スパーズのポポビッチHCが試合中にファン叱責 レナードへのブーイングに「品がない」

Michael C. Wright, NBA.com

坂東実藍 Miran Bando

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サンアントニオ・スパーズのグレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチが11月22日(日本時間23日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦で、試合中にマイクを持ち、スパーズのファンが対戦相手のカワイ・レナードにブーイングするのをやめるように訴えた。

テキサス州サンアントニオのフロスト・バンク・センターで行われた一戦で、レナードが2本のフロースローの1本目を終えた際、アリーナからのブーイングが強まると、ポポビッチHCはタイラー・フォラード審判に向かってジャスチャーをし、スコアラーテーブルに向かってマイクをつかんだ。

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すると、ポポビッチHCは「ちょっと失礼する」と話した。

「ブーイングをやめて、選手たちにプレイをさせないか? 品がない。我々らしくない。ブーイングをやめてくれ」

ポポビッチHCがこう話したのは、第2クォーター残り3分6秒のこと。試合はスパーズが39-48でクリッパーズにリードを許していた。

だが、レナードが2本目のFTを沈めて10点差にリードを広げると、観客はさらに大きくブーイングした。ただ、スパーズは17点ビハインドから6点差まで追い上げてハーフタイムを迎えている。

試合後、ポポビッチHCは「スポーツについて何か知る人なら、余計なことをして怒らせてはいけないと知っている」と話すにとどまった。

それでもさらに問われると、指揮官は「言うべきことはそれだけだ。理由は今言ったじゃないか。答えたはずだぞ」と怒っている。

「それ以外に必要な質問はない」

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レナードはキャリア最初の7シーズンをスパーズで過ごし、ポポビッチHCの指導を受け、2014年に優勝を果たした。ファイナルMVPを受賞し、年間最優秀守備選手賞を2回受賞している。だが、
2017-2018シーズンに出場9試合にとどまったケガからの回復に関して意見が合わなくなり、オールスター選出5回のレナードはスパーズを去ることになった。

2018年6月にレナードはトレードを要求。7月にスパーズはトロント・ラプターズとのトレードでデマー・デローザン、ヤコブ・パートル、保護条件つきドラフト1巡目指名権と引き換えにレナードを手放している。

レナードが退団してからも、選手とポポビッチHCは連絡を取り合ってきた。

レナードはラプターズに1シーズンだけ在籍し、2019年にチームを優勝に導いた。自身2度目のファイナルMVPも受賞している。

その後、7月にレナードはフリーエージェントでクリッパーズに加入した。

2018年にスパーズを去って以降、レナードはサンアントニオの観客から試合前の選手紹介やボールに触れた際、FTに向かう時など絶えずブーイングを浴びせられてきた。

12年目のレナードは今季、この日のスパーズ戦の前までに平均21.0得点、5.3リバウンド、3.5アシストを記録している。

原文:Gregg Popovich chastises Spurs fans for vociferously booing Kawhi Leonard(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。