富永啓生のNBA入りについてネブラスカ大の番記者が語る「NCAAトーナメントで活躍できればチャンスはある」

YOKO B

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富永啓生が所属するNCAAディビジョン1のネブラスカ大学は2月8日(現地7日)、ノースウェスタン大学と敵地で対戦し、68-80で敗れた。その結果、ネブラスカ大の今季の戦績は16勝8敗(BIG10カンファレンス6戦7勝)となった。

ノースウェスタン大は、1月21日(同20日)に富永が決勝弾の3Pを沈めて75-69でネブラスカ大が勝った相手だ。当然、今回も富永は徹底的にマークされた。それでも富永は、レイアップやフリースローで11得点をあげ、3リバウンドを記録。しかし、前回ような追い上げは叶わなかった。

ネブラスカ大は、BIG10カンファレンスのチームを相手に敵地で勝てない状況が続いている。NCAAトーナメント進出のためには、敵地で勝ち星をあげ、カンファレンスで勝ち越すことが望ましい。これは、富永の将来にも大きく影響する可能性のある問題だ。

富永の成長に引き続き、富永の将来について、2007年からネブラスカ大の取材を続けている『Husker Online』のシニアライターのロビン・ウォシャット記者が語った内容をお届けする。

以下、英語での質疑応答の翻訳(質問は要約)。※取材は1月21日(同20日)のノースウェスタン大戦後に実施。


ネブラスカ大がNCAAトーナメント進出して富永啓生が活躍できれば注目される

——富永のNBA入りの可能性はあると思うか。

ウォシャット:啓生にはチャンスがあると思う。ドラフトで指名されるかどうかはシーズンをどう終えるかにかかっていると思うが、彼が3月までプレイしてNCAAトーナメントで活躍をアピールできれば、それは彼が注目される大きなチャンスだ。

とはいえ、彼は去年もNBAのワークアウトを受けているし、チームも彼のことを知っている。彼はドラフト界隈ではよく知られた選手だ。周りが注目しているのは、昨季の終盤のような、誰もが彼をガードしている状況で引き続き成功できるかということだと思う。

NCAAトーナメントに向け、ネブラスカ大は自分たちの運命をコントロールできる立場にいる

昨季は、彼はどこからともなく現れた幸運な選手のようなものだったが、今では、どのチームのスカウティングレポートでも一番上にいる選手になった。だから、彼が今やっていることを続けていって、特に3月の大舞台でもそれができれば、彼は(NBAの)ワークアウトを受ける機会を得られると思う。そのチャンスが与えれたら、誰もがみんなわかっていると思うけれど、彼はその機会をうまく活かすだろうね。

——ネブラスカ大のNCAAトーナメント進出の可能性をどう見ている?

ウォシャット:チャンスはある。でも、アウェイで勝たなければならない。彼らはホームでは素晴らしいが、ここを離れると話は別だ。そこをなんとか打開しなくてはいけない。でも、自分たちの運命をコントロールできる良い立場にいると思う。


富永のNBA入りのチャンスは、ネブラスカ大がNCAAトーナメントに進出できるかどうかで大きく変わる可能性が高い。そして、そのためには課題となっているアウェイゲームでの勝利がひとつの鍵になる。

ネブラスカ大は今季あと7試合を残し、うちホームが4試合、アウェイが3試合となっている。NCAAトーナメントに進出に向け、まだまだ厳しい戦いが続くのは間違いない。富永がここからチームをどうけん引するのか注目だ。

次戦、ネブラスカ大は2月11日(現地10日)にホームでミシガン大学と対戦する。

YOKO B

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。