レブロン・ジェームズがNBAでの17年で成し遂げたコート上での実績は、今さら説明するまでもない。だからこそ、史上最高の選手という議論で彼の名前が挙がることに異論が出ない。
しかし彼は、コート外でも自身の発言力、財力、情熱を様々なことに注いでいる。6月10日(日本時間11日)、レブロンは投票権利団体『More Than a Vote』(1票以上のもの)を設立したと、『The New York Times』が報じた。
この団体は黒人有権者の保護や教育に取り組み、11月3日(日本時間4日)のアメリカ大統領選挙での投票を奨励することを目的に設立された組織だ。
ジェームズ以外にもゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーン、アトランタ・ホークスのトレイ・ヤング、マイアミ・ヒートのユドニス・ハズレムや、NFLニューオーリンズ・セインツのアルビン・カマラ、WNBAのスカイラー・ディギンズ・スミス、コメディアンのケビン・ハートなど、著名人が参加している。
ヒートに所属していた2012年から社会問題に関して自身の影響力を行使しているジェームズのリーダーシップは、現在所属するロサンゼルス・レイカーズのコーチングスタッフ、チームメイトからも称えられている。
『The New York Times』の記事によれば、ジェームズはミネアポリスで警察官の不当な拘束により死亡したジョージ・フロイドさんの事件に特に心を痛めているという。
You thought I would 🤐! Yeah ooook. 🙏🏾💪🏾✊🏾👑 #blacklifematters🖤 @uninterrupted pic.twitter.com/aUxlvDJDp8
— LeBron James (@KingJames) June 5, 2020
「自分は、今よりも状況が悪かった時代に立ち上がったモハメド・アリ、ビル・ラッセル、カリーム・アブドゥル・ジャバー、オスカー・ロバートソンらから影響を受けた」。
「いつの日か、バスケットボールに対する取り組み方だけではなくて、アフリカ系アメリカ人の男性として人生に向き合ったことも認めてもらえたら嬉しい」。
「僕たちが選挙に行き、投票することを望んでいるのは確かだ。でも、チュートリアルもしていく」と述べている。
「投票の仕方や、彼らが何をしようとし、投票を妨げようとしているかなど、背景も教えていく」。
『The New York Times』によれば、『More Than a Vote』は政治活動を行う非営利団体として登録されるが、特定の候補者を支持することはないという。
今回の団体設立の動きからもわかるように、レブロン・ジェームズとリーダーは同義語だ。
「黒人コミュニティ内で変化を求めている人は多い」と、レブロンは『The New York Times』に語った。
「何も行動せず、そういう意識も持っていないのなら、何も変わらない」。
原文:LeBron James: More Than an Athlete by Mike Trudell/Lakers.com(抄訳)