昨年9月、ESPNのキャスター兼アナリストのジェメル・ヒルは、トランプ大統領の当選を「白人至上主義の直接的な結果」、大統領を「取り巻きのほとんどを白人至上主義者で固めた白人至上主義者」と揶揄し、騒動の中心人物となっていた。ESPNは、ヒルの行動が「不適切だった」とコメントし、またホワイトハウス報道官のサラ・ハッカビー・サンダースも報道陣に向け、ヒルのコメントは「解雇理由になり得る攻撃」だと発言した。
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しかし、ヒルのコーナーには多くのファンがおり、NBAのMVP選手もその1人だった。ゴールデンステイト・ウォリアーズのフォワード、ケビン・デュラントは騒動の際ニュースサイト「TMZ」にてヒルを支持すると伝え、ソーシャルメディア上のメッセージでヒルを驚かせた。
ヒルは、「ケビン・デュラントとは、会ったこともありませんでした」とスポーツ・イラストレイテッド紙のリチャード・ディッチ記者に語った。「お互いのことを認識しているとは思うけど、それはESPNで働いていれば普通のことです。テレビに映っているので、視聴者には人となりも知られるでしょう。でも、彼とは話したこともなかったので、メッセージを聞いたときはとても驚きました」。
ヒルを擁護したのはデュラントのみではなかった。ミシガン州立大学男子バスケットボールチームヘッドコーチのトム・イゾーが、同大学OGのヒルを友人として支持した他、スポーツ界からも多くの声援が届いた。しかしおそらく、2016年からウォリアーズと契約しているデュラントが、彼女が受けるであろう批判を最も良く理解していた。
「デュラントからダイレクトメッセージが送られてきました。その後何度かやりとりをしました」と語るヒル。「あなたにそんなことをする必要はないのに、発言してくれてありがとうと伝えました」。
ESPNは昨年10月にもツイッターでのトラブルを理由にヒルを停職処分にしている。ダラス・カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズが星条旗に敬意を払わない選手はプレーすべきではないと発言したことを受け、彼女がカウボーイズのスポンサー企業の関連商品の不買運動をファンに呼び掛けたことが原因だ。
その後ヒルは、トランプ大統領に関する自身のツイートによってESPNを「不利な立場」に追いやったことを謝罪したが、大統領への発言は撤回しないという。
原文:ESPN's Jemele Hill found unlikely ally in Kevin Durant after comments on President Trump
翻訳:日本映像翻訳アカデミー