NBAファイナル第4戦に向けた調整ポイント:セルティックスとマーベリックスの注目の数字

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坂東実藍 Miran Bando

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NBAファイナル2024はボストン・セルティックスがシリーズ開幕3連勝を飾った。彼らはスウィープ(4勝0敗)で優勝を決めるのか。それとも、ダラス・マーベリックスが6月14日(日本時間15日)の第4戦で初白星をあげ、シリーズの舞台を再びボストンに移すことができるのだろうか。

ここでは、第4戦に向けて調整の可能性があるポイントをまとめる。

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プレイメーカーのルカ・ドンチッチ

ルカ・ドンチッチは第3戦で6アシストを記録した。いずれも、マーベリックスがこの試合で最高だった2つの時間帯に生まれている。

  • 試合序盤(開始から第1クォーター残り4分48秒まで):マーベリックスはロケットスタートを切り、開始から7分12秒間でこの試合チーム最多のリード(13点差)を奪った。この間にドンチッチとカイリー・アービングは各9得点をあげている。さらにデリック・ジョーンズJr.、デレック・ライブリー二世、ダニエル・ギャフォードも得点をあげたが、これらはいずれもドンチッチのアシストからだった。
  • 第4Q(残り10分14秒から同6分11秒まで):第4Q開始から1分で21点のビハインドを背負ったマーベリックスは、20-2のランで3点差まで追い上げた。このドンチッチが残り4分12秒にファウルアウトになる前の間に、マーベリックスはPJ・ワシントンが8得点(ドンチッチのアシストから3ポイントショット成功2本とフリースロー成功2本)、アービングが5得点(フローターとFT成功3本)、ドンチッチ(レイアップ)、ライブリー二世(タップイン)、ジョシュ・グリーン(ドンチッチのアシストから3P成功)で合計7得点をあげている。
  • 合計:上述の2つの時間帯を合わせ、ドンチッチは9得点、7アシストを記録。マーベリックスはセルティックスを31点上回っている。

マーベリックスには他選手の貢献が必要

第3戦のマーベリックスは、アービング(35)とドンチッチ(27)が合計62得点をあげた。ロードでの最初の2試合の平均を17得点上回っている。第1戦は合計42得点、第2戦は合計48得点だった。

しかし、セルティックスもジェイソン・テイタム(31)とジェイレン・ブラウン(30)が合計61得点をあげている。セルティックスにアドバンテージをもたらしたのは、彼らの選手層の厚さだ。

第4戦に向け、マーベリックスの選択肢は2つとなる。

  • 他選手の活躍:マーベリックスはドンチッチとアービング以外の選手が得点をあげる機会をつくらなければならない。NBAファイナルに至るまでマーベリックスが頼りにしてきたロブとコーナーかrなお3Pは、セルティックスに効果的にシャットダウンされている。ジョーンズJr.やワシントン、ギャフォード、ライブリー二世が効果的になるにはどうすべきか。ジェイソン・キッド・ヘッドコーチは第3戦で多くの選手を起用したが、ティム・ハーダウェイJr.やダンテ・エクサムが火花を散らせるのか。
  • ドンチッチとアービングで80得点:マーベリックスが効果的に得点面の負担を分散させられなければ、ドンチッチとアービング次第だ。昨年のフェニックス・サンズとデンバー・ナゲッツの対戦で止められなかったデビン・ブッカーとケビン・デュラントのように、彼らが大爆発しなければならない。

この2つの選択肢は、セルティックスの守備にも大きく影響する。引き続き、ドンチッチとアービングを1on1で守りながらロールプレイヤーたちをおとなしくさせられるのか。それとも、マーベリックスの両スターが爆発し、セルティックスが試合中の調整を余儀なくされ、ドンチッチとアービングのチームメイトたちに得点機会が生まれていくのか。


ドンチッチに重圧をかけるセルティックス

セルティックスはファイナルを通じてドンチッチをアタックし続けている。それはどちらにも影響を及ぼしてきた。

  • セルティックスの攻撃:ドンチッチを相手にセルティックスはショット試投61本。これは2番目に多いワシントン相手の42本を19本上回っている。そしてドンチッチ相手のショットで、セルティックスは成功率45.9%を記録してきた。第1戦と第3戦では52%を超えている。
  • マーベリックスの攻撃:セルティックスがドンチッチを狙い、守備で消耗させ続けることは、後半にドンチッチが攻撃面でも苦しむことにつながっている。第3戦までのドンチッチは前半にフィールドゴール成功率53.5%で平均19得点をあげているが、後半はFG成功率38.7%で平均10得点だ。
  • 中1日:第4戦は今ファイナルで最短となる中1日で行われる。セルティックスは第4戦でもドンチッチを攻め、疲弊させ続けるかもしれない。

原文:Finals Alteration: 3 potential adjustments before Game 4 of Celtics-Mavs(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。