八村塁の不在も一因 レブロン依存が問題のレイカーズ

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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2023-2024シーズンのレギュラーシーズン開幕から7試合、レブロン・ジェームズは再び見事なパフォーマンスを見せている。ここまで1試合平均25.3得点、8.4リバウンド、5.9アシスト、1.6スティール、1.1ブロックを記録。彼の年齢の選手としては素晴らしい数字だ。ただ、とりわけ際立っている数字がひとつある。35.9分間という平均出場時間だ。

今季のジェームズは出場時間が制限されるはずだった。だが、今の出場時間はトップ10に入る数字だ。ジェームズ不在時のレイカーズのプレイが悪かったため、これだけのプレイタイムが強く必要になったのである。

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非常に競争が激しいウェスタン・カンファレンスで、レイカーズは3勝4敗と、早々に擁護できない状況に陥っているのだ。

レブロン・ジェームズ不在で低調なレイカーズ

ジェームズが所属してきたチームは常に、彼がコートにいないと出場している時より悪かった。だが、今季のジェームズほど、出場時とそれ以外の差が大きいスーパースターはいない。

Cleaning the Glass』によると、ジェームズが出場している時のレイカーズは、100ポゼッションあたりで相手チームを11.6点上回っている。だが、彼がコートにいないと、37.0点下回っているのだ。ジェームズがコートにいるかどうかで、48.6点もの差が生じている。

アンソニー・デイビスもジェームズ不在時の停滞を食い止められていない。デイビス自身も出場時間が増えている。1試合平均36.9分間はリーグ5位の数字だ。だが、『PBP Stats』によると、デイビスがコートにおり、ジェームズがいない時のレイカーズは、100ポゼッションあたり41点も上回られている。

レイカーズの2大スターにこれだけの負担をかけるのは、持続可能ではない。どちらも過去4シーズン、出場が56試合を上回っていないのだ。デイビスはすでにキャリアを通じて様々な小さい痛みに悩まされてきた。11月6日(日本時間7日)のマイアミ・ヒート戦では、でん部・そけい部の違和感で試合途中に退場を余儀なくされている。

レイカーズがジェームズとデイビスにそれほど強く依存しなければならなかったのは、レイカーズのロールプレイヤーたちのパフォーマンスが優れなかったからだ。ディアンジェロ・ラッセルは昨季と同じショットセレクションの問題を見せている。オースティン・リーブスとゲイブ・ビンセントは開幕から低調だ。

ベンチスタートから途中出場し、まずまずのプレイをしているのは、トーリアン・プリンスとクリスチャン・ウッドだけだ。レイカーズが西地区決勝の舞台に戻りたいなら、そしてその先に進みたいなら、ほかの選手たちがもっと貢献しなければならない。

Austin Reaves and Anthony Davis talk during a Lakers timeout
(NBAE via Getty Images)

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八村塁とジャレッド・バンダービルトの不在

ジェームズとデイビスに強く依存し、ベンチメンバーのパフォーマンスが冴えない理由のひとつは、ロールプレイヤーの一部が負傷していることだ。八村塁は3試合しか出場しておらず、ジャレッド・バンダービルトはまだ今季出場がない。

彼らはどちらも、昨季大きく貢献し、ジェームズの負担軽減に役立つはずの選手たちだ。特に八村は脳震とうで1週間離脱する前に、1クォーターで連続9得点をあげるなど、状況を好転させつつあるようだった。

Basketball-Reference』の予想では、レイカーズは38勝というペースで、現在のままなら西地区の第8シードを手にすることになる。それでは不十分だ。そして、負傷を避けながらジェームズとデイビスにこれだけの出場時間でプレイさせ続けることはできない。

バンダービルトと八村の復帰で問題が解決できなければ、レイカーズは早々に、状況を打開するためのトレードを切望するチームになるだろう。

原文:The problem with LeBron James' heavy minutes: Anthony Davis, Lakers are falling apart without him on the floor(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Stephen Noh

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。