ネッツ、ジョセフ・ツァイが残りの所有権を取得して単独オーナーに

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ブルックリン・ネッツのオーナーだったミハイル・プロホロフが球団の49%をジョセフ・ツァイに売却してから約1年。ツァイはネッツのすべてを掌握することになった。

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ネッツは8月16日(日本時間17日)、プロホロフがチームの支配権や本拠地バークレイズ・センターをツァイに売却することを認めた。9月中の実現見通しで、NBA理事会の承認が必要となる。

当面は現経営陣が暫定的にチームとバークレイズ・センターを引き続き運営し、「BSE Global」のブレット・ヨマークCEOが経営の移行を見守り、その後退任する。

『New York Post』のジョシュ・コスマン記者とブライアン・ルイス記者は今週、ツァイが買収取引をまとめつつあると報道。『ESPN』のティム・ボンテンプス記者も、合意間近と伝えていた。買収額は23億5000万ドル(約2500億円)とみられ、スポーツ球団としては史上最高額となる。

昨年、ヘッジファンドのオーナーであるデビッド・テッパーが、22億ドル(約2340億円)でNFLのカロライナ・パンサーズを買収した。2017年には、ティルマン・ファーティッタが同じ22億ドルでヒューストン・ロケッツを買収している。

チームの公式声明の中で、プロホロフは「バークレイズ・センターのオープンやブルックリンへの移転、チームが世界的な魅力を高めつつ、コミュニティーに深く根付いていくのを目にできたのは、光栄であり、喜びだった。今のチームは以前よりも良い状態にあり、ツァイがバークレイズ・センターでファンや従業員、同僚たちに快適な経験をもたらし続けつつ、その成功に基づいて今後築いていくと分かっている。ブレットの革新的な洞察力やリーダーシップがなければ、ネッツとバークレイズ・センターは今のようにはなっていなかった」と述べた。

中国を拠点とする世界的インターネット会社、アリババ・グループ・ホールディングの共同創業者であるツァイは、昨年4月に10億ドル(約1063億円)で49%の所有権を取得。2021-22シーズン開幕までに、13億5000万ドル(約1436億円)でさらなる所有権を取得できることになっていた。今回の取引を完了させた場合、ツァイは期限より2シーズン早くに権利を行使したかたちとなる。

『Forbes』によると、ツァイの総資産は93億ドル(約9900億円)。

プロホロフは2010年にネッツを買収。ネッツをニュージャージーからブルックリンに移転させた。

『New York Post』によると、NBAは球団オーナーがアリーナを所有することを奨励しており、ツァイがバークレイズ・センターも買収する理由のひとつとみられている。

ネッツはこの夏、フリーエージェントでケビン・デュラント、カイリー・アービングというビッグネームの2選手を獲得。ほかにも選手層に厚みを持たせ、イースタン・カンファレンスでの近い躍進が見込まれている。昨季は42勝40敗を記録し、プレイオフのファーストラウンドで敗退した。

原文: Joseph Tsai to buy rest of Nets from Mikhail Prokhorov by NBA.com(抄訳)​


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ