栄光を求めてエゴを捨てたレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビス

Michael C. Wright, NBA.com

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ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズによると、同じチームに所属する同種の選手たちの間では、嫉妬が関係破たんにつながることもある。

だからこそ、スーパースターであるジェームズは、アンソニー・デイビスを高く評価しているのだ。

ジェームズは「スポーツの世界だけじゃなく、一般的に、嫉妬や妬みは素晴らしいことの多くを殺してしまう」と話した。

「簡単なこととは言わないが、自分のエゴを脇に置いておきつつも自分が目指すことへの自信を保つことができれば、僕たちの関係にとっては簡単になる。僕らは互いを妬んでいない。それが最高だと思う」。

その証拠は、コートの上で示され続けている。レイカーズがマイアミ・ヒートに116-98で勝利した9月30日(日本時間10月1日)のNBAファイナル第1戦で、ジェームズとデイビスは合計59得点をマークした。

昨夏、これほどうまが合うと思った人はいないだろう。だが、それこそが、7月にロンゾ・ボール、ブランドン・イングラム、ジョシュ・ハート、そしていくつかのドラフト指名権とのトレードでニューオーリンズ・ペリカンズからデイビスを獲得したレイカーズが切望していたことだ。

ファイナルが終われば、デイビスは制限無しのフリーエージェントとなる。だが、彼は未来ではなく今に集中し続けることを望んだ。ジェームズとの親密な関係が、デイビスにとって初のNBA優勝とともに、長期契約で紫と金のユニフォームを長く着させ続ける可能性に役立つかもしれないのは疑いない。

それは、今後もレイカーズを確かな優勝候補にとどめることになる。

ジェームズは「プロスポーツでは、一番になるために力を合わせる選手たちがいる」と説明した。

「あるスポーツのそれぞれのチームで支配的だったふたりの選手が、一緒になって、自分たちがいかに支配的になれるのかを話し合う。これができる、あれができると話し合う」

「僕は、多くのことで嫉妬が絡んでくるものだと思う。でも、僕たちはまったく逆なんだ。僕たちは自分たちのことを分かっている。自分たちが何者かを分かっているのさ。僕らは真剣に、毎日、コートの上でも外でも、お互いのベストを望んでいる。僕らは互いに嫉妬なんてしていないんだ。敬意を払い、提携する。そうすれば、限界はないと思うね」。

興味深いのは、デイビスとの関係についてジェームが話したのが、元チームメイトであるカイリー・アービングが過去の元同僚たちを怒らせるような発言をしたのと同じ日だったことだ。現在ブルックリン・ネッツでケビン・デュラントと一緒になったアービングは、新チームメイトのポッドキャスト『The ETCs with Kevin Durant』に出演。接戦で最後のショットを放つのは自分かデュラントかと質問された。

その質問に、アービングは「誰が好調かによるね」と返答。それから「これまでプレイしたどのチームでも、終盤は自分が最高のオプションだと感じてきた。『あいつも打てる』みたいに思えるのは、これまでのキャリアで初めてだ」とつけ加えたのだ。

正直に言えば、ジェームズも打てたはずだ。そして彼は今もそういうショットを打つことができる。2016年にアービングやクリーブランド・キャバリアーズと一緒に優勝したジェームズは、4つ目のリングを勝ち取るまであと3勝だ。実現すれば、ダニー・グリーン、ロバート・オーリー、ジョン・サリーと並び、異なる3チームでタイトルを獲得した4人目の選手となる。

デイビスは冗談めかしつつ、そんなジェームズのリングだけは、少しうらやむ価値があると認めた。

デイビスは「でも、彼は僕に約束した。そしてここまでそれを守っている」と話した。

「もうそれほど長くそれをうらやましがらなくて済むことを願っているよ」。

原文:LeBron James, Anthony Davis sublimate egos in search for glory by Michael C. Wright/NBA.com(抄訳)


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