4月23日(日本時間24日)、ワシントン・ウィザーズのジョン・ウォールが『ジョン・ウォール・ファミリー財団』と協力し、COVID-19(新型コロナウイルス)のパンデミックとの闘いを支援すべく、2300枚のN95マスク(医療用マスク)をノースカロライナ州ローリーのUNC Rex Hospital、ワシントンD.C.のMedStar Washington Hospital Centerに寄付した。また、レストランチェーン『Chick-Fil-A』と共同で、両病院において最前線で働く人々に約600食を供給している。
これらの場所は、それぞれウォールにとって特別なところだ。12月に乳がんで亡くなった母親が治療していたのがMedStar Washington Hospital Centerで、最後の日々を過ごしたのが故郷ローリーのUNC Rex Hospitalだったのだ。
マスクや食事の寄付は、母親の名前で行なわれている。
ほかにも、ウォールは両病院の医師や看護師とコンタクトを取っており、『CloseUp360.com』でMedstar Washington Hospital CenterのICU患者ケアマネジャーである看護師のアシュリー・ジェンキンズにインタビューした。また、両病院でZoomを使って医師や看護師と対話し、パンデミックと闘っている人々に感謝している。ジェンキンズをウィザーズの試合にも招待した。
ウォールは医療従事者に向けて「あなたたちの素晴らしい仕事にお礼を言いたかっただけです」と述べている。
「母を偲び、マスクを寄付できたことをうれしく思っています。彼女は病院でたくさんの化学療法をしました。彼女を支えて素晴らしい仕事をしてくれた皆さん、COVID-19と闘う人々を助けている皆さんの素晴らしい仕事に感謝したかったんです。素晴らしい仕事を続けてください」。
さらに、ウォールは「皆さんが大変な犠牲を払ってくれていることにお礼を言いたかったんです。毎日やるべきことをしてくれている皆さんのハードワークはもちろん分かっています」と続けた。
「皆さんのハードワークと献身に感謝しています。それを続け、闘うことを止めないでください」。
ウォールは若い頃に父親もがんで亡くしており、彼や兄弟を育てたのは母親だった。ウォールはよく、成長する上で、そして大人になってからも、いかに母親が影響したかを話している。コートの外やコミュニティにおいて積極的に活動するよう鼓舞してくれたのは母親だと話してきた。
2016年にNBAケアーズ地域貢献賞を受賞したウォールは、2013年に「自分は何かをするためにこの地球に生まれた。そして、恵まれたことにバスケットボールができる」と話している。
「でも、自分にとって大事なのは、より良い人間になろうと努力を続けることなんだ。母がいつも教えてくれた。『バスケットボール選手としてのあなたをどう思うかは大事じゃない。まず人としてあなたのことを見るのよ』とね」。
原文:John Wall donates masks, meals to D.C. and NC hospitals to honor late mother by Jackson Filyo/Wizards.com(抄訳)