6月21日(日本時間22日)、クリーブランド・キャバリアーズのケビン・ラブが、『ESPN』が主催するスポーツ選手を毎年表彰する『ESPY賞』で、アーサー・アッシュ・カレッジ賞(Arthur Ashe Courage Award)を受賞した。
同賞は、元プロテニス選手のアーサー・アッシュの名前が冠された賞で、スポーツの枠を超える活動を行なった個人に贈られる。
2018年、ラブは『The Players’ Tribune』に寄稿した文章内で過去にパニック障害に苦しんだことを告白。今回の受賞に先立ち『キャブズ公式ホームページ』に掲載された記事によれば、それ以降もメンタルヘルスに関する注意喚起を促し、新型コロナウイルス感染症が世界中で蔓延後も日常生活で感じるストレスとの向き合い方などに関して声を上げ続けている。
トロフィーを受け取ったラブは「自分のメンタルヘルスに関して打ち明けたときは、同じバスケットボール選手、リーグ、世界中のスポーツファンから好意的な反応が来るとは思っていなかった」と語った。
ラブは、過去に同賞を受賞したアスリートたちについても触れ、「彼らが自分の考えを主張した当時は、僕のように温かい反応を得られたわけではなかった。彼らは簡単に世の中が変わらないことを理解していた。けれど歴史が彼らの正当性を証明してくれることを知っていた」ともコメント。そして、現在アメリカ国内で盛んな人種差別撲滅に向けた運動についても「現在国内で起こっている出来事を踏まえ、今回の賞は名誉なことであるのと同時に、試練としても受け止めている」と述べた。
「自分だけにとっての試練ではなく、その影響は広範囲に及ぶ。発言しない方が安全に感じるかもしれない。それでも、主張し続けるべきだ」。
"Humbled does not even begin to describe the feeling."@kevinlove delivers a heartfelt speech after winning the 2020 Arthur Ashe Courage Award for his commitment to growing mental health awareness. #ESPYS pic.twitter.com/EjQdm34ZjD
— ESPN (@espn) June 22, 2020