サンアントニオ・スパーズのルーキー、ジェレミー・ソーハンが4部構成のシリーズの一環として、『The Sporting News』との独占インタビューで彼の考えや経験を語ってくれた。
第2回は、終わりを迎えようとしているルーキーイヤーの振り返り、今年のマーチ・マッドネス(大学バスケットボール)の感想、そしてワシントンDCでの特別な夜について語った。
ルーキーイヤーの振り返り
もうあと数試合しか残ってないの? 信じられないくらい、あっという間だった。ドラフトの夜に緊張していたのをまだ鮮明に覚えているのに、もうシーズンの終わりを迎えようとしてるんだ。凄いことだ!
振り返ってみると、全員が素晴らしい選手であるNBAという環境に身を置くことができたんだなというのが大きかった。このリーグは、エリートレベルの450人の選手が揃っている。コート内外で、チームメイトやコーチと、特にコーチ・ポップに指導されながら、毎日それを経験できたこと。
今年は、このレベルにいなければありえないようなステップを踏むことができた。人としても、バスケットボール選手としても、本当に成長することができて、自分が置かれている状況がその成長を加速してくれた。
毎日、ただただこれを経験できるのはクレイジーだね。
今季は、チームが前進していったことを最も誇りに思っている。このチームはとても若くて、現状がこのチームのなれるベストでないことはみんな理解していると思うけど、初日から一貫性を持って、コート内外でできること、自分のプレイや勝利、チームに影響を与えるためにできる小さなことを見つけるためのプロセスだった。
スパーズファミリーの一員であることは、大きな助けになる。このフランチャイズには、多くの勝利と、ケミストリーと経験の上にチームを築いてきた豊かな歴史がある。毎日、それを実感している。
最近では、トニー・パーカーと1対1のインタビューをして、ティム・ダンカンとワークアウトし、マヌ・ジノビリはいつもジムにいる。こうしたレジェンドたちがいつも僕らの周りにいることこそが、この組織がいかに機能し、個人の成長を助けてくれていることを体現している。
"You're going to have up and downs, but the most important thing is to find that happy middle." 🙌@JeremySochan stops by @tonyparker's home as they talk through their similar basketball journeys in a brand new 𝐎𝐧𝐞 𝐨𝐧 𝐎𝐧𝐞 pres. by @SWBCServices, dropping tomorrow! #ad pic.twitter.com/9Zv3kYRazQ
— San Antonio Spurs (@spurs) March 26, 2023
トニー・パーカーとのインタビューでは、彼の家、ライフスタイル、トロフィールームを見る機会があったのだけど、その全てが僕のハングリー精神を刺激し、チームの理念を実践しようというモチベーションを高めてくれた。僕らは、何年も前に築かれた土台の上に、さらに築いていこうとしてるんだ。
練習場に行くと、ライトに照らされた5本の優勝旗が目に飛び込んでくる。体育館が暗くなると、バナーだけに明かりが灯り、そのバナーだけが見える状態になるんだ。
子供の頃、自分がいたいと夢描いていたのはまさにそんな場所だった。ハングリーにさせてくれる。
マーチ・マッドネス
今年のトーナメントはクレイジーだったね。多くのアップセットがあって、予想外のチームが勝ち上がっていった。ファイナル4でさえもだ。
トーナメントを見ていると、昨年のマーチマッドネスでプレイしたときの感覚が蘇ってくるから、とてもワクワクする。残念ながら僕らは2回戦を突破することはできなかったけど、その2試合でさえも本当に楽しかった。
トーナメントでは、どの試合も拮抗していて、自分の出せる最大限を力を発揮しないといけない。それができなければ敗退。3月に行われる試合は、勝ちたいという気持ちと、夏から一緒にやってきたチームのために頑張ろうという気持ちでいっぱいになるんだ。
チームとして成功を収めたいし、個人としても次のレベルでプレイできるんだと証明したい。3月は、大学生や大学選手にとって本当に素晴らしい月だ。
今年のベイラー大学は、特にガードのポジションに良いタレントが揃っていた。得点力の高い選手たちが集まっていた。素晴らしいチームだったと思うけど、昨年の僕のチームと同じように、時に安定感に欠けていたことが痛手となった。
ベイラー大が2回戦でクレイトン大学と対戦することが決まると、ロッカールームのみんなは僕の大学とダグ・マクダーモットの大学が対戦することになったことに気付き、それを盛り上げようと、コーチ・ポップやコーチ・ブレット・ブラウンまでもがトラッシュトークで僕らを焚き付けようとしていたよ。
クレイトン大相手に厳しい敗戦となった。思い通りにならないことだってあるよね。
コーチ・ジェローム・タンは昨年、ベイラー大で僕らのアソシエイトヘッドコーチだったので、彼がカンザスステイト大学をエリート8に導くのを見るのは、とても興奮したね。実は、かつてのチームメイトたちともそれについて話してたんだけど、彼はプログラムを変える心と意志を持っているから、どこへ行っても上手くいくだろうとみんな確信していた。カンザスステイト大学に行ってすぐ、彼はそれを証明してくれた。
Terrific players, better young men and excited to see who gets to experience the JOY of coaching these guys like I did! #NBADraft #EMAW pic.twitter.com/8kE2PHipsa
— Jerome Tang (@CoachJTang) June 23, 2022
僕はコーチ・タンのやり方をよく知っているから、彼が自分の力を発揮するのに怖がったりしないだろうことはわかっていたよ。
もちろん、僕はベイラー大の人間だけど、コーチ・タンの試合を観るのはなんだか緊張した。今年勝って欲しかったけど、彼ならまたあの舞台にすぐ戻ってくるだろう。
ポーリッシュ・ヘリテージ・ナイト
ウィザーズがポーリッシュ・ヘリテージ・ナイトを開催すると知ったとき、試合会場にポーランド人が来ることはわかっていた……でも、試合後にひとつセクションに全員が集結したのを見て、こんなに沢山いるとは思ってもいなかったよ!
試合前にはポーランドのメディアの取材も受けたりなんかして、雰囲気もエネルギーも素晴らしかったし、本当にポジティブなバイブスが流れている夜だった。
このようなプラットフォームを持ちながら、自分や家族のためにプレイするだけでなく、ポーランド人やイングランド人のためにプレイし、子供たちにバスケをプレイし、自分らしくあることを促すことができるのは、とてもエキサイティングなことだ。
特にポーランドで伝説的な存在であるマーチン・ゴータットと一緒にそれをできたことが、あの夜をさらに特別なものにしてくれた。
僕は常に自分のヘリテージを持ち続けている。どこに行っても、自分の文化を思い出させるものを見つけるようにし、故郷の人たちと連絡を取り合い、自分の出身地の誇りを持って表現するようにしている。
NBAでの最初のシーズンを終えようとしているばかりだけど、きっと長い間ここにいられるような気がしている。そして、自分がホームと呼ぶ場所でバスケットボールを成長させ、その文化の一部となる機会を持てることは、とてもエキサイティングなことだ。
ポーランドやイギリスなど、バスケットボールが主要スポーツではないヨーロッパの国からNBA選手が生まれることは、あまりないこと。今、僕はそのような国の子供たちに、成功する可能性があることを示す機会を得ている。
さらにキャリアを積んでいけば、キャンプをしたり、財団を立ち上げたりと、そういう国のバスケットボールの発展のために色々とできるようになると思っているよ。
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