【NBAプレイオフ2024展望】マーベリックス対クリッパーズ

Gilbert McGregor

坂東実藍 Miran Bando

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ロサンゼルス・クリッパーズとダラス・マーベリックスがNBAプレイオフのファーストラウンドで対戦するのは、2020年、2021年に続き、ここ5シーズンで3回目だ。

前回のプレイオフでの対戦から、多くのことが変わっている。

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マーベリックスは、すべてがルカ・ドンチッチから始まることに変わりはない。だが、今はプレイオフで一緒に走り抜けるカイリー・アービングという相棒が加わった。そのアービングはエリート級の出来でレギュラーシーズンを締めくくっている。

一方、クリッパーズもカワイ・レナードとポール・ジョージが中心なのは変わらない。だが、今ではジェームズ・ハーデンとラッセル・ウェストブルックが加わった。


過去2回のプレイオフ・ファーストラウンドでの対戦は、クリッパーズがシリーズを制している。今回はどのようになるだろうか。

マーベリックス対クリッパーズの予想

予想:第7戦でマーベリックス勝利

マーベリックスはNBAで最も好調なチームのひとつだ。そしてシリーズ最高の選手、ドンチッチを擁している。

今回のシリーズは、2022年のカンファレンス・セミファイナルでマーベリックスが勝利した時と同じようになるかもしれない。どちらのチームもホームで勝ち続けるが、決定的な試合でベストプレイヤーが最大の違いになるという展開だ。

また、ドンチッチがクリッパーズ相手に良いプレイをしてきたことも助けになる。通算18回のクリッパーズとの対戦で、ドンチッチは平均32.6得点、8.3リバウンド、7.4アシストを記録しているのだ。彼がこれ以上の得点をあげている相手は、デトロイト・ピストンズしかない。

マーベリックス対クリッパーズ、2023-2024シーズンのレギュラーシーズン成績

今季のレギュラーシーズンでの対戦は3回で、クリッパーズの2勝1敗だった。

  • 2023年11月10日:マーベリックス 144-126 クリッパーズ(インシーズン・トーナメント)
  • 2023年11月25日:クリッパーズ 107-88 マーベリックス
  • 2023年12月20日:クリッパーズ 120-111 マーベリックス

これらの結果を見る上で重要なのは前後関係だ。特に、プレイオフの第1戦は前回の対戦から約4か月が経っている。今季の対戦はいずれも、トレードデッドライン(トレード期限)でマーベリックスがPJ・ワシントンとダニエル・ギャフォードをスターターに加えて変貌を遂げる前のことだった。

両チームの今季の初顔合わせは、ハーデンのクリッパーズ移籍後3試合目だった。まだスターティングラインナップにウェストブルックがいた時だ。クリッパーズの機能不全をマーベリックスが生かし、ドンチッチが44得点(フィールドゴール21本中17本成功)をあげ、18点差で勝利した。

ウェストブルックがベンチスタートになってから、クリッパーズは好転。勝利した11月25日の試合では、ウェストブルックがリザーブとして14得点、8リバウンド、7アシストを記録している。レナードがFG12本中2本成功の8得点にとどまった試合だったことを考えれば、より印象的だ。

ダラスでのシリーズ最後の対戦は、ジョージとアービングが欠場。両軍がそれぞれスターをひとり欠いた中、30得点、10リバウンド、5アシストを記録して支配的だったのはレナードだ。一方、ドンチッチは28得点をあげたが、FG成功率36.0%、3ポイントショット成功率18.2%にとどまった。

マーベリックス対クリッパーズの注目ポイント:カワイ・レナードの健康

レギュラーシーズンを通じて健康だったレナードだが、3月31日(日本時間4月1日)のシャーロット・ホーネッツ戦に勝ってから右ひざに違和感を覚えた。右ひざの炎症と診断され、レナードはレギュラーシーズン終盤戦を欠場している。

当然、プレイオフ・ファーストラウンドでもこのケガは懸念要素だ。

ひざの違和感まで、レナードは平均23.7得点、6.1リバウンド、3.6アシストを記録し、ファイナルMVPを受賞した時のようだった。FG成功率52.5%、3P成功率41.7%を記録したのはさらに印象的だ。

ポストシーズンになるとレナードのギアが上がるのは周知のとおりだ。昨季のプレイオフでも、半月板のケガですべてが狂うまではその片鱗を見せていた。

クリッパーズがどこまでいけるかは、レナードの健康次第だ。それがタイトルを競うか、ファーストラウンドで姿を消すかの違いとなる。

4月7日(同8日)、クリッパーズのタロン・ルー・ヘッドコーチは、レナードのひざについて懸念はないとした。だが、レナードは3週間ほど試合に出場していない状態でプレイオフを迎える。その間の休養は有益だが、さびつきやタイミングの問題につながるかもしれない。

マーベリックスがドンチッチとアービングに英雄的な活躍を期待できる一方で、クリッパーズはプレイオフバージョンのレナードがけん引し、ジョージやハーデンが続くことが必要となる。

原文:Mavericks vs. Clippers prediction, odds, schedule for 2024 NBA Playoffs first round series(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。