ポートランド・トレイルブレイザーズは、以前から関心を持っていたセンターのエネス・カンターを、昨季途中に獲得した。ブレイザーズは、カンターが制限付きフリーエージェントになった2015年にオファーシートを提示したが、2018-19シーズン後半にニューヨーク・ニックスが同選手を解雇した後、ついに獲得に成功した。カンターは、19年ぶりとなるウェスタン・カンファレンス・ファイナル進出の原動力の一人でもあった。
📺 NBAサマーリーグ2019配信(Rakuten TV / NBA公式視聴サービス)
そして今年のオフ、ブレイザーズは似た形で以前から気になっていた選手を獲得した。2016年、ブレイザーズはFAだったケント・ベイズモアに関心を寄せていたのだが、同選手はアトランタ・ホークスと4年契約を締結。そして先日、エバン・ターナーとのトレードで、ついにベイズモアをロスターに加えたのだ。
バスケットボール運営部代表のニール・オルシェイは「我々は、以前からケントを高く評価していた。ポジション的にもチームのスタイルにフィットする」と、ベイズモアの入団会見で語っている。
「彼は、2016年に我々が注目していたFA選手だった。そのときの彼は、すべき決断をしたと思う。その素晴らしい能力を発揮するチャンスを与えてくれた球団と再契約したんだ。当時ホークスは、FA市場が開かれる前に彼との再契約を手中に収めていたようなものだった。しかし、あれから3年が経った後も、我々は彼に注目していた。そして我々はレベルアップし、チームがさらに高いレベルに到達するのに貢献してくれる選手を獲得することができた」。
29歳のベイズモアにとっても、再建途中の球団からプレイオフで勝てるチームへ移籍するチャンスだった。ベイズモアは今回のトレードを「新鮮な変化」と表現している。
「この2年はつらかった。僕は毎試合で競い合うのが大好きなんだ。もちろん、自分のキャリアを続ける機会を与えてくれ、ポートランド・トレイルブレイザーズのようなチームで重宝されるポジションに導いてくれたアトランタ・ホークスに感謝したい。気分は良い。このチームの選手は、毎試合に勝とうとしている。それは言葉にするまでもないことだ」。
今回のトレードにより、ベイズモアはキャリア2年目までを過ごしたウェスタン・カンファレンスに戻ってくる。
「ウェストでは、休んでいる暇なんてない。高いレベルで毎試合そういうバスケットボールができる環境に身を置けるのはうれしい」。
ホークスにトレードしたターナーと比べて、ベイズモアは3ポイントショットに優れている。ターナーは、ブレイザーズに在籍した3シーズンで合計84本の3Pを成功させたが、ベイズモアは昨季だけで96本の3P成功数をマークしている。また、ベイズモアはペリメーターでの守備の際に活発に動く選手で、身体能力も高い。この2つの特徴は、ここ5シーズンのブレイザーズに足りない部分だった。
テリー・ストッツ・ヘッドコーチは「彼がロスターにもたらしてくれる身体能力、コートを駆け回る能力は、とても重要だ」と、ベイズモアについて語った。
「ケントのような選手は、ディフェンスであっても、リバウンドであっても、レーンの外でも、タイムリーな3Pであっても、試合にインパクトを与えてくれる。我々がオフェンスで求めていた部分を補ってくれる。守備でも3つのポジションを守れて、タフなディフェンダーになれるだろう。彼の万能性はチームの力になる」。
この夏にブレイザーズからFAになるセス・カリー、アル・ファルーク・アミヌ、ロドニー・フッドらが仮に移籍したとしても、ベイズモアならその穴を埋められるだろう。
オルシェイは「今回のトレードにより、今日の時点で年俸総額がラグジュアリータックス基準額を超えてしまっているので、我々は難しいポジションにいる。ロスターにはノンバード例外条項に該当する選手が多く、タックスペイヤー・ミッドレベル例外条項に該当する選手も一人いる」と、球団の台所事情について言及した。
「つまり、慣れ親しんだレベルで戦うために今後もロスターを強化するには、トレードを活用するしかない。(ターナーは)素晴らしい選手で、ロッカールームでも大きな存在だった。しかし、我々がタックスミッドレベルで出せる金額を考えると、ロドニー・フッドが退団する可能性があるため、昨季チームに成功をもたらしたことを実行できるウィングプレイヤーを獲得する必要があった」。
対談しそうな選手の代役になれるベイズモアを獲得したブレイザーズは、もしFAになる数選手と再契約できれば、ベイズモアを昨季の強みでもあったセカンドユニットに回せる。そうでなくても、昨季ホークスで67試合(ベンチ出場は32試合)に出場したベイズモアを先発に起用できる。
どういう役割になっても、ベイズモアはロッタリーに回るチームより、ポストシーズンを戦えるポジションのチームでプレイできることを喜んでいる。
「このチームの考え方は素晴らしい。自分は、今後も球団が正しい方向に進むため、つまり優勝に向けて進むために来た。自分にとって素晴らしい機会だし、ベストを尽くす。ホークスでのここ数年間は、球団の方向性が変わって、その渦中にいたような気分だった。新たに自分を作り直そうと努力した。でも今はこのチームの一員になれた。この世に生まれてきた理由であることをやれる」。
原文:IN TRADING FOR BAZEMORE, BLAZERS ACQUIRE ATHLETICISM AND OPTIONS by Casey Holdahl/Blazers.com(抄訳)
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