セルティックスのジェイソン・テイタムはなぜコービー・ブライアントのファンなのか?レイカーズのレジェンドとのつながりは?

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ボストン・セルティックスのケリーグリーン(鮮やかな緑)を着ると、普通はロサンゼルス・レイカーズのパープル&ゴールドを嫌悪するようになる。スポーツ史上最高のライバル関係である両フランチャイズは犬猿の仲なのだ。

しかし、スーパースターのフォワードのジェイソン・テイタムにとっては決してそうではなかった。

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テイタムはこれまでもレイカーズファンを公言しており、レイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアントを崇拝している。セルティックスとレイカーズのクリスマスゲームはテイタム在籍中では初だが、彼が亡き偉大なヒーローを称える姿を見ても驚きはない。

なぜジェイソン・テイタムはコービー・ブライアントのファンなのか?

NBAに足を踏み入れた瞬間から、テイタムはブライアントが自分のアイドルでお気に入りの選手だと誇らしげに語っていた。ルーキーシーズンに、セルティックスがイースタン・カンファレンス・ファイナルでレブロン・ジェームズ率いるクリーブランド・キャバリアーズと対戦したとき、テイタムはそのことを世界に向けて発表している。それは、新しいファン層を獲得しようとする未来のセルティックスのスター選手としては異例の告白だった。

「僕の好きなチームはレイカーズだった。コービー・ブライアントが僕がバスケットボールを始めたきっかけだったんだ。彼はこれまでもこの先もずっと僕のお気に入りの選手だよ」と、テイタムは熱く語っている

「彼のショットの打ち方が大好きなんだ。ミドルポストでのフットワークや最高の選手になるという決意。彼は信じられないほどのハードワークと、信じられないほどの意欲、そして彼のキラー・メンタリティがね」

テイタムの母親であるブランディ・コールは、2022年の『Slam Magazine』誌のインタビューで、大人になったら何になりたいかとテイタムに聞くとその答えは「コービー」だったと語っている。

テイタムは、ブライアントとの初めてワークアウトが人生最高の瞬間だったと何度も話している。

「息子が生まれたこと以外で人生最高の出来事は、彼と同じジムで一緒にワークアウトをして、コツをいくつか教わったことだ」と、テイタムはポッドキャスト 『The Old Man & The Three』でJJ・レディックに語った

「あの日のこと、トレーニングを始めるときの気持ちも、終わった後の気持ちも、一生忘れないよ。自分にとって最高にクールな出来事だったんだ。絶対に忘れない」

テイタム自身がNBAのスーパースターとなっっても、憧れの選手や好きな選手への賛辞は尽きることがない。

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ジェイソン・テイタムからコービー・ブライアントへの追悼メッセージ

テイタムがNBAでのキャリアを通じてブライアントに敬意を示したことは数え切れないほどあるが、それは2人のプレイスタイルが似ているということにとどまらない。

ブライアントが2020年に亡くなった際、テイタムはInstagramに何枚かのコービーとのツーショット写真とともに心のこもった投稿をした。

「胸が張り裂けそうだ。僕のヒーローで、僕のアイドル。バスケットボールを始めた理由であり、バスケットボールを好きになった理由だった。子どもの頃からあなたのようになりたいと思ってきて、あなたがメンターとなり、僕のためにしてくれたことすべてに感謝してもしきれない」と、テイタムは綴っている。

テイタムは、コービーの背番号とニックネームにちなみ、2匹の黒いマンバの蛇で『24』を形取ったタトゥーを入れている。コービーと同じように、片方の腕にアームバンドをつけている。

2022年のイースタン・カンファレンス・ファイナル第7戦に先立ち、テイタムは亡きメンターに「今日は任せてくれ」とメッセージを送り、彼に敬意を示して『24』の番号の入った紫色のアームバンドを着け、自身のキャリア初となるセルティックスのNBAファイナル進出に貢献した。

同年のNBAファイナルの前のシュートアラウンドでテイタムは、ブライアントがドラフト前にセルティックスでワークアウトしたときの写真とまったく同じ格好を真似た。

テイタムが一躍スターダムにのし上がり、セルティックスの名選手としてのレガシーを固め始めた頃、彼は、コービーがいたから2017年のドラフトでレイカーズに指名されたかったと認めた。

「レイカーズが2位指名権を持っていて、夢が叶うまであと少しだったって考えるとすごいことだった。でも、あの当時レイカーズは僕とは関わりたくないようだった」と、2022年のNBAファイナルで『ESPN』のラモーナ・シェルバーンとエリザベス・メリルにテイタムは語っている

テイタムは2023年に55得点のオールスターゲーム記録を樹立し、『コービー・ブライアント・オールスターゲームMVP賞』を獲得したが、2020年にトロフィーの名前が自分のアイドルの名前に改名された途端にその賞が目標になったとすぐに言及した。

「僕の最初のオールスターゲームは2020年のシカゴで、そのときにMVP賞をコービーの名前に変えたんだ」と、テイタムは報道陣に話している

「あの日、引退前にあの賞を1つは手に入れなければと自分に言い聞かせたのを覚えているよ」

テイタムの伝説はこれからも続くが、彼が成し遂げることすべてはちょっとした『マンバ・メンタリティ』に突き動かされているのだ。

原文:Why is Jayson Tatum a Kobe Bryant fan? Explaining Celtics star's connection to Lakers legend
翻訳:YOKO B

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You read that wrong – not Kyrie Irving. From Boston, graduated from the University of New Hampshire. Sixth season as a content producer for NBA.com's Global editions. Covering the NBA Draft has become his annual "dream come true" moment on the job. Irving has a soft spot for pass-first point guards, with Rajon Rondo and Steve Nash being two of his favorite players of all time.

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。