ジャズとの第3戦でルディ・ゴベアを苦しめたクリッパーズのスモールボール

Jordan Greer

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ルディ・ゴベアを避けることはできない。最優秀守備選手賞を3回受賞したゴベアは、ポゼッションごとに関わってくる。問題は、彼の対戦相手が彼にプレイさせるのか、彼を最もやりにくい立場に追いやることができるかだ。

6月12日(日本時間13日)のNBAプレイオフ2021 ウェスタン・カンファレンス・セミファイナル(東地区準決勝)第3戦で、ロサンゼルス・クリッパーズは後者を選び、ユタ・ジャズに132-106で勝利した。

【動画】ジャズ vs クリッパーズ 第3戦ハイライト

チームをけん引したのはカワイ・レナード(34得点、12リバウンド、5アシスト)とポール・ジョージ(31得点、5アシスト、3リバウンド)だが、チーム全体の奮闘で手に入れた白星だ。クリッパーズはフィールドゴール成功率56.2%、3ポイントショット成功率52.8%を記録した。

攻撃が爆発した大きな理由のひとつは、クリッパーズのタロン・ルー・ヘッドコーチが、よりスモールボールに傾いたことで、ゴベアにより難しい決断を強いたことだ。

ルーHCは第1戦で21分、第2戦で27分の出場だったニコラ・バトゥームを、第3戦でレナード、ジョージ、マーカス・モリス、レジー・ジャクソンとともに先発起用し、35分プレイさせた。バトゥームは信頼に応え、FG9本中6本成功(3P6本中4本成功)の17得点をマーク。出場時のチームの得失点差を示すプラスマイナスは、チーム最多のプラス24だった。

クリッパーズが7フィート(約213cm)のイビツァ・ズバッツに代え、6フィート8インチ(約203cm)のバトゥームを事実上のセンターに起用したことで、ゴベアは単にペイントを監視するだけとはいかなくなった。バトゥームがペリメーター付近で積極的に動くことで、クリッパーズはうまくショットにつなげることができたのだ。

バトゥームの存在は、ドライブするスペースも作った。ゴベアが外のバトゥームの脅威を気にしなければならず、レナードたちがペネトレイトするスペースを与えることになったのだ。

ジャズの控えビッグマンであるデリック・フェイバーズも同じような問題を抱えた。

バトゥームだけではなく、クリッパーズはテレンス・マンの出場時間も増えた。第2戦までは9分間のプレイだったが、第3戦では22分間の出場で、プラスマイナスはプラス21だ。

試合後、ルーHCは「動き回り、複数のポジションを守れて、リバウンドを拾い、攻撃する。彼のエナジーは素晴らしかったと思う」と、マンを称賛した。

「ファンは彼を愛している。彼がコートに立つのが好きなんだ。そして彼は観客からエネルギーをもらう。今日の我々にはあの高揚感が必要だった。彼は素晴らしかったね」。

シリーズ連敗スタートを喫したクリッパーズだが、必要と感じる適応をためらわなかったのはルーHCの功績だ。

次は、クイン・スナイダーHCとジャズが対抗策を見つける番だ。

原文: How Clippers' small-ball lineup created problems for Rudy Gobert, Jazz in Game 3 by JORDAN GREER/Sporting News.com(抄訳)


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Jordan Greer has been with The Sporting News since 2015. He previously worked for the Pittsburgh Post-Gazette. He is a graduate of Westminster College and Syracuse University.