フリオ・ラマス日本代表HCがNBAサマーリーグを振り返る「サマーリーグに日本人選手が4人いるということが快挙」

Reo Onishi

フリオ・ラマス日本代表HCがNBAサマーリーグを振り返る「サマーリーグに日本人選手が4人いるということが快挙」 image

7月18日、都内の日本バスケットボール協会オフィスにて、来日したフリオ・ラマス日本代表HC(ヘッドコーチ)の囲み取材が行なわれた。ラスベガスで開催された今年のNBAサマーリーグには、八村塁、渡邊雄太、馬場雄大、比江島慎といった日本人選手が4人参加していたことから、ラマスHCにサマーリーグの感想を聞いた。

📺 NBAを観るならRakuten NBA Special (Rakuten TV/楽天TV)

4人の活躍について「もちろん観ていましたし、コンタクトも取っていました」とラマスHCは明かした。

「まず、サマーリーグに日本人選手が4人いるということが驚きで、快挙だと思っています。雄太と塁に関しては、すごい活躍をしたと思います」。

ワシントン・ウィザーズにドラフト1巡目9位で指名された八村については、「試合のなかでのプレイを観ていると素直にすごいなと思い、結果も残していました」と褒め称えた。

「今回初めてプロに混じって競争するなかで、試合を観ていると順応する能力が高いなと感じました。周りの能力に合わせるのではなく、そのなかで自分が秀でている箇所を出し、存在感を示していました」。

2ウェイ契約選手としてメンフィス・グリズリーズでプレイする渡邊については「本契約を勝ち取るために、Gリーグ卒業を目指してできるだけ早く上のレベルでやりたいという気持ちを感じた」と語った。

「すごく活躍に気持ちがこもっているなと思いました。2年目なので、NBAに慣れてきたというのが観れて良かったです」。

ダラス・マーベリックスのサマーリーグチームの一員として4試合に出場した馬場と、ニューオーリンズ・ペリカンズのサマーリーグチームの一員として2試合に出場した比江島は「初めての経験だったので、こういった世界のトップレベルで競い合うことは彼らにとって成長につながる」と述べている。

「雄大は彼の良さである身体能力の高さ、アスレチックな部分が出ていて、良い活躍ができていました。プレイでもチームメイトとのやりとりでも、チームにとても溶け込んでいました。3年間彼を見てきていますが、毎年まるで違う選手に成長しています」。

比江島については、出場機会が少なかったものの「出た試合、練習に関わったという部分で多くの経験を積んで、今後に活かせる」と評価した。

「世界のトッププレイヤーたちが集まる場所で一緒に競争するというなかで、頑張ってはいたと思います。しかし、(NBAは)とても厳しい世界です。今度はサマーリーグよりも高いワールドカップというレベルでどういった結果を出せるのかが試されます。だからこそ、今回サマーリーグに行ったのは良い経験になったと思いますし、ワールドカップに活かせると思います」。

最後に、ミネソタ・ティンバーウルブズのサマーリーグコーチを務め、現役時代にはラマスHCの下でアルゼンチン代表として活躍した元NBA選手のパブロ・プリジオーニについて聞いてみると、ラマスHCは「彼ともよく連絡を取り合っているよ」と嬉しそうに話してくれた。

「彼はウルブズで2番目のアシスタントコーチとして起用されています。オフェンスに関してはトップアシスタント。ライアン・ソーンダースHCがとても若いので、彼のサポートをしっかりしてほしいです。プリジオーニの活躍も観れてとても嬉しかったです」。

日本代表はこれから代表合宿に向けて動き出す予定だが、NBA選手はFIBAの大会の準備期間は28日しか参加できないことになっている。今後は八村と渡邊の参加するタイミングを見計らいながら、8月31日に中国で開催されるFIBAワールドカップに向けて、準備を行なうこととなる。


Reo Onishi