、自分がNBAに何をもたらすことができるのかを正確に把握していた。

この時、クラークは「3番でも4番でもプレイできる」と、フォワードの双方のポジションをこなせると話している。

「5番をやることもできるよ。何よりも、(自分の役割は)ディフェンスから始まる。自分はブロックできるし、コート上のだれであってもガードできる。ペイント内でもね。ショットも良くなってきている。チームの勝利を助けるためにやることはたくさんあるだろう」。

つまり、グリズリーズにおけるクラークのポジションとは、シンプルなものだ。試合に勝つ助けとなるために必要とされるところならどこでも、ということである。

グリズリーズのロスターで最も興味深い選手として、クラークは10月1日(日本時間2日)からNBAで初めてのトレーニングキャンプに臨む。ドラフト全体2位でジャ・モラントを指名し、昨季オールルーキーに選ばれたジャレン・ジャクソンJr.もいるグリズリーズは、高みを目指している。

クラークは7月のMGM Resortsサマーリーグでグリズリーズを優勝に導き、MVPに選出された。6試合で1試合平均14.7得点、9.8リバウンド、2.0アシスト、1.8ブロックを記録したクラークは」本当に良かったと思う」と振り返る。

「もちろん、より速い。でも、本当にフィットするのは問題ないよ。そういう(NBAレベルの)スピードにもかなりうまく適応していける。もちろん、相手はみんなより大きいから、自分もより大きくならなければいけない。(NBA入りしてから)肉体を変えた選手もたくさんいる。その点は本当にナーバスになっていない。より大きな選手たちと対戦し、より良い競争ができるのが本当に待ち遠しいよ」。

運動能力があり、効率的で守備もできるクラークは昨季、フィールドゴール成功率やブロック数でNCAAをけん引した。それらはNBAレベルにもうまく出せていけるはずだ。1年目のテイラー・ジェンキンズ・ヘッドコーチの下で、若手の主軸が自由に流れるオープンコートなプレイスタイルを計画しているグリズリーズではなおさらだろう。

サマーリーグで成功率55.6%だった3ポイントショットの自信を増していくことができれば、フォワードの層は厚いが、ジェンキンズHCがクラークを外すのは難しくなる。

モラントは未来のグリズリーズを担うポイントガードとなる運命だ。だが、クラークはベテランのカイル・アンダーソンやジェイ・クラウダーのほか、ジャクソンJr.に渡邊雄太、ブルーノ・カボクロ、アイバン・ラブと競争が激しい。

クラークとモラントには、堅固な土台を築くうえでの期待が寄せられている。先日、ジェンキンズHCは「彼らにまず期待するのは、プロ意識だ」と話した。

「彼らにはこのレベルのプレイを学び、仕事する意味を分かってほしい。ライフスタイルはまったく変わるんだ。もう大学生じゃない。プロなんだ。『自分はどこに入っていける?チームにおける役割は?』と思ってほしい」。

フェデックス・フォーラムや練習場から近い場所に家を見つけたクラークは、「街もファンも本当に素晴らしかったよ」と述べた。

「まず、本当にここにいられるのがありがたい。夏は移動が多かった。だから、自分の街にいることができるのは本当に素晴らしいよ」。

モラントとジャクソンはサマーリーグに出場しなかったが、チームを支えるためにいたため、夏にクラークには彼らとの絆を深める機会があった。指揮を執ったジェンキンズHCとも直接、一緒に仕事をしている。だから、トレーニングキャンプへの移行はかなりスムーズなはずだ。

今月23歳になったクラークは「チームメイトたちと一緒にいられたのは本当に良かった」と話す。

「ベンチからどう指揮を執るのか、選手たちをどう率いるのか、どんな人なのかと、コーチの感じをつかめたのも良かったね。素晴らしい時間だった」。

クラークは「自分がうまくないことをどう改善していくか。日々良くなろうとしていることを示したい」と、ドラフトの時のように、「証明してみせる」という心構えでトレーニングキャンプに臨む。この夏を通じて、ずっとそうだった。キャンプでも同じだろう。

原文:MikeCheck: Rookie Clarke packs outside-the-box mentality and skillset for Grizzlies' training camp by Michael Wallace/Grizzlies.com(抄訳)

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ