クリーブランド・キャバリアーズは、今夏ロスターに新選手を加えた。そして今、ゴールデンステイト・ウォリアーズを倒しNBA優勝を果たすため、さらに変化を加えようとしている。その変化とは、ケビン・ラブをセンターに起用し、さらにスモールボールラインナップ化を推し進める案だ。
キャブズのタロン・ルー・ヘッドコーチは、9月30日(日本時間10月1日)、練習中にラブをセンターのポジションでプレイさせていることを明かし、同選手の5番起用による可能性について「スペーシングによる機会が増える」と、『ESPN』に語った。
「エルボー付近で複数の選手を使えるようになる」。
キャブズは今夏の補強により、間違いなく年間82試合、最大28試合にのぼるプレイオフを戦い抜けるだけの戦力と選手層を確保できた。カイリー・アービングと交換でアイザイア・トーマス、ジェイ・クラウダー、アンテ・ジジッチを獲得し、デリック・ローズとウェイドと契約。トリスタン・トンプソンとJR・スミスも契約下のままで、カイル・コーバーとも再契約を結んだ。
出場機会を与えられる選手が増えただけではなく、ガードとスモールフォワードとして起用できる選手の数も増えた。ラブを先発センターとして起用することで、新加入クラウダーをパワーフォワードに、レブロン・ジェームズをスモールフォワードに配置すれば、ウェイドとローズを同時に使える。またはウェイド、ジェームズ、スミス、コーバーを状況に応じて先発ラインナップに加えられるローテーション起用も可能になった。リハビリ中のアイザイア・トーマスが今冬キャブズデビューを飾れば、ジェームズをパワーフォワードに起用し、純粋な4アウト1インも実行できる。ラブにはトランジションからボールを得てプレイを決める能力以外にも、トンプソンよりも敏捷性に優れているため、ゴールに近い位置でやれることの幅も広がる。
ラブは「トリスタンは非常に力強いローラーで、ダンカーとしてプレイする場面が多い選手」と言う。
「僕はインサイドアウトなどを織り交ぜるタイプで、相手のディフェンスの対応によって判断する。彼と僕がいることで、チームに異なるパターンを与えられる。異なるラインナップによって、コート上で機能している力強い複数の形については以前も話したことがあるけれど、ウェイドや、4番あるいは5番でプレイできる選手が増えたことで、選手層の厚みはかなり増した。色々と配置を変えてプレイするようになる。これは、ディフェンスに関してだけの話ではないよ」。
原文:With Cavaliers addition of Dwyane Wade, Kevin Love could start at center by Thomas Lott/Sporting News(抄訳)