富永啓生が30得点でネブラスカ大のRS最終戦勝利をけん引 カンファレンス第3シード獲得|米大学バスケ男子NCAA

YOKO B

富永啓生が30得点でネブラスカ大のRS最終戦勝利をけん引 カンファレンス第3シード獲得|米大学バスケ男子NCAA image

3月11日(現地時間10日)、米大学バスケットボールNCAAディビジョン1(1部)のネブラスカ大学に所属する富永啓生が、ミシガン州アナーバーのクライスラー・センターで行われたミシガン大学戦に先発出場し、30得点、6リバウンドを記録した。試合は85-70でネブラスカ大学が勝利し、今季の公式戦で22勝9敗(BIG10カンファレンス12勝8敗)となった。

レギュラーシーズン最終戦で、富永はネブラスカ大学での自身の成長の集大成のようなゲームを披露した。3ポイントショットを5本(自己最多タイ)成功させ、シューターとしての実力を見せながらも、ディフェンスをかわしてドライブからのレイアップやジャンプショットなど、多彩なフィニッシュで得点を量産している。

富永はこの試合前半だけで23得点を記録。ネブラスカ大学で通算1000点を記録した31番目の選手となった。

フレッド・ホイバーグ・ヘッドコーチは試合後、富永の何がうまくいったのかという質問に「すべてだ」と答えている。

「彼は最初の2〜3本のショットを決めて最高のスタートを切った。相手チームが彼に走り負けているとき、過小評価されていることのひとつは彼のカットしてバスケットに切り込む能力なんだ。この試合では彼が熱いスタートが必要だった」

3月4日(同3日)のホーム最終戦(対ラトガーズ大学)では3Pを6本中1本しか決められなかった富永は、ホームのファンの期待は感じながらも「3Pだけではバスケットはやっていけないので」と、試合後に冷静に話した。

「その中でドライブに行くからこそ、3Pも開いてくると思うし、そこの両立を考えると3Pだけにこだわらないというところが大事になってくると思っています」

ミシガン大学戦ではそのバランスが見事だった。前半から得意の3Pを連続で決めたことで相手は富永の3Pを警戒し、富永自身がドライブできるスペースやチームメイトがオープンショットを打てるチャンスを作っている。

この試合で富永が見せたのは得点力だけではない。6リバウンド(ネブラスカ大での自己最多タイ)、2スティールとディフェンスでも貢献している。「これからバスケットをしていく中で、プレイタイムはやはりディフェンスで一番変わってくるんじゃないかな思ってます」と、3月4日(同3日)のラトガーズ大学戦の試合後に富永はディフェンスへの意気込みを話していた。

「そこもっとアグレッシブに強くやっていけるようになれば、もっともっとバスケットプレーヤーとして成長できるかなと思うので、そこは本当に毎日毎日重点を置いてやってます」

最終的に富永は、32分の出場で、3P8本中5本成功を含むフィールドゴール17本中12本成功、フリースロー2本中1本の30得点、6リバウンド、2アシスト、2スティールをマーク。3P成功数、FG成功数、リバウンドでは自己最多タイ(ネブラスカ大)を記録している。

ミシガン大学に勝利したネブラスカ大学はカンファレンス内で3位となり、ビッグテン・カンファレンス・トーナメント(Big Ten Men's Basketball Tournament)で第3シードを獲得。1回戦と2回戦が免除されることが決まった。

ビッグテン・カンファレンス・トーナメントは日本時間3月14日〜18日(同13日〜17日)にミネソタ州ミネアポリスのターゲット・センターで行われる。ネブラスカ大学は16日(同15日)の準々決勝から登場する予定だ。

NCAAトーナメントに出場する大学とシード、組み合わせは、3月18日午前8時(米国東部時間17日午後6時)に『セレクション・サンデー』と称して発表される。

ネブラスカ大学と富永啓生のポストシーズンに注目だ。

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。