ロサンゼルス・レイカーズと契約を結びチームの一員になった瞬間、レブロン・ジェームズはビジネスモードだったと数週間前にロブ・ペリンカGMが語った。
ペリンカGMとマジック・ジョンソン球団社長は、7月初旬にジェームズと交わした会話から、彼の基本的な考え方を理解していた。2人によれば、ジェームズはレイカーズの若手に期待し、球団のキャップスペースに関する今後の状況にも満足していたという。また、ジョンソン球団社長と関係性を築けることを喜び、球団の歴史を尊重してもいる。それから数週間が経った7月29日(日本時間30日)、ジェームズはレイカーズの一員になってから初のコメントを『Uninterrupted』を通じて発信した。
「レイカーズという球団について考えると」と語り始めたジェームズは「歴史ある球団でプレイできる。それから小さいころに憧れたマジック・ジョンソンとパートナーになれる。昔は彼のようにノールックパスをやってみたかったし、彼のように速攻を決めたかった。それに『ショータイム』時代のマジックのようになりたかった。やりたいと思っていたことが、今この瞬間に叶っている」と続けた。
「物事はタイミングが肝心だと思っている。僕にとっては、今のポジションにいられること、レイカーの一員になれることにも興奮している。レイカーズは歴史ある球団だ。その一員に加われて嬉しい。球団の歴史については誰もが知っていると思うけれど、レイカーズは優勝が相応しい球団だ。僕たちは、その姿を取り戻そうとしている。球団の一部になれて光栄。かつての姿を取り戻す時期のチームの一員になれて嬉しい」。
レブロン・ジェームズは、バスケットボール以外のことにも熱心に取り組んでいる選手だ。2003年からNBAでプレイするようになって以降、彼は常に子供たちにとって模範的な存在であり続けている。公開された動画では、レイカーズ移籍に関するコメントの前に、ジェームズの人生において大きな出来事の一つになることについても言及。7月30日(同31日)、ホームタウンのアクロンで、ジェームズが設立した『I Promise』学校が開校されるのだ。
ジェームズは「今は不思議な気分なんだ。この数か月、数週間は、自分が学校を作ることの意味をずっと考えていた。それに、自分のホームタウンで学校を設立できる喜びや、誰に良い影響を与えられるかについて考えていた」と言う。
「地元の子供たちについては、彼ら以上に自分の方が理解できていると思う。自分は、彼らと同じストリートを歩き、同じ道を自転車で走った。彼らと同じ感情を経験した。彼らが直面する良いことも、悪いことも、あらゆる困難も経験した。ドラッグ、暴力、銃犯罪を含めて、彼らが直面するあらゆることを知っている。そんな自分が、今は財力、人、チームに恵まれ、街にも良くしてもらっている。だったらやるべきだと思ったんだ」。
このタイミングでの開校は、ジェームズにとって心苦しいものだった。できることならアクロンの子供たちのために、彼はこれからの日々を『I Promise』学校で過ごしたいと考えている。それでも、周りのスタッフ、サポートしてくれるチームのおかげで、離れていても、過酷なNBAシーズン中であっても、ロサンゼルスに住んでいても学校運営に携われる。
レブロンは、動画コメントをこう締めくくった。
「片手には自分の学校がある。とても興奮しているよ。そしてもう一方の手には、レイカーズの一員として、大好きなバスケットボールをプレイするという個人的な新たな章がある。今はそういう状態さ」。
すでに生まれ故郷のオハイオ州とクリーブランドに優勝をもたらしたレブロンは、地元の子供たちに幅広い機会を与えられる学校を設立した。
ロサンゼルスで始まる新たな章は、間もなく始まる。しかし、ホームタウンの子供たちに救いの手を差し伸べる居場所を作ったことは、オハイオ州での彼の物語にとって最適な一つの結末であり、新たな始まりでもあるのだ。
原文:LeBron’s First Words as a Laker by Mike Trudell/Lakers.com(抄訳)