母を亡くした悲しみを乗り越えるマーカス・スマート

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9月24日(日本時間25日)の午後、ボストン・セルティックスのマーカス・スマートは悲しみがまだ癒えない状態でボストンのメディアの前に立った。母、カメリア・スマートが亡くなってから初めてのメディア対応だ。

8日前、カメリアさんは骨髄がんで亡くなっている。享年63だった。夏を通して息子のマーカスはダラスで過ごす母の横につきっきりで、最後の最後まで身の回りの世話し、愛情を注ぎ続けた。

スマートにとってがんで家族を失うのは2度目のことだ。2004年にも兄が33歳にして亡くなっているのだ。それでも、NBA5年目のガード選手であるスマートは、力を振り絞ってセルティックスに合流し、悲しみを乗り越える術を探している。

セルティックスのメディアデーでスマートは「ここ数か月はとてもつらいものだった」と語った。

「現実に引き戻されるかのようだ。しかし周囲にサポートしてくれる素晴らしい人たちがボストンにもダラスにもいる。セルティックスという素晴らしい組織もいるし、友人や家族もいる。今が一番楽なのかもしれない。現実に戻り、再びいつものように働くようになったときにつらさを一番感じるだろうね」。

しかし、彼にとっては仕事に戻ることが一番の対処法かもしれない。いつだってバスケットボールは、スマートにとってつらいときに避難する場所だったのだ。そして今、これまでよりも一層、バスケットボールの力を借りて悲しみを乗り越える必要がある。

25日(日本時間26日)からセルティックスのトレーニングキャンプに参加しているスマートは「僕はバスケットボールを嵐として見ている。ただし、それは“台風の目”なんだ」と話した。

「台風の目が一番落ち着いているんだ。バスケットボールは僕にとってまさにそれ、“目”なんだ」。

「周囲でいろいろと破壊されていくなかで、バスケットボールが僕を落ちつかせてくれる」とスマートは続けた。

「だからこそ、僕はコートに飛び込んだり、チャージを奪ったり、身体を使ったプレーを全力でやるんだ。いつが最後になってしまうかわからない。突如、最後の日を迎えたとき、自分がそれまでに成し遂げたことを誇りに思えるだろうか? 愛するバスケットボールをプレーする機会を神は自分に与えてくれた。それを後悔したくない。だから、毎日が最後かのようにプレーする必要があると感じているんだ」。

そんななか、スマートには頼れる14人の仲間がいる。セルティックスのチームメイトは彼にとって家族であり、お互いを愛し、つらいときは支え合っているのだ。

多くのチームメイトは先週行なわれたカメリアさんの葬儀に参列し、それはスマートを大いに元気づけることとなった。

「実は彼らが葬儀に来てくれたことに驚いたんだ」とスマートは述べた。

「来ることを知らなかった。ブラッド(スティーブンズHC)や何人かのコーチは来てくれると言っていたが、チームメイトのアル(ホーフォード)、テリー(ロジアー)、ジェイレン(ブラウン)、ダニエル・タイス、セミ(オジェレイ)、たちが来てくれた。彼らだけでなく多くの友人や家族も、自分にとってそれはとても大きなことで、この組織がどれだけお互いを支え合うひとつのファミリーであるかを表している」。

そのファミリーのなかにはセルティックスファンも含まれている。この夏、フリーエージェントとしてセルティックスに残留する決め手になった要因のひとつが、熱心なセルティックスファンたちが見せる忠誠心だった。スマートは彼らが注いでくれる愛情が、今後より強まっていくであろうことを理解している。

「愛する人を失うのは誰にとってもつらいものだ。特に母親はね」とスマートは語る。

「けれど、僕の周りには素晴らしい支援者がたくさんいる」。

スマートがこの悲劇を乗り越えるのを手助けするため、その支援者たちは一歩一歩、一緒に歩んでくれるはずだ。

原文: Smart Takes Refuge in Basketball to Cope with Tragedy by Taylor C. Snow/Celtics.com


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ