【NBAプレイオフ2024展望】八村塁所属のレイカーズ対ナゲッツ

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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1年前、ロサンゼルス・レイカーズとデンバー・ナゲッツはウェスタン・カンファレンス・ファイナルで対戦した。シリーズはナゲッツのスウィープ(4勝0敗)に終わっている。

ただ、4試合のうち3試合は6点差以内の接戦だった。レイカーズは今回の対戦でより良い結果を目指すだろう。

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プレイイン・トーナメントでニューオーリンズ・ペリカンズに勝利した第7シードのレイカーズと第2シードのナゲッツは、プレイオフ・ファーストラウンドで再び対峙する。昨季のカンファレンス・ファイナルとは何か違いがあるだろうか。

今季レギュラーシーズンのシリーズが指標となるなら、違いはなさそうだ。レイカーズは昨季からナゲッツ相手に8連敗中。今季は3試合すべて黒星を喫しており、合計30点差をつけられた。

ここでは、ナゲッツが大きなアドバンテージを保っている理由、そしてレイカーズがその状況を変えられるかどうかをまとめる。

レイカーズ対ペリカンズの注目ポイント

Nikola Jokic and Anthony Davis
(Getty Images)

レイカーズはどうやってニコラ・ヨキッチを抑えるか?

昨季、レイカーズは地区決勝第1戦の終盤に何かを見つけたかに思われた。八村塁をヨキッチのマークとし、アンソニー・デイビスがより動き回れるようにしたのだ。

ただ、最終的にはあまりうまくいかなかった。レイカーズはヨキッチにシリーズ平均27.8得点、14.5リバウンド、11.8アシスト、フィールドゴール成功率50.6%、3ポイントショット成功率47.1%を記録されている。

今季もヨキッチには支配されたままだ。シリーズの3試合で平均29.3得点と、さらに良い数字を許している。シンプルに、1on1で守る上で、ヨキッチは誰にとっても大きすぎるのだ。そしてスキルがありすぎる。オールディフェンシブチーム選出候補のアンソニー・デイビスにとっても例外ではない。

昨季の地区決勝シリーズでの対戦で、レイカーズがいくつか成功できたのは、レブロン・ジェームズがマッチアップした時だった。ジェームズはヨキッチのパスを非常にうまく先読みし、何度かディフレクションにつなげている。また、少なくともヘルプが来るまで持ちこたえるだけの強さも持つ。

シリーズ中にジェームズがマークした際のヨキッチは、FG12本中4本成功で5ターンオーバーだった。だが、39歳のジェームズにその責任を求めるのは不合理だ。接戦になれば、最後の数分でレイカーズはトライするかもしれない。だが、それ以上はおそらくないだろう。

レイカーズはどうやってジャマール・マレーを抑えるか?

レイカーズがヨキッチに匹敵する活躍を許したのがマレーだ。チーム最多の平均32.5得点に加え、6.3リバウンド、5.3アシスト、FG成功率52.7%、3P成功率40.5%を記録された。レイカーズは様々な選択肢にトライしたが、そのいずれでも苦しめられたのだ。

プレイオフでマレー相手に何かできるかもしれないと願って獲得したのがゲイブ・ビンセントだ。昨季のNBAファイナルで、当時マイアミ・ヒートの選手だったビンセントは、マレーを平均21.4得点に抑えるのに役立った。

しかし、ビンセントはレイカーズで重量な役割を見つけることができていない。ケガでシーズンは狂わされ、今季の3P成功率は10.7%にとどまっている。ただ、ショットの力を取り戻せば、彼がこのシリーズにおけるXファクターとなるかもしれない。

ディアンジェロ・ラッセルはコートに立ち続けられるか?

ラッセルは今季後半戦のレイカーズの成功に大きく貢献したひとりだ。3P成功率41.5%という見事な数字で契約以上の活躍を見せた。彼の攻撃力はレイカーズにとって大きく必要となる。ナゲッツに対抗する上で、レイカーズにとって最大のチャンスとなるのは、得点で上回ろうとした場合だからだ。

ただ、守備でレイカーズはラッセルを隠すことができなかった。ナゲッツのスターターには本当にそれだけの弱点がなかったのだ。昨季の地区決勝シリーズでナゲッツのブルース・ブラウンが報道陣に話したように、ラッセルは繰り返し標的とされた。

ラッセルは第4戦までにスターターの座を失い、シリーズ平均23.5分間の出場にとどまっている。

ナゲッツは同じゲームプランでラッセルを外させようとするはずだ。

レイカーズ対ペリカンズの予想

レイカーズは前述した問題を解決できていない。ヨキッチをスローダウンさせることはできておらず、サイズ面でも同じく大きいナゲッツ相手にはアドバンテージがない。攻撃第一の選手たちは、ナゲッツのボール回しによって危険にさらされる可能性がある。

レイカーズにとって本当に良くないマッチアップなのだ。直近のプレイが良くなっていることを考えれば不運だろう。レイカーズは22勝10敗でレギュラーシーズンを締めくくった。八村を再びスターターにしてから火がついたのだ。

その八村はラッセルとともに、レイカーズがナゲッツに食らいつくチャンスを与える存在となるだろう。それにより、1試合か2試合で勝てるかもしれない。だが、相手はリーグ最高の選手だ。ナゲッツはやすやすとものにするだろう。

予想:第5戦でナゲッツ勝利

原文:Lakers vs. Nuggets prediction: Can LeBron James, Anthony Davis slow down Nikola Jokic the second time around?(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。