レイカーズ番記者が直撃! 新加入ラジョン・ロンドはどんな選手なのか――?

NBA Japan

レイカーズ番記者が直撃! 新加入ラジョン・ロンドはどんな選手なのか――? image

📺 1か月間無料で見放題 スポーツ観るならDAZN

NBAに入ってからの12シーズンで、ラジョン・ロンドはあらゆるNBAコートやロッカールームで多くを見て、学び、経験してきた。

トレーニングキャンプを1週間後に控え、まずこの32歳のポイントガードが何を考えているのかを知るために、レイカーズ公式サイトのマイク・トルーデル記者がロンドと話し合う場を設けた。“プレイオフ・ロンド”(プレイオフに力を発揮することから付けられたロンドの愛称)が本当にあるものなのか、自身のプレイがどう進化したか、ビデオでどういう研究をしているのか、レブロン・ジェームズとともに彼がどう試合をコントロールできるのか、そして若きレイカーズの印象についてロンドが語る。

Rajon Rondo

ーーNBAコミュニティにいる人ならほとんどが“プレイオフ・ロンド”という言葉を聞いたことがありますが、36分換算された数字を見るとそれが本当にあるものなのか確信が持てませんでした。これはプレイタイムの問題? プレイオフ・ロンドは本当にあるものですか?

ロンド: そう感じているよ。もしチャンスを与えられれば、1試合36分プレイできるとわかっていれば高いレベルでプレイできる。出場時間が安定していなかったり、出たり入ったりが続くと数字がばらつく傾向にある。プレイオフ・ロンドっていう名前は、プレイオフ中だと全国放送で見られるから生まれたのだと思う。昨年はレギュラーシーズン中もいくつかいい試合があった。でもここ2年間、シカゴ・ブルズとニューオーリンズ・ペリカンズでは6試合くらいしかレギュラーシーズンの試合が全国放送されていないから、ほとんど取り上げられなかったんだ。今年はここ数年を合わせたよりも多く放送されるね。

■ロンドのキャリア成績比較(レギュラーシーズン、同36分換算、プレイオフ)

    MPG PPG AST REB STL FG% 3P%
  Regular Season: 31.8 10.5 8.5 4.8 1.7 46.3% 30.9%
  Regular Season (per 36): - 11.8 9.6 5.4 2.0 - -
  Playoffs: 37.6 14.0 9.3 6.1 1.9 44.3% 28.9%

ーー許可されている最大限の試合が放送されますね。今と5年前の自分のプレイを比較するとどう違いますか?

ロンド: あらゆる要素が上達している。ゲームの理解、ゲームの知識に関しては特にね。でも一番大きいのは、リーダーシップの成長かな。ここ5年ほどはサクラメント・キングスとブルズ(とペリカンズ)で若い選手たちにできるだけ知識を分け与えてきた。人生で起きることには全て理由があると信じている。ボストン・セルティックスでのあの5、6年間は素晴らしい良き師に多く巡り会えて、彼らのおかげで今の自分がある。キャリアのターニングポイントだった。そして今、自分がやってもらってきたことを逆に自分がやっているんだ。

ーーブルズとペリカンズでは若い選手に良い影響を与えているという評判ですが、ダラス・マーベリックスとキングスでは少し違った印象で報道されていました。自分はずっと同じで、チームの状況次第で変わっていたと感じていますか?

ロンド: それが正しいだろうね。僕はチームメイトを楽にさせることに最もプライドを持っている。もし必要ならチームメイトのために全てのプレイやポゼッションを考えてあげることだってする。コート上で僕はコーチの延長線上にいるんだ。

Rajon Rondo

ーーその能力は今のチームの選手たち相手にどう発揮できると思いますか?

ロンド: 若い選手たちが一緒にビデオを見たいと言ってきてくれるのがとても嬉しい。僕が見えること、試合のメンタル面だったり、ディフェンスだったり、コート上のコミュニケーションを学んで受け入れてくれている。とても光栄なことだけど、同時にこのチームで与えられた役割と責任を感じるよ。

ーーカイル・クーズマと一緒にビデオ研究しましたよね。クーズのように自分が2年目だったときには見えていなかったけど、今は見えていることは何ですか?

ロンド: ディテールへの意識だね。細かいところを見るんだ。シュートが入ったり外れたりすることに集中しがちだけど、試合にはそれ以上のものがある。その観点から分析して、彼がなり得るベストなプレイヤーへと成長できるように手助けしようとしている。長所を最大限に引き伸ばし、短所を隠すんだ。

ーービデオ研究をしっかりするようになったのはいつですか?

ロンド: 若い頃は全て分かっているつもりでいたけど、恵まれたことにその段階でしっかりとビデオ分析してくれる環境があったんだ。ビデオは嘘をつかない。高校1年生(4年制なので日本だと中学3年生)の14歳のときにビデオを見ていた。コーチのダグ・ビビーがチームで細かく分析してくれた。途中で巻き戻して僕に何をしていたか質問してくるんだ。コーチの観点から彼はそれを使って教育してくれたんだけど、14歳くらいの何でも分かってるつもりでいる若造には、ビデオを使えばディフェンスで喋っていないとか、ヘルプディフェンスができていないというのを証明することができる。ビデオは嘘をつかないからね。ビデオで分析することを学べたのは、僕にとってバスケットボールをやっていて最大のプレゼントだったね。

ーービデオを見る賢い選手といえば、レブロンがチームメイトになりますね。

ロンド: ああ、とても興奮しているよ。

Rajon Rondo

ーー2人のような知識豊富な選手がコートに一緒に立つと、どういったことが達成できると思いますか?

ロンド: 試合をコントロールすることだね。それをできたものが勝つんだ。面白いことに、ついさっきコービー(ブライアント)が2010年のNBAファイナル第7戦でやったことを知ったんだ。試合を分析して、我々(セルティックス)を倒すための何か答えを見出したんだ。これに関して細かいことは教えられないけど、ついさっき知った。45分くらい前のことだ。ちょっとムカついたよね。仕方のないことだけど、クレイジーだよ。彼の試合に対する考え方は本当にすごくて、それを知れて面白かった。

ーーちょっと待って、第7戦の中でコービーは何かに気づいて、レイカーズがセルティックスを倒して優勝することに貢献したということですか? それとも第6戦と第7戦の間に?

ロンド: 試合前だったのかはよくわからないけど、僕が聞いたのは、試合中に見つける必要があったということだ。彼は自分らしくプレイできていなかった。だから違う方法で試合に勝つ必要があったんだ。

ーーなるほど、ロブ(ペリンカ)から聞いたということですか?

ロンド: 誰かだよ(笑)。ソース(情報源)は教えられない。

ーーあの試合で一番覚えているのは、レイカーズがまるでシュートが決まらなかったことです(※)。特にコービー。でも彼は15リバウンドほどして、オフェンシブリバウンドをたくさん取っていました。それをやっていたのは覚えているのですが、どうもあなたの言っていることとは違っていそうです。

ロンド: 彼はいろいろやっていたよ。分析して見てみると、要するに彼は勝利するためのプレイを多くやっているんだ。いつもやっているシュートを決めること以外にね。

(※)レイカーズは83本中27本(32.5%)、コービーは24本中6本しかシュートが決まらない試合ながらも、レイカーズはオフェンシブリバウンドで23-8と圧倒し、83-79でこの試合に勝利した。

Rajon Rondo

ーー彼もビデオ分析をたくさんやる本能的なバスケットボール選手ですよね。

ロンド: 偉大な選手になるためには、すべてが本能的である必要がある。ボクサー見たいなものだ。常にカウンターを狙っている。「よし、右に2回ドリブルをついて、左に行ってシュートを打つぞ」なんて考えながら試合には挑まない。全ては感覚なんだ。それがこのリーグの選手たちが素晴らしい選手である所以だ。ロボットのような状態で試合を迎えたくない。感覚の問題だ。でも同時に、ミスを修正するには、そのミスをしっかりと見て分析するしかない。

ーーあの第7戦では、サシャ・ブヤチッチが2本フリースローを決めて試合を決定的にする直前、残り数秒であなたは3ポイントショットを決めていますよね。しかし3Pショットはキャリアを通しても決してあなたの強みではありません。キャリアを通して、3Pショットの重要さはどれほど変わったと感じますか?

ロンド: 完全に違うものだね。数週間前に『Hardwood Classics』(過去の名試合を流す番組)を見ていたんだけど、誰も今のように3Pショットを打たないんだ。バスケットボールは明らかに進化し、変わっているから、リーグでの居場所がなくならないように自分も適応していく必要がある。

ーー実際、3P試投数は倍になりました(キャリア1.2本から昨シーズンは2.3本)。どのように適応し続けているのですか?

ロンド: 自分ができるベストをとにかくやろうとし続けている。全員が全員、3Pショットが上手いというわけにはいかないから、僕はほかの細かいことをしっかりとやろうとしているんだ。自分ができることをチームにもたらし、当然勝利へと繋げること。試合に影響を与え、勝利する方法はたくさんある。

ーーこのチームの若い選手がプレイするのを見た、ちょっと早すぎる感想は?

ロンド: レギュラーシーズンを通して、そしてプレイオフでも若い選手たちには頼ることになる。彼らの役割はとても重要だ。若い選手たちへの期待値はとても高いよ。必要なレベルまで達してくれるだろう。僕自身、レブロン、ランス(スティーブンソン)、マイク(ビーズリー)はみんな若い選手たちに偉大さを植え付けるためのベテラン選手になる。かなり要求することになるだろうが、彼らならきっとうまくやってくれるはずだ。今のところはそう見えている。僕は8月上旬にここに来たときからもずっと努力し続けている。だから我々が優勝候補になるために必要なレベルまで、彼らを引き上げていくのがとても楽しみだ。

原文:Getting to Know Rondo by Mike Trudell/Lakers.com


🏀 NBA 18-19シーズンをRakuten TVで楽しもう

📺 1か月間無料で見放題 スポーツ観るならDAZN

NBA Japan

NBA Japan Photo

NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ