選手として進化し続けるケボン・ルーニー

NBA Japan

選手として進化し続けるケボン・ルーニー image

ケボン・ルーニーは、2015年のドラフト全体30位でゴールデンステイト・ウォリアーズから指名された。UCLA出身のルーニーは、キャリア序盤の負傷を乗り越えて成長し、ウォリアーズにとって重要な選手になった。

チームのローテーションに欠かせない存在になった彼は、今年のオフにウォリアーズと延長契約を結んだ。

成功の秘訣について聞かれたルーニーは「毎年レベルアップしようと思って努力しているし、新しいプレイを習得するために努力している」と語った。その言葉通りのことを、彼は実践している。

1年目は5試合の出場に終わったが、36分換算のパフォーマンスを2年目の2016-17シーズンと比べれば、ルーニーの成長がよくわかる。1年目は平均10.9得点だったのが2年目は12.2得点、フィールドゴール成功率も52.3%から62.5%に上昇し、オフェンシブリバウンドも3.5から4.7に改善された。

昨季は1試合18分程度の出場でキャリアハイの6.3得点、5.2リバウンド、1.5アシスト、0.6スティールに加えて、0.7ブロックを記録。今年の1月にデマーカス・カズンズが復帰してからは出場時間も減少したが、ルーニーは限られた時間の中で効率の良いプレイを決める方法を見つけた。ファンも、リム周辺での流れるような動き、自信を持って放ったジャンプショットなど、ルーニーの高い技術に気がついたかもしれない。

2019年のプレイオフでも、彼は平均7.1得点、4.5リバウンド、1.0アシスト、0.6スティール、0.5ブロックの活躍だった。負傷者が続出した影響で、ルーニーは対戦相手のセンターだけではなく、ウィングを抑える役割をこなさなければいけなかった。

4月15日(日本時間16日)に行なわれたロサンゼルス・クリッパーズとのファーストラウンド第2戦は、カズンズが左大腿四頭筋を断裂して離脱した以外にも、31点のリードから逆転負けを喫したが、ルーニーは19分の出場で自己最多の19得点をマークした。

ヒューストン・ロケッツとのカンファレンス・セミファイナルでは、ケビン・デュラントが負傷により戦線離脱を余儀なくされたが、ウォリアーズがシリーズ戦績を3勝2敗として王手をかけた第5戦、ルーニーはポストシーズンでの自己最多となる9リバウンド(オフェンシブリバウンドは5本)を記録して勝利に貢献した。クレイ・トンプソンは「ケボン・ルーニーのパフォーマンスに関しては、言い足りないくらい。オフェンシブリバウンドを5本も取れるなんて、気持ちの強さの表れ」と、称えた。

そしてポートランド・トレイルブレイザーズとのカンファレンス・ファイナル第4戦でも12得点、14リバウンドの大活躍。スティーブ・カー・ヘッドコーチも「ルーニーはチームを支える選手の一人に成長した」と絶賛した。

トロント・ラプターズとのNBAファイナルでは、第2戦で肋軟骨を痛めたものの、1試合を欠場後に即復帰した姿は、ウォリアーズファンの記憶に残っているはずだ。

着実に成長し続けているルーニーは、サンフランシスコに建設された新本拠地チェイス・センターでの1年目になる2019-20シーズンに向けて、準備を整えている。

「今シーズンは、自分の責任も大きくなる。自分の力を見せられるのが楽しみだ」。

原文:Keep Building: The Story of Kevon Looney by Warriors.com(抄訳)

NBA Japan

NBA Japan Photo

NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ