【FIBAワールドカップ展望】グループE: 3連覇を狙うアメリカ代表に日本、トルコ、チェコが挑む

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8月31日から中国で開催されるFIBAワールドカップ2019のグループEは、アメリカ、トルコ、チェコ共和国、日本という注目グループだ。『FIBA.com』が注目ポイントをまとめている。

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ディフェンディングチャンピオンが入るグループはひとつだけで、こここそがそのグループだ。アメリカは2連覇中で、FIBAワールドカップ史上初となる3連覇を狙う。

平均25.6歳で、過去にワールドカップかオリンピックでプレイしたことがある選手が2人だけと、国際試合経験の浅いチームではある。しかし、実際に負けるまではアメリカ代表が優勝候補であることには変わらない。

グループのレベルを上げているのは、2010年のワールドカップ決勝でアメリカに敗れたトルコだ。2014年ワールドカップのグループフェーズでもアメリカ相手に良い試合をしており、最終的に準々決勝まで勝ち進んでいる。

チェコ共和国は、チェコスロバキア時代に1970年から1982年にかけて4度出場しているが、チェコ共和国となってからは初のワールドカップ出場だ。日本は2006年以来、4回目の出場となる(1963、1967、1998)。Akatsuki Five(日本代表の愛称)は来年のオリンピック開催国であり、それに向けて勢いをつけたいところだ。

 

倒すべき国:アメリカ

Team USA

三文字で、USA。

オリンピックでは圧倒的な強さを誇るアメリカだが、出場した17回のワールドカップで優勝しているのはわずか5回。オリンピックよりも試合数が多い、長いトーナメントでは、さらなる集中力と決意が必要となることが、その理由のひとつかもしれない。

NBAオールスターのケンバ・ウォーカーとクリス・ミドルトンが率いるこのチームは、2010年の代表チームと構成は似ている。当時は、オールスター選手はデリック・ローズとケビン・デュラントのふたりしかおらず、将来的にMVPになるステフィン・カリーとラッセル・ウェストブルックという若手スターが名を連ねた。今大会の主力となるドノバン・ミッチェルは、NBAキャリア2年ながらも昨シーズンは平均23.8得点を記録しており、若手スターとして期待されている。

2010年のチームにはほかにもエリック・ゴードン、ルディ・ゲイ、アンドレ・イグダーラといった選手が入っていた。今年はジェイソン・テイタム、マイルズ・ターナー、マーカス・スマート、ジェイレン・ブラウンあたりが台頭するかが注目される。

2014年のワールドカップで優勝を経験しているメイソン・プラムリーと、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックで金メダルを獲得しているハリソン・バーンズがベテランとしての経験をチームに持ち込む。

2連覇中ではあるものの、アメリカ代表にとっては新しいヘッドコーチを迎えた新時代の突入でもある。2006年のワールドカップ以来指揮をとっていたマイク・シャシェフスキーからコーチが変わってから、初めての大きな大会だ。

現在アメリカ代表のヘッドコーチを務めるのは、NBA最高のコーチという呼び声も高い、グレッグ・ポポビッチ(サンアントニオ・スパーズ)だ。

 

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世界
ランク
ゾーン
ランク
IOC ポイント
1 アメリカ 1 USA 793.7
17 トルコ 11 TUR 444.1
24 チェコ共和国 15 CZE 368.0
48 日本 7 JPN 230.6

 

 

注目試合:アメリカ対トルコ

9月3日のアメリカ対トルコは、アメリカが81-64で勝利した2010年のワールドカップ決勝の再戦となる。さらに2014年の1次ラウンドでもアメリカが98-77で勝利している。

この試合の結果は、グループの首位がどちらになるかを左右する可能性がある。トルコの初戦は日本だが、これは侮れない試合となりそうだ。日本は先週末にドイツとの親善試合で86-83の勝利を収めているが、チュニジア相手に試合終了間際に得点されて敗戦もしている。アメリカはオーストラリアとの親善試合で1勝1敗という内容だった。

ふたつめの注目試合は、9月5日のトルコ対チェコだろう。特にお互い1勝1敗だった場合、この試合が2位通過する国を決める可能性がある。

 

このグループのスター:ケンバ・ウォーカー

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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単純に言うと、ケンバ・ウォーカーは勝者だ。NBAではシャーロット・ホーネッツでリーグのトップ選手へと成長し、イースタン・カンファレンスのオールスターに3度選出され、昨シーズンはオールNBAサードチームに選ばれた。このオフシーズンに、ボストン・セルティックスに移籍している。2011年には、コネティカット大学をNCAA優勝へと導き、ファイナル4のMVPに輝いた。

唯一の代表経験は、2008年のFIBA U18選手権で、アルゼンチンに決勝で敗れ、銀メダルを獲得したときだ。2位に終わったものの、ウォーカーは大会のMVPを獲得している。

 

トッププロスペクト:八村塁

Rui Hachimura

日本の八村塁は、NBAでの公式戦をプレイする前に、まずはワールドカップデビューを果たすことになる。昨年はゴンザガ大学の選手として、満票でオールアメリカンに選出された203cmのフォワードは、NBAドラフトでワシントン・ウィザーズに全体9位で指名された。

八村は3度出場したFIBAのアンダーカテゴリーの大会で平均ダブルダブルを記録。2016年のFIBAアジアU16選手権では平均22.8得点、12.6リバウンドを記録し、日本を3位へと導いた。2014年にドバイで行なわれたFIBA U17ワールドカップでは、平均22.6得点、6.6リバウンドをマーク。2017年のFIBA U19ワールドカップでも平均20.6得点、11リバウンドという立派な数字を残している。

 

馴染み深い選手:アーサン・イリヤソバ

Ersan Ilyasova

32歳のアーサン・イリヤソバにとって、2006年と2010年に続いて今回が3度目のワールドカップとなる。2014年のNBAシーズンで足首を負傷したため、その年のワールドカップには出場していない。

イリヤソバは「2010年の決勝で負けてはいるが、あれは自分のキャリアでも最高の思い出のひとつであり続けている」とFIBAに語っている。

「世界のベストチームで、自分ももう長いことアメリカに住んでいるから、アメリカ代表と対戦するのはいつも特別なんだ」。

同じく3回目のワールドカップ出場となるのが、210cmのセンターで33歳のセミヒ・エルデン。彼もイリヤソバ同様、2014年のワールドカップを欠場しているが、その前のふたつに出場している。銀メダル獲得時は、平均9.1得点、4.6リバウンドとトルコに貢献している。

原文:Group E: USA still the team to beat, looking for a three-peat by FIBA.com

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ