マーベリックス残留を望んでいたジェイレン・ブランソン 「本当に残りたかった」

Bryan Murphy

坂東実藍 Miran Bando

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ニューヨーク・ニックスのジェイレン・ブランソンは、ポジション有数の選手として開花した。イースタン・カンファレンスでニックスが有力候補と見られている大きな理由だ。ニックスで2年目の今季、ブランソンは自己最多となる平均27.6得点をあげており、初のオールスター選出を果たした。

だが、2022年のフリーエージェントでブランソンがダラス・マーベリックスから移籍しない可能性もあったという。直近のポッドキャスト『All the Smoke』で、ブランソンがマーベリックス退団前の舞台裏を明かしている。

ブランソンは一度ならず二度までも、マーベリックスに4年5500万ドル(約83億500万円/1ドル=151円換算)の契約を求めたという。だが、マーベリックスのフロントオフィスから2回ともためらわれ、最終的にブランソンはFAで退団し、ニックスと契約することになったそうだ。

ブランソンは「本当にダラスに残りたかった」と話している。

「ダラスでのラストシーズンの前に、僕たちは延長契約を結ぼうと試みていたんだ。最大で4年5500万ドルとかだった。もちろん僕はそれを望んだよ。あそこにとどまりたかった。長くいたいと思っていたんだ」

ブランソンによると、マーベリックスは自分たちが「どういうところにいるかを見る」ことを望み、それから延長契約を結ぶことに乗り気でなかったという。

ルカ・ドンチッチがケガで数試合を欠場した際、ブランソンは先発ガードの役割を担うようになり、そして活躍した。そのため、ブランソン陣営は再びマーベリックスのフロントオフィスと延長契約を話し合ったが、再び同じ回答だったそうだ。

ブランソンは「再び話して、『契約があるなら、僕はすぐにやる』という感じだった」と述べている。

「それでもダメだった。厳しくノーと言うのではなく、『様子を見たい』だった」

その段階で、ブランソンはシーズンの4分の1という時点であり、取引がまとまらないなら、バスケットボールに集中できるようにシーズン後を待ちたいと話した。

延長契約が実現していなかったことで、ブランソンはトレードもあるかもしれないと考えていたという。だが、トレードには至らず、ブランソンはマーベリックスに残留。そして選手はチームのウェスタン・カンファレンス・ファイナル進出に貢献した。

ゴールデンステイト・ウォリアーズとの西地区決勝シリーズに敗れてから、ブランソンはマーベリックスのオーナーであるマーク・キューバンが、テレビで自分に「最大の金額」を提示できると話すのを見たという。ところが、フロントオフィスは沈黙だったそうだ。

そしてニックスとの契約の可能性が出てきた。ブランソンはニックスが「動いている」のを見て、地元ニュージャージーに近いことも考慮し、より魅力的に感じたという。

ブランソンは「家に近いんだ。生まれたところから1時間だよ」と話した。

「両親は東海岸にいる。家族みんなが東海岸なんだ。だから、『これは本物かもしれない』と思うようになった」

「そして、こうなったということさ」

ブランソンはニックスと4年1億400万ドル(約157億400万円)の契約を結んだ。最終年はプレイヤーオプション。マーベリックスで延長契約を結んだよりも2倍弱の金額だ。ブランソンは2026年にFAとなる。

原文:Jalen Brunson wanted to sign extension with Mavs: Knicks guard rejected twice by Dallas front office, he says(抄訳)
翻訳:坂東実藍

Bryan Murphy

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Bryan Murphy joined The Sporting News in 2022 as the NHL/Canada content producer. Previously he worked for NBC Sports on their national news desk reporting on breaking news for the NFL, MLB, NBA and NHL, in addition to covering the 2020 and 2022 Olympic Games. A graduate of Quinnipiac University, he spent time in college as a beat reporter covering the men’s ice hockey team.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。