セルティックスとの第3戦に向けたマーベリックスの3つの調整ポイント|NBAファイナル2024

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坂東実藍 Miran Bando

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NBAファイナル2024はボストン・セルティックスがシリーズ開幕2連勝を飾った。彼らは3勝0敗とすることができるのか。それとも、ダラス・マーベリックスが6月12日(日本時間13日)の第3戦でシリーズ初白星をあげるのだろうか。

関連記事:ボストン・セルティックス対ダラス・マーベリックス第3戦展望|NBAファイナル2024(外部配信)

ここでは、第3戦に向けて調整の可能性があるポイントをまとめる。

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マーベリックスのシューターはホームで復調なるか?

マーベリックスはルカ・ドンチッチ以外の選手が得点をあげることを必要としている。ドンチッチはシリーズ最多となる1試合平均31得点を記録しているが、これはチーム2位のPJ・ワシントン(15.5得点)の2倍となる数字だ。

ジェイソン・キッド・ヘッドコーチは「得点をあげなければ。今はその得点に関して、ルカとカイ(カイリー・アービング)に加わる誰かを見つけなければならない」と話している。

プレイオフでは、ホームになるとロールプレイヤーのショットが良くなると言われる。ドンチッチとアービング以外のマーベリックスの選手たちは、NBAファイナルに至るまでずっとこの傾向にあった。フィールドゴール成功率、3ポイントショット成功率は以下の数字だ。

  • ホーム:FG成功率48.6%、3P成功率38%
  • ロード:FG成功率46.1%、3P成功率34.7%

ボストンでのファイナル最初の2試合で、マーベリックスのロールプレイヤーたちはFG成功率45%だった。これまでのラウンドと同じくらいだ。だが、3P成功率は20.5%にとどまっている。

チーム全体としても、3P成功率は24.5%(53本中13本成功)だ。21本中8本成功のドンチッチ以外は、成功率わずか15.6%(32本中5本成功)。さらに、試投32本のうち29本はオープンかワイドオープンだった。

※オープンは最も近いディフェンダーの距離が4~6フィート(約1.2~1.8メートル)、ワイドオープンは最も近いディフェンダーの距離が6フィート超。

  • オープン(23本中5本成功):ドンチッチが14本中5本成功、その他が9本中0本成功
  • ワイドオープン(24本中6本成功):ドンチッチが4本中2本成功、その他が20本中4本成功

マーベリックスがシリーズ巻き返しを望むなら、ロールプレイヤーたちがオープン、ワイドオープンからの3P成功率をファイナルに至るまでのロードでの数字に近づけなければならない。ホームに戻ることが、その助けとなるだろうか?


インサイドのマッチアップ

第2戦でジェイソン・テイタムがダニエル・ギャフォードを守った時間は、チーム最長となる4分49秒間だった。2番目に長かったアル・ホーフォードの1分49秒から3分も長い。ジェイレン・ブラウンとデリック・ホワイトがギャフォードを守ったのは、合計で2分15秒間だった。

ギャフォードはハーフタイムまでに2得点だったが、後半は11得点をあげている。ポストアップやアービングとのピック&ロールを生かし、バスケット付近で得点をあげる機会を手にしていた。

セルティックスが高さで下回る選手をビッグマンのマークにつけ続けるなら、マーベリックスはそのサイズのミスマッチを生かさなければならない。

クリスタプス・ポルジンギスが足を負傷したのであれば、セルティックスのフロントコートはその離脱に影響される。マーベリックスのビッグマンはチャンスが増すはずだ。


手痛いミスの回避

試合後のマーベリックスの会見で話題となったのは、ターンオーバーとフリースローだった。

  • フリースロー:第2戦の最終点差はFT失敗数の差と同等だった。マーベリックスは24本中16本成功(8本失敗)、セルティックスは20本中19本成功(1本失敗)。
  • ターンオーバー:第2戦でマーベリックスは15ターンオーバー。セルティックスに21得点を許した。一方、セルティックスは10ターンオーバー。マーベリックスに許したのは12得点だ。この9点差は最終点差を上回っている。
  • キッドHC:「ボールを大切にしなければいけない。それができれば、もっと得点機会を増やせるのではないか」

マーベリックスにとってターンオーバーを減らすことが重要なのは、レギュラーシーズンとプレイオフでの数字が裏づけている。

  • 15ターンオーバー以上だった試合:15勝19敗(勝率44.1%)
  • 15ターンオーバー未満だった試合:47勝20敗(勝率70.1%)

マーベリックスがセルティックスに勝利し、シリーズで巻き返すのに必要なのは、完璧な試合をすることではない。ミスを減らすことができれば、チャンスは高まるのだ。

原文:Finals Alteration: 3 potential adjustments before Game 3 of Celtics-Mavs(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。